シャコ貝は危険?貝の使い道や味など大きすぎるシャコ貝の生態をチェック

かつて、人を上回る大きさ故に「人喰い貝」といわれていたシャコ貝。刺身として食べるのは広く知られていますが、他にもたくさんの調理法があることや、他にも多くの使い道があることをご存じでしょうか。今回はシャコ貝の生体や特徴、調理法についてわかりやすく紹介していきます。

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シャコ貝の種類

一口にいっても、シャコ貝には多くの種類が存在します。世界最大級のものは人より大きく、食用として扱われているのは手のひらくらい、と大きさもさまざま。ここでは多くの種類の中から3つ紹介していきます。

人を上回る大きさをもつオオシャコガイ

200センチの200キロを上回るものもあり、さすがは「世界最大」と言われるほどの大きさがあります。成人男性より大きいですから、間近で見る迫力は計り知れません。現在は数が減ってしまった上にワシントン条約で保護されているので、目にする機会は少なくなってしまいました。

食用貝では大型のヒレナシシャコ

体長は50センチくらいです。オオシャコガイと比べるとかなり大きさの差が目立ちますが、それでも手のひらに余る大きさを持っています。国内で養殖されている種類の中では大型種なため高価です。こちらは国内養殖されていることもあり食用としても扱われています。

小さいけど美味しいヒメシャコガイ

この3種の中で一番、一般的に食用として扱われている貝です。体長は17センチほどと小さいですが、味が良いことで有名です。その場でさばいて食べることもできます。天然のものは漁獲量があまり多くないため、沖縄以外の地域には多く出回っていません。

シャコ貝の生態

味や大きさもバラバラ。上で紹介した3つ以外にも、さまざまな種類が存在します。ではどのように生活し、どのように栄養をとっているのでしょうか。シャコ貝の生体について紹介していきます。

栄養源はどこ?

基本的に貝は水管という管や、エラを使って呼吸と同時にプランクトンを吸い込んで栄養をとっています。ところがシャコ貝は、貝殻に住まわせている藻の光合成により発生する栄養を摂取しているため、プランクトンはあまり摂取しません。オオシャコガイも同様です。魚をまるごと捕食してしまいそうな大きさをしていますが、豊富な太陽光があればプランクトン無しでも生きていくことができます。

意外な特技

シャコ貝といえば、サンゴや岩のくぼみにすっぽりはまっているイメージがあります。あのくぼみは自然にできたものではなく、自身の体内から酸性の分泌液をだし、サンゴや岩を溶かすことでできたくぼみなのです。ある程度のくぼみを作った後、体から糸をだし自身とくぼみを固定します。裏側に穴が開いているのはそのためです。

シャコ貝の危険性

世界最大級の大きさのオオシャコガイは「人喰い貝」といわれていたという言い伝えがあります。200センチともなるとかなりの大きさですから、手や足を挟まれてしまったら助からないのでしょうか。また今までに起きた事件や事故はあるのでしょうか。

かなりの力持ち

一概に「力が強い」と言っても、一体どれほどなのか想像できる人は多くはないと思います。そこで、まずアサリのような小さな二枚貝を想像してみましょう。殻を閉じたアサリを素手で簡単に開けられるでしょうか。オオシャコガイはその数十倍の力を持っているのです。手や足を挟まれてしまえば、容易には抜くことができないでしょう。

今までに起きた死亡事故件数

素手では太刀打ちできないほどの力を持っていますが、実は今まで国内での死亡事故はありません。巨大な貝殻をもつ反面、動きはゆっくりなため、閉じる前に逃げることができるのです。貝を閉じるのは捕食ではなく身を守るためであり、自ら人間を襲うために近づいてくるようなことはありません。周囲に注意してさえいれば、手足を挟まれるような事故は防ぐことができます。

シャコ貝の食べ方①

刺身

最も有名かつ、素材の味を活かした食べ方と言えば、やはり刺身です。甘みとコリコリした歯ごたえが特徴です。ヒメシャコガイは貝殻比べ貝柱が小さいので、2個分の貝柱を1つの貝殻に盛って提供している店も少なくありません。

さばき方

立派な包丁がなくても、小さなナイフで十分です。他の二枚貝同様、殻に沿って身を剥がします。うかつに指を入れるとはさまれてしまうので注意しましょう。次に、剥がした身から内臓を取り除きます。食べることのできる部分は貝柱、肝、外套膜です。

シャコ貝の食べ方②

塩辛(塩漬け)

他の魚介類と同じように、塩辛も絶品です。シャコ貝の塩辛は現地でもよく食べられていて、沖縄周辺にも「ギブガラス」という塩漬けにしたものを瓶に詰めた商品が販売されています。家庭で作る際も、塩漬けにするだけで出来上がるので簡単に作ることができます。

他の魚介類との違い

イカなどの魚介類を塩辛にする場合は「アニサキス」という寄生虫を死滅させるため一日冷凍するのが一般的ですが、アニサキスは基本的に貝類に寄生しないため、冷凍せずともそのまま食べることができます。

シャコ貝の食べ方③

バター焼き

「バター焼き」と聞いただけで、今にも香ばしいにおいが漂ってきそうです。バター焼きにする方法はいくつかあるのですが、「フライパンで調理する場合」と「コンロで炭火焼をする場合」に分けて、簡単な調理法を紹介します。

フライパンで調理する場合

フライパンはコンロに比べて火力が低いため、貝殻のままでは調理することができません。焼く前に「シャコ貝の食べ方①」で紹介した方法でさばいておきましょう。ちなみに貝殻はお皿として使えるので、捨てずによく洗っておくと便利です。油を引いてよく炒めた後、醤油とバターで味を調えたら完成です。

コンロで炭火焼をする場合

炭火焼をする場合は貝殻のまま調理することができるのですが、貝柱は切断しておきましょう。また、水を入れておくと火を通しやすくなります。フライパンの時は調理過程で味付けをしましたが、炭火焼の場合は完成直前にバターや醤油を軽くかけるだけで大丈夫です。

シャコ貝の食べ方④

シャコ貝の寿司

新鮮なシャコ貝はかなり寿司に向いた味をしています。酢飯はお酢、砂糖、塩などで作る方法もありますが、「酢飯用調味料」というものスーパーで売っているので、そちらを使用したほうが手っ取り早く酢飯が作れると思います。

寿司の作り方

ネタをのせるご飯を「シャリ」というのですが、シャリは右手を「U」の字にし、そこに酢飯をのせて形を整えると綺麗に作ることができます。シャリにシャコ貝をのせたら完成なのですが、生が苦手な方は表面を焼いてからシャリにのせるのをお勧めします。

シャコ貝の食べ方⑤

シャコ貝のサラダ

醤油や塩に合うという印象シャコ貝ですが、オリーブオイルとも合うのです。しそやトマトと混ぜてサラダにすることもできます。材料さえそろえば数分でできるような、簡単なサラダの作り方を紹介します。

サラダの作り方

サラダの場合、貝殻をお皿に使うことはあまりないので捨ててしまっても構いません。ニンニク、オリーブオイル、ゴマ、お好みで醤油を混ぜて作ったドレッシングに、シャコ貝、トマト、しそを入れて混ぜると完成です。お酒のつまみにもなるので、小腹がすいたときや、もう一品ほしいときに作ってみてはいかがでしょうか。

シャコ貝のアクセサリー

シャコ貝を使ったさまざまな料理があることを知っていただけたでしょうか。ここまで簡単な料理や美味しい食べ方について紹介してきましたが、食べる以外にもさまざまな使われ方をしています。その一つとして、貝殻を磨いてアクセサリーにするといった使われ方があります。

シャコ貝のブレスレット

シャコ貝には「幸せを呼び込む」という琉球の想いが込められています。また、透き通るような白さとなめらかな肌触りから女性からの人気が高いです。こちらの数珠のような形のブレスレット以外にもたくさんの種類が販売されているので、気になった方は是非探してみてください。

シャコ貝のピアス

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