まず、日本には呪いの儀式自体を罪とする法律はありません。藁人形を作るだけでは罪ではありませんし、藁人形にクギを打っても罪ではありません。それは現代の日本では呪いの儀式によって相手に危害を加えるということが立証出来ないからです。
効果があったのだと立証出来ない。こういうケースは「不能犯」と言われます。未遂ですらなく、無関係な事柄として扱われます。それは行為の結果が危険に結びつくとは説明出来ないという意味です。
罪になる場合
ではなぜ事件になるのでしょうか。多くは別の犯罪の現場に藁人形が落ちていた、別の事件の犯人が藁人形を持っていた、という報道が多いです。それよりも直接的なものとしては、呪いを掛けるという行為が脅迫罪として成立する場合、もしくは呪いを掛け続けることを相手に知らせノイローゼに陥らせることで傷害罪が成立する場合があります。
どちらの場合も、呪いの儀式そのものよりも、呪いの儀式を相手に知らせることで起こるものです。丑の刻参りは誰にも知られずに行わなければなりません。それなのにわざわざ相手に知らせる、こうなると呪いの儀式というよりも、ただの嫌がらせです。
海外では法律で禁止されてることも
アフリカや中東など、日本よりも、もっと呪いが身近な地域があります。そこには呪術士を生業とする人もいれば、呪った罪で逮捕されることもあります。例えば、サウジアラビアではサッカーの試合で黒魔術を使ったと言って、呪術師が逮捕されるという事件も起きているのです。
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藁人形が売っている!?
藁人形は自分で作ることだけが入手方法ではありません。実のところ藁人形は買えます。便利な世の中ですと言っていいのか、どんな人が買うのか、まさか買った全員が誰かを呪おうとしているわけではないでしょう。どんな場所で買えるのか、値段はどのくらいなのか、興味はありませんか。
出品サイトに出回ることも
メルカリやヤフオクが有名な、それ以外にも多くある出品サイト。そこには藁人形が出品されていることがあります。ご紹介した作り方に似た藁人形を始め、素材が藁というだけで、インテリアやストラップなどのアクセサリ用品としての藁人形もあります。これらは呪いの人形ではなく、身代わりになってくれるお守りとしての人形です。
高いものでは1万円近くするものも
呪いの藁人形というイメージの物も多く出ています。安ければ千円程の物もありますが、高い物であれば1万円近くします。高い藁人形を見てみると、藁人形単体ではないようです。何かとセットにしてあるから値段が上がっているようです。
丑の刻参りセットも売っている
藁人形とセット販売、となるとやはりありました。丑の刻参りに使う道具とセットになって売っている物が。五寸釘や金槌という最低限のものから、ハチマキやロウソクを含めた豪華セットも売られています。残念ながら白装束はセットではないようです。
丑三つ時と牛の関係
丑の刻参りをする時刻と言われる丑三つ時、丑はウシと読みます。動物の牛とは違うのでしょうか。この丑は干支にもなっており、干支では牛を示します。本来は無関係だった二つのウシは庶民に分かりやすいように動物の牛が当てはめられたものです。そのため「土用の丑の日」のように牛とは無関係の事柄も多くあります。