このように、日本国内でも様々な場所で首のないライダーが本当にいるのかどうかは定かではありませんが目撃されたという情報はありました。では、そんな国内でも有名な都市伝説の存在はどうやって誕生したのでしょうか。その経緯に迫っていきましょう。
映画の演出
実はこの存在の大元は、とある映画の中で演出がされたことが始まりとされているのです。その演出自体も、この首のないライダーの概要にそのままハマるようなものになっていたのです。
「マッドストーン」1979年
映画の名前は、1979年の作品である「マッドストーン」。暴走族グループと警察官との物語という無いようなのですが、この作品の中でライダーがピアノ線によって首をはねられてしまうシーンがあります。まさに概要でご紹介した通りの誕生の経緯ですね。
実際の事件
映画や小説の中から現実へとそのフィクションの存在が生まれ出てくるというのはそこまで珍しい話ではありませんが、実は日本国内で実際に起こった事件が誕生の元となったともされているのです。
1984年東京都の水元公園での死亡事件
そのうちの1つが、1984年に東京都で起こった事件です。これは出没する場所の見出しでもご紹介しました通り、葛飾区にある水元公園でロープに首が引っ掛かり、転倒して命を落としています。
2002年秋田県秋田市での死亡事件
他にも実際に起こった事件があり、今から17年ほど前になる2002年に秋田県の秋田市で起こったものです。こちらも前の事件と同じような内容でライダーの首にロープが引っ掛かったというものであり、いずれも誕生の経緯として妥当な所と考えられます。
首のない亡霊の話は昔から世界中に
このように映画の中の演出から誕生したであるとか、実際に起こった事件が誕生の経緯ではないかとされていますが、そういった噂が出てくる前から、実は世界中で首のない亡霊の話というのは囁かれていたのです。
首なし武者の怪談
その1つがわれらが日本国内の話です。戦いに敗れた柴田勝家という武将が、毎年4月の24日にどこからともなく自分が率いていた武者たちを引き連れて、賤ヶ岳へ向かうとされています。そして、その首のない武者の行列を見たものは、遠からず必ず死ぬことになるのだとか。
首なし修道女の怪談
更には、協会に務める修道女にも首が無い存在の話があるのだそうです。フランスとイギリスの間で争いがあった時、教会で資金や物資の管理を任されていた一人の修道女が何者かに襲われ、首を切られてしまいます。その首は見つからず、カナダのフレンチ・フォート湾ではそのシスターが首を求める姿が見られるのだとか。
首なしライダー伝説が産まれた背景を考察
バイクに乗っている首のない存在以外にも、外国では修道女だったり騎士といったものも首が無いものが存在しているとされているようです。では、どうしてこんな異形の存在が誕生したのでしょうか。ここからは首なしのライダーが誕生した背景を見ていきましょう。
考察①バイクへのネガティブイメージ
まず1つ目に考えられるのは、オートバイにネガティブなイメージがあるからかと思われます。この存在は昭和の時代から認知されていて、当時はバイクに乗っているのは不良や暴走族というイメージがあったためにこのような存在に結びついたのだとか。