椿を見るのにベストな季節は?種類によって異なる見頃をチェック!

椿と言えば冬のイメージがありますが、椿という漢字は『木へん』に『春』と書くように、椿は三春の季語として実は使われています。三春は初春・仲春・晩春のことで陰暦の1月~3月、新暦でいうと立春である2月4日頃~立夏の前日の5月5日頃までをいいます。

冬の季語にするなら「寒椿」

春の季語として使われる椿ですが、冬に使いたい場合は『寒椿』を使います。椿は早咲きのものは寒の内から咲き始めます。この頃に咲く椿を寒椿や冬椿、早咲の椿と呼び冬の季語として使われています。春の椿も趣がありますが、雪に咲く紅色の椿の花は凛としていて風情がありますね。

椿を見るのに有名なスポット

Buntysmum / Pixabay

昔から日本人に愛され親しまれてきた椿は近代では品種改良が進んで数多くの品種が生まれ、日本の色々な所で椿を楽しむことができ、名所と言われる所もたくさんあります。これからその中のいくつかをご紹介していきます。

椿山(青森県)

椿山は夏泊半島の北端にあり、椿が自生する北限地帯として天然記念物に指定されています。4月頃~6月頃に海岸に面した傾斜地一帯に紅色の藪椿を咲かせ、中心部の椿神社の境内には樹齢500年以上の古木が多く自生しています。また椿山沿いには椿山海岸が臨め、こちらは『日本の渚百選』に認定されている美しい海岸で海水浴客で賑わいます。

五島列島(長崎県)

玉之浦についてご紹介しました五島市では椿の咲く2月中旬頃から『五島椿まつり』が開催されています。福江にある五島椿森林公園は藪椿をはじめ約275品種3000本の椿が植えられており、珍しい品種の椿も楽しむことができます。

伊豆大島(東京都)

東京から約2時間ほどの伊豆大島は島中で椿を楽しめます。椿の開花シーズンである2月~3月に合わせて例年、島をあげて『椿祭り』が開催されています。中でも祭りのメイン会場にもなっている都立大島公園には日本最大規模の椿園や椿の資料館もあり、椿はもちろん大島の大自然を満喫できます。

綺麗なだけではない椿の魅力

品種が豊富な椿は、品種により花の咲く時期が違うことで長い期間花の時期を楽しませてくれますが、実は目で見て楽しむだけでなく花、葉、種それぞれに効能があり色々な楽しみ方や取り入れ方があります。

花と葉の効用

椿の花には生活習慣病の予防になるオレイン酸やリノレン酸が含まれています。花は料理の飾りに使ったり天ぷらやジャム、塩漬けにしたりと食することができ、また乾燥させて生薬として煎じて飲むと滋養強壮や整腸作用があり、弱った胃を丈夫にする作用があります。葉もまた飾りに使われたり、お茶として飲んだりされています。

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