アルビノとは?全身が真っ白の人や動物の神秘的な姿や苦悩を紹介!

アルビノのカラス

海浜公園に14日からお目見えする白カラス
出典:赤穂民放

アルビノは身近な鳥類、カラスの中にも存在します。カラスと言えば黒い羽の色ですが、こちらのカラスは全身が白い羽で覆われています。黒いカラスの中に白いカラスがいると目立つので、ここまで大きくなったのはとても珍しいことでしょう。

アルビノのジンベエザメ

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アルビノは魚類にも存在しています。白いジンベイザメは暗い海の中でもまるで光り輝いているかのようです。個体が大きいので身体の色でとても目立ってしまい、野生環境にはなかなか適応できません。

アルビノのクジャク

カラスと同じ鳥類ではクジャクにもアルビノが見られます。一般的なクジャクは、広げた羽が美しい扇の様で目を奪われますが、アルビノのクジャクは広がった羽すべてが白く、神々しいまでの美しさを感じます。

ご紹介した動物の他にもスズメ、ペンギン、キリン、ハリネズミ、狼、アライグマ、貝などいろいろな種類の生物にアルビノは存在します。どの個体もとても美しく、集団の中にいるだけでも目を引く存在であることは間違いありません。

アルビノは古くから神聖な存在

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遺伝的疾患で発症するアルビノの人や動物は、世界中に古くから存在していました。日本においては20000人に1人が発症し、6000人ほどが存在していると思われます。地域が変わりアフリカのタンザニアでは2000人に1人が発症していると言われています。

古代からその髪や皮膚の色のせいで神の御使い、神の意志を示していると言われてきました。真っ白な姿はまるで天使が地上に降りたかの様に受け取られてきたのかもしれません。日本においてはどのような扱いを受けてきたのでしょうか。

アルビノは神の使いとして大切にされる

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昔から白い動物は神様の御使いであるとされ、大切に扱われていました。その反対に吉凶の前触れとして畏れられてきたこともあります。アルビノも例外ではなく、古来から崇め奉られ地域の人たちに大切にされてきた出来事がありますのでご紹介します。

アルビノのヘビ、ナマズが神格化された例も

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白蛇とはアオダイショウのアルビノです。山口県岩国市では比較的白蛇が多く、この地域の白蛇は国の天然記念物に指定されています。他にも奈良県の大神神社でも白蛇が進行されていて、ヘビが現れる杉の木は「巳の神杉」と呼ばれています。

琵琶湖で見られるイワトコナマズやビワコオオナマズのアルビノは「弁天ナマズ」と呼ばれ地域で親しまれています。地元の料理たちの間では武生島の弁財天(日本三大弁財天)の御使いだとされています。

アルビノのは元号とのかかわりも

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「続日本記」の神護景雲2年(768年)9月のところを見ると、7月にアルビノらしき赤い眼の白い亀を手に入れたという記述があります。その次の元号は「宝亀」であり、白い亀がたくさん献上されたことを意味しています。

その他「神亀」も白い亀が出現したことにより改元した元号です。古代では何度かアルビノの亀が元号の由来になっています。おめでたい生き物である亀は人間に与える影響も大きかったのでしょう。

アルビニズムと対極のメラニズム

アルビニズムとは対極に位置するのがメラニズムです。アルビニズムはメラニン色素が少ないのに対し、メラニズムは過度に多く、髪や皮膚の色素が濃く現れます。もちろん人間以外の動物にも存在しています。日本においては報告がなく、まだ確認されていないのが現状です。

アメリカでは南スーダン出身のメラニズムモデル、ニャキム・ギャトウィックさんがいます。彼女は「Queen of the Dark」とも呼ばれており、メラニズムとともに、黒人の権利についても主張しています。漆黒の肌を彼女の個性=誇りとして活躍しています。

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