アルファスSVの特徴①ベイトリール
リールには大きく分けて、ベイトリールとスピニングリールがあります。アルファスSVはベイトリールに属します。企画販売は2大釣り具メーカーのダイワで、クラスとしては中級クラスに属します。まずは、このベイトリールについて少し深く考察してみます。
特徴①ベイトリールとは
ラインを巻くスプールを左右の両側で支えているリールの事を総称しています。スプールを支える軸が両側にあることから、”両軸リール”とも呼ばれています。バスフィッシング用の他に、海水のオフショアゲームで使用する、電動の駆動が付いたものも販売されています。
特徴②ベイトリールとスピニングリールの違い
これに対してスピニングリールは大きな違いとして、ラインを巻くスプールが片方のみで支えられています。ライントラブルが少ないので、初心者のリールや、その他全般的なシチュエーションで使用されています。
その他に大きな違いとして、ベールを返してラインをフリーの状態にしてからラインをキャストする構造になっています。軸の支え方と、ベールの存在の有無が、分かりやすい差異となっています。
特徴③ベイトリールを使うメリット
ベイトリールはスプールのラインを巻く方向に対して、平行にラインが出ていくため、糸がよれるなどのトラブルがスピニングに対し少ない事が1番目のメリットです。また、太いラインが巻けることも重いルアー、シンカーを使う際に有利になります。
また、スプールを直接ハンドルで回す構造な為、パワーのロスが少なくリールを巻く力を最大限に生かすことができますので、大きな魚とファイトしてもスピニングリールに比べて力負けすること無くリトリーブできます。
ルアーコントロールも簡単
制御面においては、スプールを簡単に親指で押さえて、回転スピードをコントロールすることができるため、キャストの精度がスピニングリールを使用する時に比べて向上します。
アルファスSVの特徴②ブレーキシステムの欠点を克服
ダイワのベイトリールのブレーキシステムは、メカニカルブレーキを使用しています。SV(ストレフリーバーサタイル)はこの弱点を高レベルで解消しています。これにより、さらに高い信頼性と高評価をアングラーから受けています。
従来のブレーキシステムの欠点
ダイワのメカニカルブレーキは”マグネットブレーキ”を採用しています。これは文字通り磁力でスプールの回転を抑制する構造で、基本的に回転数にかかわらず均一にブレーキがかかるシステムになっています。抑制力はダイヤルを使用して強弱を付けています。
この従来型ブレーキシステムですと、軽いルアーをキャストしたり、近距離をピッチングする場合にでもブレーキがかかってしまい、その結果、飛距離が伸びなかったり、コントロールしづらくなる事が生じてしまいます。
SVコンセプトで欠点を回避
SVコンセプトは新しいテクノロジーとして、”エアブレーキシステム”を採用しています。これはバックラッシュの危険が生じる回転数にまで達した時にのみだけブレーキを作動させる様になっており、その他の時には極力抵抗をかけないようにすることが可能になりました。
結果、キャスト時の遠投性能があがり、ベイトリールでは苦手とされていた軽いルアーのハンドリング性能がアップし、マシンガンキャストと称される近距離をピッチング等で手返し良く狙うことができるようになりました。
SVコンセプトを搭載することによって、ブレーキシステムを最も必要とする状況下つまり、ラインがスプールから出ていく速度よりもスプールのが回転しようとする状況下においては適切に回転を抑制することが可能なったため、バックラッシュの危険性がブレーキを緩めていても小さくなっています。
ベイトリールのブレーキの種類
ベイトリールのブレーキにはマグネットブレーキ、遠心力ブレーキ、DCブレーキの4種類があります。最初の2つがメカニカルブレーキ、DCはデジタルブレーキに分類されています。
マグネットブレーキ
マグネットブレーキは所謂”磁石の力”でブレーをかける仕組みです。利点はダイヤルで微調整ができる事です、ただ、ブレーキの力が若干弱いので、軽いルアーを扱うのはバックラッシュの危険が若干高いです。
遠心力ブレーキ
スプールが回転するとその遠心力で”外側にあるシュー”にものがあたることでブレーキがかかります。この機構上回転が低い時ブレーキがかかりにく、高回転時にブレーキがかかります。遠投性能に優れるシステムです。
DCブレーキ
”デジタルコントロール”の略ですから、こちらはコンピューターで回転数を解析し、バックラッシュの危険性のある回転数になると、判断してブレーキをかけます。対して危険性が少ない回転数ではブレーキをオフにするなど、デジタルは細かくコントロールしてくれます。
アルファスSVの特徴③UTDドラグ
ダイワ製リールのドラグの種類は大きく分けて2種類存在します。リールを企画制作している会社のなかでダイワはドラグのの性能面でのテクノロジー開発には力を入れてきました。アングラーからのリールのインプレでも高評価を得ています。
Ⅰつはハイパートーナメントドラグで、精細なフィネスフィッシングをする際に魚からの急なラインへの負荷を細かく分散しながら、アングラーがタックルコントロールをしやすくなるように設計されたものです。
もう1つはハイパートーナメントドラグといって、シーバスや青物などのサイズが大きくパワーのある魚とファイトする場合に、強烈な引きによる大きな力を逃がすコンセプトのものがあります。それではUTSドラグはどのようなものか見ていくことにしましょう。
ドラグの役割
ドラグの役割は一般的に言うと、一定以上の負荷がかかった場合、そのままの状態だとその力がラインにかかってしまうと所を、スプールを逆回転させてラインを出し、それにより負荷を吸収することにあります。
アングラーはハンドル近くのダイヤルを回すことにより、使用しているラインの太さや、ファイト中の場所(魚が逃げ込めるストラクチャーの有無)、ロッドのパワーなどを考慮して、ドラグが効き始める力の大小を調整することができます。
ドラグは”締める””緩める”の言葉で表現します。”締める”と大きな負荷がかからない限り、スプールは逆回転しません。”緩める”と小さな負荷でもスプールが逆回転し、ラインが出ていきます。
ドラグの性能を最大限に引き出すUTDドラグ
アルティメットトーナメントドラグを略してUTDです。従来のドラグとはどの様に違うのでしょうか?従来のドラグはどうしてもドラグの効き始めがスムーズにラインが出ないという欠点があります。その為に出だしの所でテンションがラインにかかり、ラインブレイクをしてしまう欠点がありました。
アングラーによっては最初のテンションがかかるときのみ少しドラグを緩めてラインが出やすいように調節して、ラインが出だしたらドラグを締めると言ったテクニックを使う方もいます。これをダイワはドラグの食いつきと呼んでいます。
UTDドラグはラインブレイクの多発する出だしのドラグの効き方が実にスムーズになるように開発しています。グリスやワッシャーなど、部品を見直し、効き始めから終わりまで均一な滑りを実現した究極のドラグが完成しました。
ドラグ調整が簡単にできる
ドラグの調整はドラグ効きが均一になったので、フッキングしてからリールを巻きながら、そしてロッドワークをしながら、何度も調節する必要が少なくなりました。”ドラグ調節はテクニックが必要”という当時の常識を打ち破りました。
アルファスSVの特徴③ボディー
今まで、内部のテクニカルな部分を説明してきましたが、今度はボディの説明をします。ダイワではアルファスSVのボディを”ダイナリッジボディ”と呼んでいます。
ダイナリッジボディー
これは中央の部分だけではなく、スプールを支える部分や、ハンドルの軸部分などを最新の切削テクノロジーでメタルで部品構成している事を指しており、このおかげでボディ剛性が増し、しかも軽量なのはそのままという初心者にもお勧めなボディに仕上がっています。
水洗浄可能
”ソルトウォーター対応”と言うことで、水での洗浄が可能になっています。海での釣行の後は、どうしても塩分がリールの内部に入り込み、ギアー等の異音の元になってしまいますが、水で洗浄できればこの塩分を取り除くことができ、1台で淡水と海水の両方で同時使用がな可能です。