リンフォンは実在する?閉じ込められたパズルの恐ろしいパワーと意味を検証

骨董屋に眠るパズル「リンフォン」には不思議なパワーを秘めた恐ろしい玩具。リンフォンが示すものとは?そしてリンフォンが導く恐ろしい世界とは何か?新しい解釈を展開しつつ恐ろしいリンフォンに隠された謎に迫ります。

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釣りクアンプを愛するアウトドア系の男です。仕事はパソコンに向かう時間ばかり・・・だから取材を兼ねた週末は「楽しいことを探してワクワク」しています。
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「リンフォン」のあらすじ前半

リンフォンは正三角形を組み合わせた正20面体という完璧に美しい形のパズル。古には宇宙の形が正20面体だと信じられ、その完全な姿から「神」が作ったとして崇められてきました。完璧な20面体のリンフォンはパズルの形を変えると地獄の門が開くといわれています。地獄の門に吸い寄せられた人に待つのは死とその先の地獄です。

骨董屋で見つかったリンフォン

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インターネットの掲示板に記載された最も有名なリンフォンの話を紹介しましょう。桜子さん(仮名)と大輔君(仮名)が休日のデートで骨董屋さんをぶらぶらしていました。桜子さんは人形の入ったかごの中に無造作に置かれた、正20面体の美しい形のパズルを発見します。

熊→鷹→魚へと変化するリンフォン

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そのパズルを購入すると英語とラテン語で書かれたひどく解読しにくい古い説明書が付いていました。そこには「RINFONE」と書かれていました。そして、熊→鷹→魚へと変化するという事が書かれていました。リンフォンは内部に複雑に入り組んだ構造でパネルを組み替えることで無数の形に変化していくのです。

パズルに夢中になる桜子さん

パズルは非常に精巧に作られており桜子さんは直ぐにのめり込んでいきました。購入した翌日には1段目のクマの形が完成します。正20面体から作り上げたクマは驚くほどリアルに出来上がりました。桜子さんは大輔君に写真を送ります。そして、翌日には翼を広げた鷹が出来上がりました。

「彼方」からの電話

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鷹が出来上がると残りは魚だけです。桜子さんはウキウキしながら魚に取り掛かりました。ところが魚に取り掛かると桜子さんの携帯にいたずら電話が頻繁にかかってくるようになります。電話相手を示す着信は、非通知でも公衆電話でもなく「彼方」となっていました。

魚の形が完成に近づいていくと電話がさらに多くなる

桜子さんが作る魚が完成に近づいていくと携帯電話に掛かってくるイタズラ電話が非常に激しくなります。そして「非通知」という電話がかかってきました。電話を取った桜子さんの耳に「出して…」という大勢の男女が遠くで叫び合うような声が聞こえてきました。

大輔さんと桜子さんは占い師の元へ

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イタズラ電話の話を聞いた大輔さんは電波の混線を疑いショップで確認します。しかし、携帯電話に異常はなく同様のクレームは入っていないとのことでした。2人はたまたま聞いた占い師を訪ねることにします。しかし、パズルに夢中の桜子さんはなかなか承諾しません。

夢の中で「ここから出して」と足を引っ張られる

桜子さんは魚のパズルをほとんど完成に近い状態まで作り上げていきました。その晩のことです。夢の中に無数の男女の群れが走り寄ってきてここから出せと桜子さんを取り囲みました。地中からも手が伸びてきて足を引っ張ります。そこでハタと目が覚め、身の危険をはっきり悟りました。

「リンフォン」のあらすじ後半

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占い師の家は沢山のネコが住んでいる猫屋敷。自宅を兼ねた屋敷で占いサロンを開いていました。「シャーッ!」2人を出迎えたネコはどうした訳かすごむように威嚇をし、敵意をむき出しの態度を取ってきました。猫を避けるようにして2人は屋敷の中に入りました。

不気味なリンフォンと占い師

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占い師は2人を見ると開口一番「帰るように」と二人に背を向けました。訳が分からず食い下がる2人に占い師は渋々重たい口を開きます。「あなたたちの背後には地獄が見える」厳しい表情で占い師ははっきりといいました。

リンフォンとネコ

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2人は夢の話や電話の話をしました。黙って話を聞く占い師。その間もネコはずっと威嚇をして2人を遠巻きにしています。そして桜子さんんが何気なく「RINFONE」というパズルの話をすると占い師は「それだ」と低く唸りました。

リンフォン地獄への招き

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「そのパズルは地獄の門。極小サイズにした地獄そのものだ。すぐに捨てなさい」占い師は厳しい口調でそう言いました。その助言通りにパズルを捨てた桜子さん。イタズラ電話も怖い夢もパタリと止まりました。

2度とリンフォンには手を出さない

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2人がリンフォンの事を忘れかけた数か月後、旅行先の古びたお土産屋さんで桜子さんは「それ」と再対面しました。店の奥で埃をかぶった正20面体のパズル。それは桜子さんが購入したリンフォンとは色が違い大きさも違います。それでも「それ」がリンフォンだとわかったといいます。「出して…」あの地獄で叫ぶような声が頭をよぎりました。

「リンフォン」正20面体が持つ神秘のパワー

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リンフォンは正20面体の立体パズルです。正多面体と呼ばれ正三角形が組み合わされて構成さた形です。正多面体は上下、左右が完全な対称をなし最も美しい「神が作った形」として数学と天文学と宗教が同じテーブルで語られていた時代から崇拝の対象になっていました。

正二十面体(せいにじゅうめんたい、regular icosahedron)は立体の名称の1つ。空間を正三角形20枚で囲んだ凸多面体。3次元空間で最大の面数を持つ正多面体である。出典:ウィキペデイア

正多面体には神秘のパワーが宿る

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正多面体は美しい対称性が特徴で神秘のパワーがあるといわれてきました。正多面体が発見されたのはBC500年頃にピタゴラスが3個発見し、BC300年頃にプラトンが残りの2個を発見しました。自然界では正多面体はこの5つしかないとされています。

ピラミッドは正4面体

古代ミステリーには欠かすことが出来ない謎に満ちたピラミッドは正多面体の一つである「正4面体」で出来ています。正三角形を4枚組み合わせた最も安定する形です。ピラミッドと正4面体の関係は謎に包まれたままですが、宗教的、自然科学的な傾倒があったことは間違いないと考えられています。

古代ローマ時代に正12面体のオブジェが発見

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古代ローマ時代に作られた金属製の正12面体のオブジェがヨーロッパを中心に100店近く発見されています。使用の用途は全く不明です。正12面体が多いですが稀に20面体の形をしているものも発見されています。

どんな文献にも登場しない

古代ローマの正12 面体は現在発見されているどんな文献にも登場しません。その為に宗教的な極秘の使用目的があったとか宇宙人交信説など古代ミステリーに度々登場します。リンフォンもその流れを組むものであることは間違いありません。

5つしか存在しない正多面体

正多面体には5つしか存在しません。そのどれもが非常に美しい対称性を持ち神秘的に安定しています。正多面体は絶対的に完璧な形として神の存在を示唆する古典的な宗教の信仰の対象になりました。自然が生み出すにはその形はあまりに美しすぎ、万物の根幹をなす記号がここに隠されているのだと語られました。

5つの正多面体

  1. 正四面体
  2. 正六面体
  3. 正八面体
  4. 正十二面体
  5. 正二十面体

正20面体のリンフォンは「水」を示す

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それぞれの正面体が完璧な形を保持することで宗教的な意味を持つようになります。それぞれの形に充てられた意味を説明しましょう。これは歴史的な史実や数学的な正論ではありませんが宗教的に強い影響力を持った意味です。 正 2 0面体は水の意味を持っています。

正多面体と同じように重要な意味を持つ元素

古代のギリシャでは森羅万象の万物の根本になるものとして元素という考え方がありました。元素は火、空気、水、土の4種類です。これらはが全てのはじまりで神に与えられたものです。この4種類の元素と正多面体の絶対性を組み合わて次のようにシンボリック化していきました。

  • 正4面体    :火
  • 立方体      :土
  • 正 8 面体  :空気
  • 正 12 面体:宇宙
  • 正 2 0面体:水

リンフォンの最終形態は「魚」

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リンフォンのパズルは熊から鷹に変化し最終的には魚に変化していきます。魚で一応の完成を迎えるとされています。ここに登場する生き物にはそれぞれ意味があります。それぞれがある1点への帰結へ結びつく「象徴」として登場しているのです。

リンフォンが示す魚

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リンフォンのパズルを組み立てていくと熊、鷹と変化し最後に魚になります。リンフォンを構成する正20面体は古代ギリシャ元素では水を表すシンボルです。正20面体は最も簡素な正4面体から始まり最も複雑に進化した最後の形ともとれます。水と魚という象徴的な符号の意味が「最後」という点でおぼろげに一致します。

リンフォンの魚と正20面体の水

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リンフォンの魚と正20面体の水が意味するものは何なのか。地獄を極小化したというリンフォンは地獄への入り口と考えれば三途の川のようなもの。ヨーロッパにも「レテの川」の水を魂が飲むと生前の記憶を失うという言い伝えがあり、普遍的に川が境界をあらわす象徴に使われています。

レテの川とは

ギリシャ語でれーてーとは忘却や隠匿を意味します。古代ギリシャでは体は死んでも魂は転生しこの世に戻ってきます。ところがレテ川の水を飲まされるので記憶の一切が消えてなくなるというのです。レテ川には下記のような詩が残されています。

愛、悲しみ、人の営みのすべてに、時はその翼でレテの水を振りかける 出典:ウィキペディア

ギリシャ神話にもこの世とあの世を隔てる川

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ギリシア神話でも、この世とあの世を隔てる境界に川が登場します。ステュクス・アケロン川がです。こちら側が生きている世界で、あちら側が死後の世界です。そこにはカローンという渡し守が船をこいであちら側へ魂を運んでいきます。三途の川と非常によく似ています。

「リンフォン」地獄へ導くパズル

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リンフォンは地獄を極小化した地獄そのものであり、地獄へといざなう門でもあります。熊から鷹までを作った経緯をネットで告白した桜子さん。彼女がもし魚を作り上げていたらどうなっていたのでしょうか。また魚の先にもまだパズルは続くのでしょうか仮説を立て検証してみます。

正20面体が表す「水」は三途の川

リンフォンは正三角形を組み合わせて形を自由自在に組み替えていくパズル。最終形態は正20面体が意味する水を象徴した魚になります。輪廻転生、森羅万象世の中の全ての物は姿を変え幾度となく終わることなく繰り返します。水の先にも何かが待ち構えているのかもしれません。

正四面体が表す「火」は地獄

正20面体は最も複雑な正多面体。しかし正12面体が森羅万象の宇宙を象徴します。ならば正20面体は宇宙よりも更に上の神の象徴という事になります。そして神と同時に水のシンボルでもあります。水は全てを生み出す母なる存在。正20面体は最も複雑な最後の形から最初の正4面体へと輪廻していく神であり、水なのです。

輪廻する最初は火

輪廻は最初の形「正4面体」に生まれ変わります。正四面体が象徴するのはの火です。リンフォンで魚を作ってしまったら火が現れるのです。火は全ての物を焼き尽くす劫火インフェルノ。つまり地獄への入り口の扉が開き三途の川へと誘われるという事です。神が輪廻した先は地獄の悪魔でした。「地獄で永遠に焼かれる」聖書に記された罪人の末路。

地球上に存在する地獄の門

中央アジアにある小さな国家トルクメニスタン。国土の大半が砂漠に覆われていますが天然ガスの埋蔵量は世界代4位という資源立国。この国の山岳地帯に地球の炎と呼ばれる地獄の門のような場所があります。

トルクメニスタンに地獄の門があった

トルクメニスタンにある地獄の門は消えることのない永遠に燃え続ける地獄の炎。正4面体が意味するところです。正四面体の次に複雑なのが8面体です。正8面体は土を意味していました。トルクメニスタンの地獄の門は正に土が燃えているように見えます。万物を構成する土と炎が揃いました。水がこの地にあればコンプリートです。

地獄の門の前は水のクレーター

地獄の門の手前には大きな隕石が衝突してできた大きな穴があります。クレーターです。そこに水が溜まり天然のクレーター湖を形成しています。全ての象徴が揃いました。残るは森羅万象の理(ことわり)を表す宇宙だけです。この地で空を見上げれば降り注ぐような星空。コンプリート完成です。

水を経由していく地獄「リンフォン」の具現化

水を経由していく地獄であるリンフォンがこの地で具現化していました。皮肉なことに地獄の門は「世界で最も美しい光景」の一つとも言われています。実はこの地獄の炎は、人間のあさましい強欲が作り出した消すに消せない炎なのです。

地獄の炎は人間の手で

1971年科学者を中心として大規模な地盤調査が行われました。この調査で地中に大きなガス田が発見されます。ガスによって地中に大きな空洞が開いているのです。ところが調査中に地盤沈下が発生。毒ガスの発生を恐れてやむなくガスに火を付けました。その火が40年以上経っても消えることが無いのです。

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