北口聡美さんが殺害された廿日市女子高生殺人事件とは?
これは、2004年の10月に広島県廿日市市(はつかいちし)の自宅で北口聡美さん(17)が何者かによって殺害された事件です。当時は捜査をし証拠に繋がる指紋やDNAがあったにも関わらず犯人が捕まらず未解決事件になると思われた事件でしたが、14年もの長い時を経てようやく解決となりました。
2004年10月に起きた未解決事件
この日はたまたま高校が早く終わり家に帰っており、離れにある自室で休んでいた所犯人に襲われたのです。自宅には祖母と妹がおり、悲鳴を聞きつけ様子を確認しにいった際に犯人と鉢合わせ手しまい祖母も大けがを負わされてしまいました。
犯人の指紋やDNAが現場から出ており、また妹等からの証言で犯人の似顔絵も出ていたにも関わらず被害者と犯人との接点が少なすぎ、当時は未解決事件とし犯人逮捕に繋がる事はありませんでした。
かわいいと噂の被害者・北口聡美さんはどんな女子高生だったのか
事件当時、広島県立廿日市高校の2年生だった彼女には将来の夢もありそれに向かって勉強を頑張っていたのです。クラスの中でも人気だった彼女はいつも中心にいる様な存在でした。そんな彼女の人生が短い期間で幕を閉じてしまったのは悔やんでも悔やみきれないぐらい悲しい事なのです。
進学校の廿日市高校に通い、夢は設計士
通っていた高校は県内でも上位にはいる進学校です。彼女はこの高校に通いながら、夢である設計士になる為に理系の大学に入学できるよう日々勉強にいそしんでいたのです。そんな彼女の夢は犯人によって、儚く消し去られてしまったのです。
学校では天然キャラ!心優しい女性だった
そんな彼女の性格は友達からも”天然”と言われ、優しい人柄なのもありクラスで中心的な人気の生徒でした。幼い弟や妹の世話もよくしており、優しさが伝わってくるような人柄です。彼女のお墓前には多くのお花や手紙が添えられていたのです。
父親とも仲の良い女の子
家族とも仲が良く、特にお父様とは映画館へ行き、一緒に映画を観るほど仲がよかったのです。彼女ぐらいの年頃ですと、父親とは距離が出来てしまう家庭もあるかと思いますが、とても良い親子関係を築いていたのです。愛していた娘が殺害されてしまい、お父様も悔やんでも悔やみきれない程悲しかった事でしょう。
北口聡美さんが殺害された廿日市女子高生殺人事件の概要
当時17歳の少女が自宅にて、何者かによって殺害される。しかし、犯人の目撃情報や指紋、DNA型があるにも関わらず、犯人を割り出す事ができず未解決事件となってしまう。長い年月を経て犯人が見つかり逮捕に至る。これがこの事件の概要です。
事件当日、北口聡美さんは昼過ぎに帰宅
事件当日、テスト期間中だった事もありいつもより早い時間に学校より帰宅をしておりました。自宅には、母屋とは別に離れがあり、彼女の部屋は離れの2階にありました。そして、この日は16時まで仮眠をとってくると家族に告げ離れの自室で仮眠をとっていたのです。
離れから悲鳴!祖母は刺され妹が助けを呼んだ
仮眠をとっていた彼女は違和感から目を覚ますと、そこに犯人がいたのです。とても怖かった事でしょう、すぐに悲鳴を上げ助けを求めたのです。そして、その悲鳴を聞きつけた祖母と妹が母屋から離れに様子を見に行くと離れの玄関で犯人と鉢合わせしてしまったのです。
鉢合わせてしまった祖母と妹ですが、妹は上手く逃げ切り助けを呼びに裸足で自宅から30mの所にある園芸店へ逃げ込みました。しかし、祖母は犯人に背中を4か所も刺されてしまったのです。その後、幸運にも祖母は助かり命に別状はありませんでした。
被害者の状況
残念ながら、今回の被害者である北口さんは胸や背中、首などの全身を10箇所ほど刺されており発見された時にはすでに息を引き取ったあとでした。犯人から逃げていた痕跡もあり、2階で寝ていたはずの北口さんの死体は離れの1階で見つかったのです。
事件直後から似顔絵を公開!
犯人を目撃した祖母や妹の証言から事件直後より似顔絵を公開しております。後に分かる事ですが、実際に捕まった犯人と似顔絵に書かれている人物はとてもよく似ておりました。しかし、事件直後に似顔絵を公開したにも関わらず犯人の目撃情報等がなかったのです。
現場に痕跡が残されるも事件は難航した
そして、この事件には多く犯人の痕跡が残されていたのです。ドアには犯人の指紋がべったりと残ったままの状態、そして、犯人のDNAまで残っていましたが捜査は難航しておりました。その原因として、祖父も妹も犯人の顔をみておりましたが全く面識のない人だったのです。
残っていた指紋やDNA型も警察で鑑定をしてみた所、一致する人物のデータがなく、また残っていた足跡からは世に多く出回っているスニーカーだと分かり犯人を特定する決め手になる証拠が無かった為、難航していたのです。
北口さんの携帯に男性2人の名前
そんな中、警察に押収された彼女の携帯には○○くんと登録された2人の男性の名前が残っておりましたが、同級生でもなく身元がはっきりとしない人物でした。しかし、犯人との繋がりも無い特定されていない為この事件との結びつきはほぼありませんでした。
別事件で14年前の事件に急展開!
そして、事件から14年もたった2018年にこの事件が急速に動きだす事になったのです。別の事件を起こした犯人が逮捕され、警察での取り調べ中に確認したこの犯人の指紋と14年前の事件に犯人の指紋が一致しこの事件の犯人逮捕に繋がったのです。
18年04月鹿嶋学を殺人容疑で逮捕
犯人の鹿嶋学は山口県で仕事の打合せ中、返事をしなかった同僚に腹を立て尻を蹴るなどの暴行を行い逮捕されたのです。そして、指紋から14年前の犯人と発覚し殺人容疑で再逮捕となったのです。さらには、祖母の殺害未遂容疑でも再逮捕となっております。
わいせつ目的で自宅に侵入したと自供
そして、警察の取り調べでわかった犯行動機ですがわいせつ行為目的での犯行と供述したのです。そして、北口さんを殺害し、尚且つ祖母も傷つけた事などこの事件に関わる容疑をすべて認めたのです。
北口聡美さんはなぜ殺害されたのか?鹿嶋学の犯行動機は?
この事件の犯人、鹿島学(かしま まなぶ)が逮捕され、自供していくなかで犯行動機やなぜ北口さんなのか、そもそも彼女との面識はあったのか等が浮き彫りにされる中、自供内容と実際の事件の全貌には疑問が残る所も多々あります。動機などを詳しく確認していきましょう。
たまたま見かけたから?
供述では、犯人は良く原付で山口県から約140キロも離れた広島県へ原付バイクで行ったりしていたと言っています。イライラがたまったりすると逃げ出すように遠出していたようです。そこで、この日は学校帰りの北口さんを見つけそのまま後をつけたと供述しているのです。
北口聡美さんが可愛かったのでわいせつ目的?
始めの目的は、北口さんが可愛かったのでわいせつ目的の為に後を付けたと供述しています。しかし、彼女が殺害された状況では衣服に乱れはなく乱暴をされた後はありませんでした。犯人は、気づかれて叫ばれたのでそのまま殺したと言っていますが、最初から本当にわいせつ目的だったのか疑問に残る点があるのです。
実は、この時期に事件があった場所周辺で泥棒被害が続いていたと言われているのです。犯人は良く原付でイライラした日は遠出すると供述している事から、何度かこの地に強盗目的で足を運び民家に入っていたのではないかと疑いもあるのです。
疑問の残る犯行動機
ただ、今回の事件に関しては北口さんの衣服に乱れがなかっただけでなく一切、家の中も荒らされている形跡はなく離れに入り2階に眠っている彼女の部屋に真っすぐと向かっていたような形跡だったのです。やはり、わいせつ目的で間違いはなかったのか。ただ、なぜ彼女が2階で寝ている事までわかっていたのかが疑問に残る所でもあります。
犯人・鹿嶋学はどのような人物だったのか?
14年後に捕まった犯人は、果たしてどんな人物だったのでしょうか。近隣に住む人、昔の同級生たちからの情報が集まっており、どんな人物だったのかが浮き彫りになってきました。殺人事件を起こす犯人で、そんな事を起こすような人には見えなかったと証言される事も多々ありますがこの事件の犯人はどうだったのでしょうか。
車で猫をひいて「よっしゃー」残虐な一面
同級生の証言により、この犯人の残酷さが出ている物がありました。一見、犯人はとても大人しく引っ込み事案でこんな事件を起こすような人には見えなかったと言われていましたが、急に人が変わったようになる場面もあり、車に乗っている時にそのまま猫をひいていたというのです。
そして、その時同乗していた仲間たちはショックでシーンとしている中、一人だけ猫をひいた事でテンションが上がり「よっしゃー」と叫んでいたのです。動物を殺してむしろ楽しんでいるように見えたのです。
近隣住民による噂
近隣住民によると、犯人は毎日バンダナを巻き、真面目に仕事に行っていたと証言されております。また、トラブルも起こすような事はなかったようで近隣による犯人の印象はそこまで強い人物ではなかったようです。
勤務先会社の評判
職場は土木関係の仕事をしていたようで、13年同じ会社に勤務しており後輩の指導にも携わっておりました。勤務態度も真面目で無断欠勤等もなく今までは特にトラブルも起こした事がなかったようですが、急に人柄が変わる所は昔から変わっていないようでした。
今回の事件が発覚する発端となった事件では、同僚が返事をしなかったと事に腹を立てその同僚を蹴り被害届を出されているので、キレると何をするか分からない人物で間違いは無いようです。被害届まで出ていると言う事は、かなり強く蹴っている事も想像できます。