「すいっちょん」という鳴き声をもつ虫ウマオイ!その正体は獰猛な肉食系

「すいっちょん」の体を良く観察してみると、前肢と中肢の脛節にトゲ状の突起が並んでいるのが見えますが、これは捕らえた小昆虫を逃さず食すのに適した捕食者に相応しい装備と言えるでしょう。

次の動画ではクモを捕らえる瞬間が見られますがカマキリの様な獲物が間合いに入るまでジワリと待ち構える判り易い予備動作が殆ど無く、動きは猪突猛進で接近した獲物を感知した直後に一瞬で捕獲、そして即食事で何とも貪欲な様子が伺えます。

共食いもする獰猛な性格

この動画の通り相手がクモで有っても躊躇しない「すいっちょん」ですから共食いもしてしまいます。しかも幼虫も肉食性ですので、詳細は後述に譲りますが繁殖を含めた飼育を考えている場合は一工夫する必要が有ります。ですが自然とは良く出来た物でこんな「すいっちょん」でも決して無敵では有りません。

ジガバチ類やアナバチ類などの狩りバチやカマキリ類などには逆に捕食される立場ですので食物連鎖の頂点と言う訳では無いのです。また私達人間に対しては全くの無害で、下にある関連記事、最強のアリ「ディノポネラ」や「パラポネラ」の様に毒などの危険は有りませんので、飼ってみたいと考えてる方はご安心下さい。

「すいっちょん」の鳴き声を聞きに行くなら

「すいっちょん」は下草が多い林に好んで棲息するので先ず条件の合いそうな場所を見つけましょう。林と言ってもそれ程深い林の必要はなく下生が確り育つ程度に湿り気が土に有る場所、すなわち木が寄り集まって日陰を多めに作る場所が有れば居る可能性が高まります。本州でも南寄りなら街中の公園の樹木など身近な場所で見掛けられるでしょう。

「すいっちょん」が鳴くのは夏~秋の夜

出現する季節は6月から10月に掛けてと割と長い期間活動してますので、潜んで居そうな場所をジックリ探す余裕が有ります。そして夜行性の昆虫ですので当然ながら活動がより活発になる夜が狙い目です。鳴く時は音を遠くまで響かせようと葉の上に出て居る事が多い為、音を頼りにすれば見付けるのはそれほど難しくないでしょう。

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