のちに捜索願の更新と同時に失踪宣告の申し立てをするか思い悩んでいたと話しています。希望を捨てなかった家族でしたが、のちに家庭裁判所へ失踪宣告の申し立てをしたことで鈴木は法律上、死亡扱いとなりました。家族にとっては待ちわびながらも前進するための苦渋の決断だったのかもしれません。
風船おじさんの遺体発見のデマ
その後、風船おじさんの遺体がアラスカで発見されたと話題になります。しかしこの情報は事実無根のデマであることがわかりました。ファンタジー号と鈴木の遺留品も見つからないまま、依然生死は不明となっています。
ファンタジー号と鈴木はまるで神隠しに遭ったように遺留品も見つかることなく、失踪宣告により鈴木は法律上の死を迎えました。日本以外にも神隠しに遭ったような事件が数多くあるのをご存知でしょうか。神隠しについて興味がある方はこちらもご覧ください。
風船おじさんの真相!がファンタジー号事件の真実を検証
動機については様々な憶測が飛び交っていて、その多くは鈴木が抱えていた借金にまつわるものでした。彼はなぜこのような騒動を起こし、自身も行方不明になってしまたという結果を生んでしまったのでしょうか。
真相検証①借金返済のため説
鈴木は多額の借金を抱えており、その証拠に行方不明になった後も残された家族は借金の返済をしていたことが分かっています。そして生前、鈴木は負債者に「この飛行が成功すればCMになるから、CM料で借金返済ができる」と話しており、借金返済の為の計画とも考えられています。
真相検証②自殺説
のちに妻である石塚は今回の失踪を「気の長い自殺では」と語っています。実際、多額の借金を抱えており生前「2億円の生命保険をかけている」「5000万円の生命保険をかけている」などと発言が一致こともありましたが自身にかけていたであろう生命保険をあてにしての行動とも言われています。
真相検証③勝手に飛んで行った訳ではない説
突発的な行動の裏には、当時駆け付けていたテレビ局の煽りがあり飛ばざる得なかったという指摘もあります。週刊誌によるとこの日、飛ぶつもりがなかった鈴木でしたが、テレビ局によってアメリカへ行く雰囲気を作られてしまい引けなくなってしまったというもので、同時に今回の飛行計画の無謀さを指摘しています。
また、当時の新聞記事には鈴木が周りを欺き、強行に及んだと書かれていましたが、それも事実ではないとの意見もあります。その後、テレビ局への取材により「無線資格を取ってからの4月以降に出発予定だったこと」と「事件当日の鈴木に対する煽り」、そして「独占取材を見返りとした資金援助」は無かったことを証言しています。
真相検証④風船が割れて落下死・凍死説
出発前、取り付けられていた風船の一部にガス漏れがあったこと、もともと人を乗せた飛行目的で作られていなかったこと、上空の厳しい寒さには耐えられないこともあり、海上で風船が何らかの理由で爆発し、海面に落下死、凍死した可能性もあると言われています。
目的は他にあった?!冒険の真の目的とは
今回の飛行計画の目的は何だったのか。様々な推測がされてきましたが、実際のところ本人でなければ分かりません。その中で、今回の計画を傍で見てきた人物がいます。同志社大学三輪茂雄教授がその人です。三輪教授もまた鈴木に翻弄されてしまった1人でした。