ナミテントウについてご紹介
よく見かけるテントウムシの中でも、特にお目にする機会の多い種類。しかし、初めて正式名称を知ったという人も少なくないでしょう。生態や他種類との異なる点、そもそも益虫なのかどうかすらわからなことだらけです。
そこで個性や生態にまつわる情報など、基本情報やどんなマイナス面を持っているのかなど、詳細な情報を紹介していきましょう。
ナミテントウはアブラムシを食べる益虫
害虫であるアブラムシを食べしてくれる大切な役割を持った虫だということを知っていたでしょうか。アブラムシは、特に家庭菜園などをしている人であればその被害にあったことのある人も多いかと思いますが、植物にとってはかなり甚大な被害を与える害虫です。
しかし、その害虫をこの虫は餌として食べてくれるのです。その役割は生物農薬としても活かされているほどで非常に有用とされています。
ナミテントウは集団で越冬!屋内に入り込むことも
この虫は、他のテントウムシと違って長生きであることも特徴です。数年にわたって生きるともいわれています。そのため、冬など季節を超す場合は、しっかりとした場所で過ごすことが必要になります。
特に寒さの厳しい冬であれば、他のテントウムシの様に冬眠をせず越冬します。ではどこで過ごすのかというと、しっかりとした安全な温かい場所である屋内になるのです。家や暖かい部屋に入り込んで、屋内で過ごすのです。
これまで寒い時期に見たことがあると感じたことがある人は多いかもしれませんが、越冬に際してこのような特性を持ち、屋内で過ごすために見かけることが多くなるということなのです。屋内で虫が苦手な人にはデメリットになるかももしれません。
ナミテントウを掴んだとき、臭いの強い黄色い液体を出すことも
さらに、気になるマイナス面としてはつかんだ時に臭いの強い黄色い液体を分泌して出してくることも挙げられます。掴もうとして強い臭いに充てられて嫌いになった人も多いでしょう。
実はこの液体は、外敵から身を守るための役割果たしているのです。強い臭いと苦みで外敵を撃退する役割を担っているそうです。見ているだけではめったにされることはありませんが、無理やり掴もうとすると、外敵と判断し分泌するようです。
テントウムシも捕まえるオニグモに関する記事はこちら
注意!害虫になるケースも
益虫とのイメージばかり強くなりがちですが、先述したとおり冬には室内に入り込んだりして恐怖心を植え付けられる可能性もあります。なので害虫ともいえる虫ですが、それ以外にも害虫としていわれるケースもあります。
それが汚染被害です。日本ではまずお目にかかることはできませんが、この現象は海外では実在するもので、ワイン用のブドウを歩いたり黄色い分泌液が付着することで味を損なうケースがあるようなのです。
ナミテントウの卵についてご紹介!繁殖時期は4~6月
この虫の大まかな特徴についてはわかりましたが、生まれてすぐにこの形をしているわけではありません。他の虫同様に幼虫などの成長過程を経ていきます。そんな育成についても紹介していきましょう。
ナミテントウの卵は半透明で黄色
卵の姿で生まれるこの虫は、非常に個性的な特徴を持っています。形状は楕円形状をしており、半透明な黄色をしています。しかしとはいえ、どのテントウムシも比較的同様な卵をしており、卵の段階でどの虫かと判断するのは難しいと考えられます。
そして、卵から羽化する段階には卵の色も変化します。羽化直前になると透けてきて黒くなっていくのです。