都市文化的価値観を基準にしてしまうと、この繊細な感覚が理解できないため、時にトラブルの原因にもなります。単なる裸は彼らにとっても無礼にあたりますので、ご注意を。
コテカを使うダニ族とは③女性はコテカの代わりに腰みの
女性の衣装にはコテカは使われない(使えない)ので、腰みのを使用しています。腰みのにも2種類があり、未婚女性は葉っぱだけのシンプルなものを、既婚女性は夫からのプレゼントであるという、色鮮やかな装飾が施されたものを着用します。上半身には何も身につけないのが伝統でしたが、最近はシャツを着る女性も増えました。
コテカを使うダニ族とは④若者のコテカ離れに悩む日々
いくらダニ族が秘境の部族であっても、現代社会の目覚ましい情報流通からは逃れられず、その生活も大きく変容しはじめています。
近年は観光ツアーなどにより他国との文化交流が増え、今までの暮らしや、コテカの使用を嫌がる若者が出始めました。大人たちは伝統が残せなくなると大いに頭を抱えているようです。
コテカを使うダニ族とは⑤コテカを楽器がわりにもなる
場合によってはダニ族は、コテカを楽器として使用することもあるといいます。その場合は通常よりとても大きなサイズを用意するとのこと。
シャツ、パジャマ、フォーマルスーツ、その上楽器にまでなるのですがら、その利便性の高さ驚かされます。近代にいたるまで愛用され続けていた理由が分かります。
コテカを使うダニ族とは⑥新法案で違法に!?ダニ族の危機
2008年、インドネシアでポルノ禁止法が採択されました。イスラム議員の推進によるものですが、なんとダニ族がこれに抵触するというのです。伝統と固有性と無視していると地元民からは激しく抗議されています。
文化への不寛容は不要な争いを生むものです。一方、次の記事には「着ない」というスタンスに立ち戻った人たちのお話もあります。
コテカにまつわるルールブック!
伝統衣装の着用に細かな礼儀作法があるのはどこの国も変わりがありません。ここからはコテカを使用するにあたってのマナーやタブーを勉強していきましょう。
たとえそこがパプアニューギニアでなくとも、着用するなら文化への敬意を払い、きちんと部族の礼節に倣わなくてはなりません。
コテカのルール①勃起時は使わない
装着の姿はいわゆる勃起をあらわしたものですが、本当に勃起している場合は使用しません。
これはマナー的な面より、勃起した状態の陰茎をケースでふさいでしまうと、傷ついた場合に出血が多くなる・ケースから抜けなくなっては危険だから、という理由が大きいようです。いくら雄々しい男性でもそこは繊細に扱いましょう。
コテカのルール②他人のものは使わない
コテカを誰かとシェアして使うことはしません。他人とパンツを共有しないのと同じです。これはシンプルに衛生的な問題です。
また、素材の材質が肌に合わないこともあるので無理は禁物、かゆみやかぶれなどを感じたらすぐに使用を中断し、医療機関を受診しましょう。コテカの実はウリ科なのでアレルギーを持つ方は要注意です。
コテカのルール③手入れは丁寧に
性器をおさめているわけですから、清潔さを何より重視する必要があります。使用の都度洗浄、可能な環境であればしっかり消毒して、きちんと乾燥させ雑菌の繁殖を防ぎましょう。
文化としては受け入れられるべきですが、本来、このように通気性の悪い下着で一日過ごすことはあまり推奨されることではありません。
コテカのルール④現地以外での使用は公的良俗に反してはならない
「これはこういう服なんだから、何もおかしくない!」と言い張って、街中で使用するともちろん逮捕されることもあります。その土地や場所に見合ったルール、公的な良俗に反する行いに利用してはいけません。
ただご自宅の中、一人で行うぶんには自由です。それか同志を募ってニューギニアフェスティバルを開くしかないでしょう。
コテカのルール⑤先端部の破損は丈が縮まったと解釈すること
先端の部分が破損した場合は、身丈が縮まったという解釈をすべきです。布の衣類だって使用しているうちにそうなることはあるものです。
また壊れた部分にお金を入れるなど、ちょっとしたケースとして使う地元民も多いとか。壊れてもなお使い道があるあたり、いかに生活に密着した存在であるかよくわかります。
先住民直伝!コテカの作り方講座
最近はみやげものなどで工場生産品が販売されていますが、本来は一人ひとりの特徴に合わせたオーダーメイド品です。でもそんなもの、日本で手に入れることは難しい…ニューギニアにツテもないし…。
そう考えあぐねた方にお教えしたいのが、いっそ自分で作ってみよう!という方法です。手順はいたってシンプル、ぜひチャレンジしてみましょう。