そこで若者と同じく、投資額が少なく手に職がなくても始められるチキン屋を、退職後の生計を立てるために始める者が多くなっているのです。
退職後の親と就職難の子で家族経営も?
早期退職後の親と就職難の子が共同でチキン屋を開業するケースもあります。韓国では親子で協力し、フランチャイズチェーンなどで独立していくいわゆる「家族起業」が増えている現状です。
ブームに乗っかりすぎた?
韓国では深く浸透している「チメク」ですが、一昔前の「チメク」の流行に合わせてどんどんとチキン屋が広がっていきましたが、たくさんの若者がブームに乗りチキン屋を開店させることで過剰供給になったのではないでしょうか。「チメク」ブームに少々乗りすぎてしまったのです。
韓国のチキン屋の寿命は短い
韓国において、ハードルが低く気軽に始められるという理由でチキン屋を始める若者が急増していますが、経営がうまくいかず開店後すぐに閉店に追い込まれることが多いのです。その理由を説明します。
店舗乱立による競争激化
店舗の寿命が短い理由として、店舗乱立による価格競争の激化があげられます。韓国では一年間に約6000店舗ものチキン屋が開業しますが、その代りに一年間に約8000店舗も廃業してしまうのです。
そのうち開業一年目で廃業してしまう割合は約18パーセント、開業三年目で廃業してしまう割合は約42パーセントと非常に高い割合となっています。
クオリティが低い店も多い?
チキン屋は投資額が少なく、誰でも始められるのでハードルが低く、簡単に開業ができるます。技術がない人でも経営ができてしまうので、見た目や味のクオリティの低いチキン屋が存在してしまうのが現状です。
もちろんすべてのチキン屋のクオリティが低いわけではなく、見た目や味のクオリティがとても高いお店もたくさんあるので安心してください。お店をしっかりと見極めることが重要になります。
サービス競争がすごい
チキン屋が街中に乱立する事により、他店とのサービス競争が激化しています。例えば「チキン一本半額デ―」、「五回食べたら一回無料」、さらに「チキンのデリバリー時にお店で扱っていないビールも一緒に配達する」など様々なサービスで争っているのです。
「チキンレース」という造語も?
こうしたチキン屋が競っているサービス競争は皮肉にも「チキンレース」と呼ばれているのです。他店よりも魅力的なサービスを提供し続けないと安定した経営が難しいのが現実です。
その他過剰なサービスについて興味がある方はこちらの記事もご覧ください。
韓国のチキン屋は日本に進出するも失敗
日本には今やたくさんの韓国料理屋があります。韓国のチキン屋も日本への進出を試みましたが、受け入れらることはありませんでした。その理由を説明します。
飽和した国内市場から海外へ
飽和状態と化した韓国のチキン屋は日本に進出を果たします。理由として韓国で「チメク」が流行し、定着していったので日本にも広げようという動きです。しかしそれが受け入れられることはなく、「チメク」は定着せず失敗に終わったのです。
日本のコンビニのチキンは質も高く安い
韓国のチキン屋が日本進出に失敗した理由の一つとして、日本のコンビニのチキンの質が良い点があげられます。日本のチキンは美味しいだけでなく価格も安くなっており、韓国のチキンよりも種類が豊富なのです。韓国のチキンよりも、質の高く安価な日本のコンビニのチキンが選ばれたのです。
ビールの飲み方が違う?
韓国ではチキンとビールを組み合わせる「チメク」が大流行しましたが日本と韓国ではビールの飲み方が違うため、日本で「チメク」が受け入れられなかったという意見もあります。
日本人はビールをジョッキで頼んでもちびちびと飲み進め、あまり量を飲まず、一杯でごちそうさまの場合も多いのですが、韓国人は飲み続けるのだそうです。この違いが「チメク」の流行を左右したと推測する声が多いのです。