スマイリーキクチ中傷被害事件!ネットで殺人犯にされた10年間と現在

なぜか提示版の中で彼の名を名乗る人物が「もう過去の事は許してください」「私にも人権があります」等と書き込み、不特定多数の敵を増やし炎上しました。彼がどんなに公式HPや事務所を通して意見しても、その行動あざ笑うかの様な態度でした。

すでに不特定多数の相手が書いているという認識はあるも、素性がわからない相手に戦う手段というのは今ほど情報が溢れてはいません。この時代では極めてイレギュラーな犯罪だったと言えましょう。右も左もわからない彼に初めて「警察」という言葉が浮かんだのもこの時でした。

スマイリーキクチ中傷被害事件②2000年6月初めて警察に相談

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エスカレートしていくインターネットの提示版に不安を感じ、彼は警察に相談を持ちかけます。警察ではワープロを使って仕事をしていた時代です。インターネットに詳しい警察官もいなく、とても不安な気持ちになったと言います。

実は被害届を後押ししたのは交際7年の彼女でした。インターネットやPCに詳しくない彼に印刷したページをもたせて被害届けを提出できる様に手助けするなどこの時の彼には想像もできないほど頼もしい存在でした。

恐怖とストレスで神経性胃炎を患った

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精神的な崩れが身体にも表れていました。それほどに彼は追い込まれていたのです。神経性胃炎とはストレスが原因で生じる胃炎です。長期間のストレスで負荷がかかり気分が塞いでしまう症状も表れます。この状況では身体にいつ表れてもおかしくない状況だったのです。

犯行動機を証明できない、捜査は打ち切りに

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一方で国内の回線から国外の回線を通じて書き込まれる所までたどり着くことが出来ました。発信元5つのアドレスを突き止めるも持ち主までは分からずじまいでした。今はサイバー犯罪などが多く取り上げられ、検挙率も増えています。

当時は技術もなく、重大視されていなかったことが後の被害も拡大させる要因になったのでしょう。いずれにしてもここでもう少ししっかりとした対応がなされていれば苦悩は長く続くことはありませんでした。

スマイリーキクチ中傷被害③ペ・ヨンジュンのモノマネでブレイク後も抗議が

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2004年頃「冬のソナタ」のヒットでヨン様こと(ぺ・ヨンジュン)のものまねが流行りました。パチンコにもなるほど世の中の女性を虜にしたヨン様です。離れていたお笑い界に戻れて一時の平和が訪れた様に思えた時、思わぬ方向から事件がヒートアップするのです。公の場所に姿を表したのが卑劣な犯人たちの心を揺り起こしたのです。

「殺人犯をだすな!」テレビの仕事が激減した

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最初の騒動から大分経ち、忘れてい所に再発した問題。あまりの中傷のひどさに太田事務所の提示版は閉じることを余儀なくされます。畳み掛けるように、あるテレビ局に「殺人犯を出すな」と電話が来はじめCMのスポンサーに苦情の電話もはいり、彼の仕事の道がだんだんと減らされていくのです。

すでに騒動は終息に向かっていたと思っていた彼は、未だに舞台に上がればひそひそざわめく異様な事態に言葉を失います。ひっきりなしに襲ってくる見えない相手に対し、何か他に出来る事はないか模索するのです。

スマイリーキクチ中傷被害事件④ブログ開設と「北芝健」

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一抹の不安を抱えながらも2008年にブログを開設することを決意します。ブログの開設をきっかけに新たに分かる出来事が出てきました。インターネットの見えない相手に向けて何度も嫌な思いにぶつかり、それでも立ち向かうしかない彼に、一体どの様な展開が待ち受けているのでしょうか。

殺人犯の汚名を晴らすつもりだった

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今回ブログの開設に至った理由として自分の言葉で発信したら「殺人犯」としての誤解がとけると考えたのです。しかし現実は甘くなくコメント欄を承認制にすることを決断するしか方法がなくなるのです。承認制にした事でブログへの中傷が載ることはなくなりました。

しかし、いなくなったわけではなく書き込む場所がなくなっただけだったのです。ターゲットを彼の関係者にむけての攻撃が発生、SNSのファンサークル、最後には全く関係のないところにまで被害が発展し諦めかけていた解決に向けて動き出すしかなくなるのです。

たびたび目撃する「北芝健」という人物

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度々提示版などで頻繁に同じ名前があることに気が付きます。書き込んだ回数もかなりありましたが、ハンドルネームではなく名前のため人物を調べてみようと思い立ちました。「北芝健」それが同じ名前で登場する人物でした。何千個もコメントが有る中で同じ名前を探すことは容易ではありません。

関係者や周りの人のおかげでなんとか出てきた全く覚えもない名前でも彼にとってはこれが唯一の手がかりとなります。「北芝健」は元警視庁に勤務していたとしテレビでもコメンテーターなどで出演している人でした。そのうちに一冊の本に出会うのです。

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