地底人は存在する?地下世界の真実と驚きの地球空洞説とは?

神話の世界にも、地下の世界が登場します。これは洋の東西を問いません。ただし、地上界とは異なり生身の人間が住む場所ではありません。ほとんどの場合は、死者が住む場所になっています。しかも恐ろしげな神も住んでいるという設定が一般的になっています。いや、本当にそうなのだと信じられてきたのです。

ギリシャ神話:オルフェウス

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天才的楽人で吟遊詩人のオルフェウスは、ニンフのエウリュディケと結婚しましたが、新婚早々に彼女が毒蛇にかまれて死んでしまいます。彼は竪琴を持って地下の冥界に妻を追います。そこで音楽を奏でて死神のハデスらの心を動かし、妻を地上へ連れ帰ってよいと許可を得ます。ただし一つ条件がありました。

条件とは、地上に出るまでの間、絶対に振り返ってはいけないというものでした。ところが地上が近くなってくると、彼は心配になり振り返ってしまいました。妻は元の冥界へ連れ戻され、彼は一人で地上に戻りました。彼の死後、大切にしていた竪琴は天へ昇り星座になりました。

日本神話:イザナギ

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日本神話にもオルフェウスに似たエピソードがあります。日本の国ができたばかりの頃、イザナギはイザナミを妻として結婚しました。イザナミは次々に子を産みました。この子たちは、みな神です。そして火の神を産み落とした時に陰部に火傷を負い、これがもとで死んでしまいます。

イザナギはイザナミに会いたくて、地下の黄泉国(よみのくに)に行きます。イザナミは黄泉国で調理された食物を食べてしまったので、地上へは帰れないのでした。しかしながら哀惜の念は押しとどめられず、イザナギと共に地上に帰ることにします。イザナギは黄泉国の神に決して妻の姿を見てはいけないと言われました。

地上に戻ったイザナギ

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イザナギは我慢できずに、イザナミの姿を見てしまいます。するとそこには腐敗して変わり果てた妻の姿がありました。イザナギは驚いて地上へ逃げ帰ります。しかし、イザナミが追いかけてくるのです。イザナギはぶどう、たけのこ、桃を投げつけながらなんとか地上に戻ります。そして地上への出口を大岩で塞いでしまいます。

彼は妻と完全に離婚しました。するとイザナミは岩の反対側から「お前の国の人間を1日1000人殺す」と言いました。これに対してイザナギは「それなら私は1日1500人の子を産ませる」と言い返すのでした。

地底人の住む世界

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地底人が住んでいる地下世界はどのようなところなのでしょうか。地上に口を開けた地下世界への入り口は世界中にあります。真っ暗な中を下って行くと、急に開けたところが出て来るイメージがあります。地下世界のイメージを探ってみましょう。

死のイメージ

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地下の世界は、神話に出て来る地下世界に代表されるように、死に直結する暗いイメージがあります。地上に生きているものは、人間であれ神であれ、死ぬと地下の死の世界に行きます。そこでは死神が支配していて、地上から来た死者はだんだんと朽ちていきます。ですから、地上から死者の国である地下世界へ行くと恐ろしい目に遭います。

文明が開かれたイメージ

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もう一つのイメージは、文明が開かれたものです。地下にも広大なスペースが広がっていて、光もあるし熱源もあるというものです。そこでは地球表面と同じような環境が広がっていて、建造物も同様にあるというものです。場合によっては地上よりも優れたテクノロジーを有しているかも知れません。

地底人の特徴

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地底人が生存しているという噂は古来から根強いものがありました。やはり、地底人がどれだけ秘密に暮らしていたとしても、ひょんなことから地上の人が迷い込んで、地下世界を目撃してしまったりすれば、少なからずその存在は地上に伝わってしまいます。では、現在考えられている地底人の特徴とはどのようなものでしょう。

視力がない説

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地下空間に光源が確保されていない場合は、当然のことながら真っ暗の状態になります。すると人類が地下に潜って長い期間生活していたとすれば、視力が衰えていることが推察されます。使わない器官は徐々に退化していくのが進化論の予測するところです。そうすると、目そのものが無くなっている可能性もあります。

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