正多面体は美しい対称性が特徴で神秘のパワーがあるといわれてきました。正多面体が発見されたのはBC500年頃にピタゴラスが3個発見し、BC300年頃にプラトンが残りの2個を発見しました。自然界では正多面体はこの5つしかないとされています。
ピラミッドは正4面体
古代ミステリーには欠かすことが出来ない謎に満ちたピラミッドは正多面体の一つである「正4面体」で出来ています。正三角形を4枚組み合わせた最も安定する形です。ピラミッドと正4面体の関係は謎に包まれたままですが、宗教的、自然科学的な傾倒があったことは間違いないと考えられています。
古代ローマ時代に正12面体のオブジェが発見
古代ローマ時代に作られた金属製の正12面体のオブジェがヨーロッパを中心に100店近く発見されています。使用の用途は全く不明です。正12面体が多いですが稀に20面体の形をしているものも発見されています。
どんな文献にも登場しない
古代ローマの正12 面体は現在発見されているどんな文献にも登場しません。その為に宗教的な極秘の使用目的があったとか宇宙人交信説など古代ミステリーに度々登場します。リンフォンもその流れを組むものであることは間違いありません。
5つしか存在しない正多面体
正多面体には5つしか存在しません。そのどれもが非常に美しい対称性を持ち神秘的に安定しています。正多面体は絶対的に完璧な形として神の存在を示唆する古典的な宗教の信仰の対象になりました。自然が生み出すにはその形はあまりに美しすぎ、万物の根幹をなす記号がここに隠されているのだと語られました。
5つの正多面体
- 正四面体
- 正六面体
- 正八面体
- 正十二面体
- 正二十面体
正20面体のリンフォンは「水」を示す
それぞれの正面体が完璧な形を保持することで宗教的な意味を持つようになります。それぞれの形に充てられた意味を説明しましょう。これは歴史的な史実や数学的な正論ではありませんが宗教的に強い影響力を持った意味です。 正 2 0面体は水の意味を持っています。
正多面体と同じように重要な意味を持つ元素
古代のギリシャでは森羅万象の万物の根本になるものとして元素という考え方がありました。元素は火、空気、水、土の4種類です。これらはが全てのはじまりで神に与えられたものです。この4種類の元素と正多面体の絶対性を組み合わて次のようにシンボリック化していきました。
- 正4面体 :火
- 立方体 :土
- 正 8 面体 :空気
- 正 12 面体:宇宙
- 正 2 0面体:水
リンフォンの最終形態は「魚」
リンフォンのパズルは熊から鷹に変化し最終的には魚に変化していきます。魚で一応の完成を迎えるとされています。ここに登場する生き物にはそれぞれ意味があります。それぞれがある1点への帰結へ結びつく「象徴」として登場しているのです。
リンフォンが示す魚
リンフォンのパズルを組み立てていくと熊、鷹と変化し最後に魚になります。リンフォンを構成する正20面体は古代ギリシャ元素では水を表すシンボルです。正20面体は最も簡素な正4面体から始まり最も複雑に進化した最後の形ともとれます。水と魚という象徴的な符号の意味が「最後」という点でおぼろげに一致します。
リンフォンの魚と正20面体の水
リンフォンの魚と正20面体の水が意味するものは何なのか。地獄を極小化したというリンフォンは地獄への入り口と考えれば三途の川のようなもの。ヨーロッパにも「レテの川」の水を魂が飲むと生前の記憶を失うという言い伝えがあり、普遍的に川が境界をあらわす象徴に使われています。
レテの川とは
ギリシャ語でれーてーとは忘却や隠匿を意味します。古代ギリシャでは体は死んでも魂は転生しこの世に戻ってきます。ところがレテ川の水を飲まされるので記憶の一切が消えてなくなるというのです。レテ川には下記のような詩が残されています。
愛、悲しみ、人の営みのすべてに、時はその翼でレテの水を振りかける 出典:ウィキペディア
ギリシャ神話にもこの世とあの世を隔てる川
ギリシア神話でも、この世とあの世を隔てる境界に川が登場します。ステュクス・アケロン川がです。こちら側が生きている世界で、あちら側が死後の世界です。そこにはカローンという渡し守が船をこいであちら側へ魂を運んでいきます。三途の川と非常によく似ています。
「リンフォン」地獄へ導くパズル
リンフォンは地獄を極小化した地獄そのものであり、地獄へといざなう門でもあります。熊から鷹までを作った経緯をネットで告白した桜子さん。彼女がもし魚を作り上げていたらどうなっていたのでしょうか。また魚の先にもまだパズルは続くのでしょうか仮説を立て検証してみます。
正20面体が表す「水」は三途の川
リンフォンは正三角形を組み合わせて形を自由自在に組み替えていくパズル。最終形態は正20面体が意味する水を象徴した魚になります。輪廻転生、森羅万象世の中の全ての物は姿を変え幾度となく終わることなく繰り返します。水の先にも何かが待ち構えているのかもしれません。
正四面体が表す「火」は地獄
正20面体は最も複雑な正多面体。しかし正12面体が森羅万象の宇宙を象徴します。ならば正20面体は宇宙よりも更に上の神の象徴という事になります。そして神と同時に水のシンボルでもあります。水は全てを生み出す母なる存在。正20面体は最も複雑な最後の形から最初の正4面体へと輪廻していく神であり、水なのです。
輪廻する最初は火
輪廻は最初の形「正4面体」に生まれ変わります。正四面体が象徴するのはの火です。リンフォンで魚を作ってしまったら火が現れるのです。火は全ての物を焼き尽くす劫火インフェルノ。つまり地獄への入り口の扉が開き三途の川へと誘われるという事です。神が輪廻した先は地獄の悪魔でした。「地獄で永遠に焼かれる」聖書に記された罪人の末路。