椿を見るのにベストな季節は?種類によって異なる見頃をチェック!

寒椿は10月~12月頃に花の見ごろを迎える秋の代表的な椿です。寒椿と山茶花は同じ時期に花が咲き、見た目に加えて花の散り方まで同じ両者は専門家でもなかなか区別がつかないと言われています。

侘助椿を見るのにベストな季節

侘助椿(ワビスケツバキ)はツバキ科の交雑種です。花の色は白や紅色、桃紅色などがあります。侘助という名前は千利休に仕えた庭師の名前に由来する説など諸説ありますが、その佇まいから古くより茶花として茶人に好まれています。

侘助椿の品種

侘助椿は一重で猪口咲きの小さな花をつけるものが多く、雄しべが退化しているため花粉がないのが特徴です。樹高は2m~4m程です。代表的な品種に『白侘助』や『紅侘助』、桃紅色の花に不規則に白や薄桃色の絞りの模様が入る『胡蝶侘助』などがあり、庭木としても植栽されています。

侘助椿の季節

侘助椿は冬の代表的な椿で、花の見ごろは12月~4月です。京都市左京区にある『龍安寺』の侘助椿は日本最古のものと言われていて、豊臣秀吉にも絶賛されたとも。冬に京都を訪れる機会があれば、枯山水の美しい石庭とともにぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

知ってる人は知っている?五島列島の幻の椿「玉之浦」

幻の椿『玉之浦』をご存知ですか。ヤブツバキの突然変異種で長崎県五島原産の中輪の椿です。昭和22年に偶然発見されて後、幻の椿として広く知られることになりましたが、相次ぐ伐採などで原木は枯死してしまいました。現在ではその子孫が世界中に広がり栽培されています。花は一重で濃紅地の花びらに白の覆輪のコントラストが美しく人気です。

玉之浦の品種

玉之浦はツバキ科の耐寒性常緑小高木で、樹高は2m~4mほどです。玉之浦との掛け合わせにより現在は品種改良された新たな品種が生まれています。八重咲きの大輪で、紅地に白覆輪のタマアメリカーナやタマビューティーなどがあり、玉野浦の子孫には名前に『タマ』や『玉』とつけられ人々に楽しまれています。

玉之浦の季節

玉之浦の花の見ごろは1月~4月です。五島市には樹齢300年以上と言われる『大窄(おおさこ)の大椿』も有名です。幻の椿が自生していた冬の五島で現存の椿や自然を肌で感じてみるのも素敵ですね。ちなみに五島列島の椿は資生堂の「TSUBAKI」の原材料となっています。

椿はいつの季語?

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日本人に昔から愛されてきた椿は古事記や日本書紀、万葉集の頃から歌や俳句にも詠まれ、親しまれてきました。種類が豊富なため開花の時期も幅広い椿ですが、いつの季語として使われたのでしょうか。

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