タイムスリップの原理
タイムスリップは以前からSFの世界では当然のように扱われてきました。では、タイムスリップが実現するための方法については、何か科学的に説明できるものがあるのでしょうか。まずはこれまでに提唱されているいくつかの理論についてまとめてみました。
アインシュタインの相対性理論
アルベルト・アインシュタインが1905年に発表した特殊相対性理論とこの発展型の1916年発表の一般相対性理論で時間と空間について解明しています。タイムスリップに関係するところは、光速(秒速30万km)に近い宇宙船に乗ると地球上よりも時間の経過が遅くなると言う点です。具体的にはローレンツ変換式によってその値が分かります。
それまでのニュートン力学の世界では、時間が延びたり縮んだりするということは全く想定していませんでしたが、アインシュタインは時間と空間はどちらも変化し、両者の間には相対的な関係があると突き止めました。この相対性理論の発表後、タイムスリップがにわかに現実味を帯びてきました。
ワームホールとブラックホール
ワームホールおよびブラックホールについては、20世紀初頭に数学的に発案された概念ですが、ブラックホールについては2019年4月に地球規模の大電波望遠鏡でその画像をコンピューター処理したものが全世界に発表されたばかりです。したがいまして、ホワイトホールおよびワームホールについても近い将来の観測が期待されています。
ワームホールは、時空のある一点から別の空間の一点へ通じる抜け道であり、空間のゆがみを利用しています。この中を通って行くと、近道を通り抜けるような効果があり、結果的に光速よりも速く移動ができると言うものです。これは、いわゆるワープをするための基礎理論になっています。
ティプラーシリンダー
「スーパーロボット大戦シリーズ」に出て来るアストラナガンという架空の機動兵器に採用されている機構です。これは理論上可能なタイムマシンと言われています。考案したのは実在の数学者のフランク・ティプラーです。物語では並行宇宙からエネルギーを取り出したり、時空間移動(タイムトラベル)を可能にすることになっています。
タイムスリップ装置は完成している!?
相対性理論の後に急速に発展した量子力学でもますます時空の謎の解明が進んできました。特に量子力学ではパラレルワールドの可能性が現実味を帯びてきます。このようなタイムスリップに応用できる基礎化学の発展の裏で、タイムスリップ装置は実は極秘裏に開発されているのでないかとの疑念が湧いてきています。
タイムスリップ装置と軍関与の国家機密
タイムスリップ装置は、実はもう出来上がっており、密かに稼働しているのではないかとの説があります。開発の主体は軍事研究です。例えばUFOを捕らえて、先進的な宇宙人の科学技術の中で、反重力推進装置や光速飛行装置、あるいはワープの原理について解明できたとすれば、タイムスリップ装置が完成していてもおかしくありません。
あるいは、第二次世界大戦の末期のマンハッタン計画で原爆を短期間に作り上げたり、1960年代のアポロ計画でこれも驚異的な早さで月まで行けるロケット開発に成功してきた実績を考慮すれば、軍事目的という国家の最優先計画として、タイムスリップ装置を完成までこぎつけていることは、十分考えられます。
ティペット教授のアルゴリズム
ベン・ティペット教授はカナダのブリティッシュコロンビア大学の教授ですが、彼は数学的にタイムトラベルは可能であると主張しています。宇宙は時空連続体で形成されていると捉えられますが、これが相対性理論によって時空が湾曲しているので、これを適切に利用すればタイムトラベルは可能になるとの理論を打ち立てていいます。
開発済みのタイムスリップ装置
20世紀になってからの科学技術の驚異的発展は、これまでの技術発展曲線をほとんどマックスに引き上げる程の発展を示しています。この陰には、未来からの技術提供があるのではないかとの推論があります。つまり、既に完成しているタイムスリップ装置を使用して、未来へのトラベルを繰り返している人が複数いるのです。
世界的に有名なタイムスリップ事件
世界には、これまでにタイムスリップの結果、人や物が現れたり消えたりした事件が沢山あります。日本でも浦島太郎や神隠しなどの昔話に形を変えて伝承されています。世界で実際にあったタイムスリップ事件についてまとめてみました。
ルドルフ・フェンツ事件
ニューヨークのタイムズスクエアに突然現れた紳士が、車に轢かれて死亡してしまいました。1950年の6月のことでした。ところが、この紳士の持ち物を調べてみたところ、名刺からこの紳士の名前は「ルドルフ・フェンツ」といい、年齢は30歳前後であることが分かりました。
問題は、このルドルフ・フェンツなる人物は行方不明で捜索願が出ていた人物だったことから、一気に話題になりました。捜索願が出されたのは1876年だったのです。これは1951年にSF作家のジャック・フィニーが発表した創作ですが、その後この話は実話だという噂が広まり、今なおアメリカではポピュラーな都市伝説となっています。
フィラデルフィア計画
これは、第二次世界大戦中にアメリカが計画した実験です。当時、軍はレーダーに映らない船体や機体の研究をしていました。そして、駆逐艦で実験をすることになりました。特殊な変圧器を使い船体の磁気を消し去ってしまえば、レーダーに映らないのではないかと仮定しました。そして1943年に東海岸のフィラディルフィア軍港で実験しました。
実験を開始すると、なんと船体が消えてしまいました。この時、船体は320Km離れたノーフォーク軍港へ行っていました。そして一瞬後にまた元の場所に現れたのです。ところが、乗務員たちはノーフォーク港に6時間もいたと言っています。また、乗務員には死傷者や気が触れてしまった人もいました。政府はこの実験を極秘にしてしまいました。
この実験の詳しい解説については、こちらをご覧ください。
投資家アンドリュー・カールシン
アンドリュー・カールシンという44歳のアメリカ人男性が、2003年1月28日にインサイダー取引の罪でFBIに逮捕されました。この男性は800ドル(約9万円)を2週間で3億5000万ドル(約385億円)にしてしまいました。株取引に成功したというのです。しかも、彼は2256年の未来から来たタイムトラベラーだと言うのです。
彼はタイムトラベルをする前に、この時代に値上がりする銘柄をあらかじめ調べて来たと言います。そして126の銘柄を購入し、値動きの激しい中でタイミングよく売買を繰り返しました。そして短期間に巨額の富を築いてしまったのです。逮捕から2ヶ月後、彼は100万ドル(約1億1000万円)の保釈金を払い釈放され、どこかへ消えました。
タイムトラベラー「ウィリアム・テイラー」の語る未来
ここでは、タイムトラベラーのウィリアム・テイラー氏をご紹介します。彼はタイムトラベルを繰り返しており、その見聞について語っています。彼が見てきた未来の世界はどのようなものなのでしょうか。
ウィリアム・テイラーの人物像
テイラー氏はイギリス人で、政府が秘密にしているタイムトラベルの真実を動画で公開しました。彼は、タイムトラベルは既に1981年に成功していると語っています。この秘密を暴いたことで、今後イギリス政府や同国諜報部に追われる身になるだろうとも言っています。しかしながら、どうしてもこの事実を公表したかったと言明しています。
ウィリアム・テイラーの語る西暦3000年
ウィリアム・テイラーが見てきた西暦3000年の世界は、空が光化学スモッグで覆われており、空中を飛ぶ車もいるのですが、厚い雲で光しか見えないとのことです。大気の酸素は薄くなっているので、外で呼吸を続けるのは困難だそうです。このため、人間は海底に生活の場を得ているとのことです。
ウィリアム・テイラーの語る西暦8973年
ウィリアム・テイラーは西暦8973年にもタイムトラベルをしています。そこでは、人間とロボットが融合した形になっていました。背が高くて細かったと言っています。また、タイムトラベラーが頻繁に現れるため、テイラー氏が現れたときにも、その時代の人たちは驚かなかったそうです。彼自身も他のタイムトラベラーに会っています。
また彼は、そこで会った人と容易に英語でコミュニケーションがとれることを不思議に思いました。その理由は、脳の中に言葉を瞬時に翻訳できるチップが埋め込まれているので、どんなに異なった言語の人とでも意思疎通ができるとのことでした。
タイムスリップと「ディーナッハの未来予言」
未来に行った体験を語った人のひとりに、ディーナッハという人がいます。この人は20世紀初頭に2000年後の未来を体験してきたというのです。彼の体験は本になって出版され、世界中で注目されています。
ディーナッハ著「未来からの年代記」
「未来からの年代記」という本が2016年3月に英語訳されて出版され、大流行となっています。著者は、スイス人のパウル・アマデウス・ディーナッハという人物です。この人の詳しいことはわかっていませんが、フランス語やドイツ語の教師をしていたようです。そして体の弱かった彼は1921年に昏睡状態になり未来へと意識だけが飛びました。
意識スライドとタイムスリップ
ディーナッハが未来に行った方法とは、「意識スライド」というものでした。彼がスイスで昏睡状態になってベッドの中にいる時に、彼の意識は西暦3906年に生きているある男の体内に侵入したのです。そしてこの男を通じて未来の時代を見聞できたのです。その時代では「意識スライド」は普通のことなので、皆暖かく迎えてくれたそうです。
ディーナッハが語る未来
人類は飽和した地球から火星へ一部移住しますが、災害で全滅します。地球に残った人々は1000年間の暗黒時代が続きます。その後人類の脳は、超視覚や超直感が発達し創造力が飛躍的に向上します。西暦3906年の世界人口は10億人以下で、労働は一生のうちに2年間だけで、スピリッチュアルで幸福な生活を送るようになっています。