船からイカを釣り上げよう!ティップラン入門

船からイカを釣り上げて楽しむことができるエギングとして「ティップランエギング」が人気沸騰中だと知っていましたか?この釣り方を用いることで、初心者の方でも簡単にイカ釣りが楽しめるようになります。今回はその「ティップランエギング」における基本的な情報とおすすめタックル(釣具)をご紹介します。

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アオリイカの基本情報

ティップランエギングで人気のターゲットとなっているのは「アオリイカ」と呼ばれる種類のイカです。アオリイカは近年では地域によってシロイカ、アカイカ、クワイカという3つの種類をまとめて「アオリイカ」と呼ばれるようになりました。

胴の長さは40cm~50cmで大きいアオリイカでは3kgを超えるものもあります。生態は比較的暖かい海域を好んでおり、春から夏の暖かい時期にかけて沿岸部の浅場に親のアオリイカが産卵し、翌春には藻場で産まれます。

その後、夏を越すと300~600gにも成長し、秋イカと呼ばれる岸から行うエギングの人気の的になっています。そして秋から冬にかけて水温が下がるとアオリイカは水温が安定する場所を求めます。その頃にティップランエギングが一番いい時期を迎えることになります。

春に比べると群れで集まっていることが多く、その時期にアオリイカが好む餌(エギと呼ばれるもので釣る)を用意することで簡単にたくさんのアオリイカを釣ることが可能となるのです。場所によってはオールシーズン、狙うことができるのも人気のポイントです。

アオリイカの刺し身やバター醤油で炒めたもの、揚げ物にするなどして美味しくいただけますのでぜひ、この「ティップランエギング」に挑戦してみましょう!

イカを釣りやすい天候は?

天候の良い日に釣りをするとよく釣れそうな気がしますが、イカ釣りに関しては天候が悪い、「曇っている日」が良いとされています。その理由は月の光が海面に届きにくいからです。

イカ釣りは船のライトをつけることによってイカをおびき寄せますが、月が出ていればライトの効果があまり得られない為、イカを寄せることが難しくなります。上記のように月の影響が大きいとされている為、闇夜(新月の日)もしくは三日月くらいの状態がイカ釣りに最適な状態です。

満月だと月の光が強くなる為、できるだけ満月の日を避ける釣り人も少なくありません。新月の日で曇っていれば条件としては整っていますが、潮の満ち引きや風の強さでも変わりますので、釣りに行く日がこのような条件であればラッキーくらいに思っておきましょう。

ティップランエギングとは何か?

そもそもエギングとはイカを釣るために「餌木(エギ)」という疑似の餌を使う方法を言います。岸からエギングや船からのエギングがありますが、ティップランエギングとは、船をどてら流しにした状態で水平方向にエギを流し、その流れにイカを乗せる釣り方を指します。

どてら流しとは、船を風や潮の流れに任せる操船法のことを言います。その自然の流れに沿ってエギを垂らして船を引き、釣る人がエギに誘いを入れることでイカを釣り上げます。

船釣りは岸釣りよりも釣れるポイントを探るチャンスが圧倒的に多いので人気が高いです。そしてティップランエギングは初心者でも何度か動作に慣れていけばイカを釣ることができるので人気の釣法となっています。

ティップランをする為の船はどうすればいいか?

自分で船やボートを持っていない場合は釣り船を予約する必要があります。そこで船を借りる時に注意していただきたいのが船にも「乗合船」と「仕立船」の2種類があるということです。それぞれの特徴を確認してみましょう。

乗合船

名前の通り、乗り合いですので多数の方と一緒に船に乗り、釣りを楽しむための船です。貸し切りではなく、決まった人数が揃っていないと出港が中止になる可能性もあります。人数が多い為、大型の船が一般的ですが、中には小型の船で乗り合いを行っているものもあります。

出港時間などが細かく事前に決められているため、借りる側が時間調整や場所の指定などを行うことができないため融通が効かない点があります。しかし餌や氷など釣りを行うための設備が充実しているところが多いです。

仕立船

乗合船と違って貸し切りの船であり、1人でも出港してもらえるところもあります。船を貸し出してくれる船長さんとの交渉によって時間や場所などが決められる為、融通が効くメリットがあります。

1回の出港にかかる経費はどれだけ人数が乗っていても同じなので、お友達を呼んで複数人で出港した方が一人あたりの予算は少なくて済みます。

ティップランエギングのやり方

それではここから、簡単にイカ釣りが楽しめる「ティップランエギング」を行うにあたって大まかな流れを確認していきましょう。「ティップランエギング」は大きく分けて3つのポイントから成り立っています。

1.エギを沈める

エギが着水し、その沈みに逆らうことなくライン(釣り糸)を送り出すことによってエギが垂直に落ちることをフリーフォールと言います。まずフリーフォールでエギを着底させます。この時、船は風、もしくは潮の流れによって流れています。(どてら流し)

2.誘い動作を入れる

うまくエギを着底させることが出来ればラインのテンションを張ります。そして「シャクリ」と呼ばれるイカを誘う動作を行います。エギをしゃくることによってイカにそのエギの存在を気づかせ、捕食を促します。小さなシャクリを約10秒間で5~10回ほど行います。

3.ロッドの先端に注目

シャクリを行った後はラインのテンションを張ってイカがエギを捕食するのを待ちます。ロッドの先端(ティップ)を腰より低く保ち、ティップとラインの角度を90度にします。その間にアタリが無ければまた誘い動作に戻ります。アタリが来るまでこの動作を繰り返しましょう。

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