ダニ族だけがペニスケースを使用してきたわけではなく、他にもヤリ族(インドネシア)にも同様のものが確認されており、部族ごとにその呼称も異なるといいます。
ヤリ族は平均身長150cmと非常に小柄、いわゆるピグミーと呼ばれますが、ダニ族よりも大きくて立派なコテカを使用するといいます。
ダニ族に関する驚きの知識
この項目では、ダニ族に関するもう少し掘り下げた知識をお伝えしていきます。
彼らはが暮らすのはニューギニアのナッソウ山脈。高地であるため、さそりや猛獣が生息していない点は良い環境ですが、車道も通っていない奥地にあるため水道・電気の設備はありません。そんな秘境の地で人々はどのように暮しているのでしょうか?
農耕民族、主食はイモ
弓矢や槍を武器として有していますが、これは部族間で争うために使うものであり、彼らは狩りをしません。川はあるものの漁をすることもしません。農耕と畜産、そして時折の観光収入に頼って暮らしています。
主食はさつまいもであり、見た目にも日本の品種とよく似ています。彼らはイモは神様が与えてくれた大切な恵みだといいます。
ブタが貨幣のかわり(かつては貝殻)
家畜のブタは資産であり、うっかり傷つけると激怒されます。また貨幣としても使用され、結婚の際には妻の実家に送るとされています。
ダニ族においてブタは重要な価値を持っていますが、反面、冗談でも彼らをブタ扱いしたり、呼びかけたりしてしまうことは、死に値するほどの侮辱とされているため絶対にやめてください。
お葬式は一大パーティー!
日本ではお葬式といえばしとしと涙を流すイメージですが、ダニ族の村では誰かが亡くなると三日三晩の大パーティがはじまります。
また地位の高い人が亡くなった場合は、遺体を燻製して後々まで保管するという風習があります。頼めば案外気軽に見せてくれるとか。次の記事中にもありますが、世界にはいろいろな形の弔い方が存在しています。
親しい人が死ぬと女性は指を切り落とす
かつてダニ族の女性は、夫や家族など大切な人が亡くなるたび、敬意をあらわすため指を切り落としたといいます。そうすることで死の悲しと痛みを象り、血を持って災いを流すとされてきました。
近年では政府より禁止されましたが、現在でも部族の高齢女性の指を見ると、この風習の痕跡を見つけることができます。
最近は大きなフェスティバルも開催している
数十年前から、観光客の増加に伴い、外部の人々と部族との文化的な交流を目的としたフェスティバルが開催されています。
ダニ族だけでなく、近隣のヤリ族やラニ族も一緒に参加し、戦闘技法や踊りを披露しあっているといいます。こうった機会を設けて互いを知ることは、少数民族が未来に生きていくうえで非常に重要といえます。
他国も負けてない!度肝を抜く衣装シリーズ
世界にはまだまだ、信じられないほど奇抜な衣装をまとった民族が存在します。いいえ、彼らからしたら我々の服装のほうがよほど奇妙に見えるはず。
ファッションの最先端・パリコレだって、おしゃれを通り越しすぎた衣装がたくさん登場します。だとすれば次から紹介する部族も、方向は違えど極みに至ったおしゃれなのではないでしょうか?
アサロ族(パプアニューギニア)
アサロ族は儀式に際し全身に泥を塗って真っ白になります。その姿を指しマッドメン(泥人間)と呼ばれ、体の大きさからは不釣り合いな大きい仮面が特徴です。
この装いは死霊を模しており、他の部族への威嚇を示すために踊ります。画像ごしでも相当怖いので、実際遭遇したならそれこそ悪霊と信じて気絶してしまいそうです。
グロ族(コートジボワール)
https://www.youtube.com/watch?v=9HGQ-tjri8M
かつて日本で製菓会社のCMにも使われたという仮面舞踏、ザウリダンス。美しき娘ザオウリから名をいただき、葬儀や祭事で踊られています。この独特な面は少女の美しいかんばせを表しているのです。
非常にハイスピードなダンスで、その軽やかで華麗な足さばきは宙に浮かんでいるようだと評判を集めています。
バミレケ族(カメルーン)
地元カメルーンでは美しい工芸品を作ることで知られているバミレケ族。その技術は儀式用の仮面にもこのように遺憾なく発揮されています。
この作品はエレファントマスクと呼ばれ、より上げた鮮やかな繊維とビーズが大変おしゃれな一品です。見事な出来栄えから日本の博物館にもたびたび展示されています。
セルクナム族(アルゼンチン)
今は絶滅してしまったセルクナム族は、成人式の儀式をもっとも重視しており、その際こういった個性的な装いを用いていたことで有名です。その抜きんでた芸術性からチリで切手のデザインに採用されたことも。
スペイン人からの侵略が原因で絶えてしまったものの、今も少数民族のファッション・リーダー的な存在として根強く愛されています。
まだ見ぬ世界の少数部族たち
ダニ族をはじめとし、今や都市文明と交流のない部族を探す方が難しい世の中です。ですが世界にはまだほんのわずかに、固有のライフスタイルを維持しつづけている少数部族が存在します。
世界に100種類ほど存在する中で、こちらが一方的にではあるものの、存在が確認されている人々について言及していきましょう。
未接触部族とは?
未接触部族とは、要因は周囲の環境だけでなく自己判断も含め、ライフスタイルに影響するほどの大きな文明と交流を行っていない部族を指します。
当然ながら現代においては極めて数が少なく、自然の奥深いところに住んでいるため、正確な在住地や人数も把握されていません。100種の部族というのも想定されたおおよその数にすぎません。
孤立したまま暮らす権利がある
専門家は彼らがいかなる国家領土に属したとしても、先住者として孤立を選択する権利があると言います。また、我々(外界の存在)のことも、頭上を通過する飛行機などで認識はされているはずだと。
もしコミュニケーションを望むなら姿を表せばいいだけです。それをしないということは、彼らは接触を望んでいないということに他なりません。