群馬県の武尊神社は心霊スポット?|呪いのビデオで有名になった廃神社

武尊神社への入り口である階段は草むらに覆われていて、一見すると分かりづらくなっています。草むらに覆われた鳥居を抜けて、階段を登りきると更にもう一つ鳥居があり、二本め鳥居は何故か無残にも壊れてしまっています。神社そのものの外観は城壁に囲まれたような荘厳な佇まいですが、来るものを拒むような威圧感を感じさせ、この神社が廃墟であるという事実を物語っています。

謎の和太鼓が置かれた、武尊神社の拝殿の様子

拝殿内はまず入って正面に御神体を祀っていたと思われる祭壇がありますが、最上段はもぬけの殻になっており、噂によると神主の方が他所へ移したと言われています。向かって左側には神事に使われていたであろう道具が無造作に置かれていますが、八足案(神具を置く台座)だけが何故か真新しく、そこだけ時間の経過を感じさせない奇妙な雰囲気を感じさせます。更に右手には武尊神社新築記念と記された和太鼓が鎮座しています。

コンクリートがむき出しに!武尊神社の本殿の様子

拝殿の正面、御神体を祀る為の本殿には勾配がきつい階段が備え付けられており、今は無き御神体を祀っていたであろう空間がぽっかりと開いたままになっていて、そこはかとない不気味さを感じさせます。本殿付近の壁は似つかわしくないコンクリート造りになっており、ブロックが剝き出しの状態で放置されています。

廃神社と化した武尊神社!現在の様子は?

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神主もおらず現在廃神社と化してしまった武尊神社ですが、現在も取り壊される事はなく現存しています。今なお心霊スポットとして多くの肝試しに訪れる人々や廃墟マニアが訪れています。

心霊スポットでも武尊神社の中に入ることはできない

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テレビやYouTubeなど様々なメディアで取り上げられ、興味本位で訪れる人も多くなっていますが武尊神社はきちんと管理されている建物であり、鉄柵でバリケードが設置され、立入禁止の札も設けられています。無断で建物内に侵入する事は法律により固く禁じられているので、訪れる際はマナーを守りましょう。

群馬県みどり市の武尊神社にまつわる歴史

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今や心霊スポットとして有名になった武尊神社ですが、廃神社になる以前は地元の人々の信仰を集める由緒正しい神社でした。先に述べたダムの建設により移転を余儀なくされた際は多くの反対意見が寄せられたと言います。

武尊神社は三つの集落の氏神様だった

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昭和22年に関東を襲った大型台風により甚大な被害を受けた足利市では各地で堤防が決壊し死者・行方不明者合わせて300人以上に影響を与えました。そんな利根川流域の復興の為に建設されたのが草木ダムです。

住民の反対も虚しく、草木地区にあった「上草木」「白濱」「横川」の3つの集落はダムの底に沈み、同時期に武尊神社も現在の位置に移される結果となりなました。

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