デスファイルとは?本物の死体を映したドキュメンタリービデオ
デスファイルは昭和54年より公開された映画のリニューアル作品であり、主に世界各地で撮影されたグロテスクな死体映像を収集したビデオ映像集です。
その激しくショッキングな内容から広く出回ることはなかったものの、現在も人気が高く、現存するテープはファンの間で高額で取引きされています。
日本のAV制作会社が死体の映像を収集して制作した
デスファイルの制作元は日本のAV制作会社ですが、画像は主に海外から収集され、それを国内でオムニバス形式に編集していました。
そのため日本では考えられないような過激な映像が多く、当時の視聴者の気分を時に悪くし、時に魅了する、他に類を見ない衝撃的な作品として密かに名を轟かせていたのです。
デスファイルとはどんなビデオ?
さて、ここからはデスファイルの内容について解説していきます。この時点で気分が悪くなってしまった方は、もう読み進めない方が賢明でしょう。
現代日本の厳しい放送コードからはとても考えられない映像集は、世界中の死、血肉、グロテスク、エロティックを余すことなく収集しています。
新聞やテレビでは報道出来ない残酷映像を取り上げたもの
デスファイルでは、ニュースや新聞にはとても載せられない凄惨な事故映像、惨たらしくちぎれた死体、現場の生々しい状況をほとんどそのまま、黒塗り加工もなしに収録していました。
そもそもパッケージから堂々と死体で飾るという露悪さです。今なら販売が許されることすらないでしょう。
デスファイルの内容はエログロと奇祭がほとんど
デスファイルというタイトル通り、収録されているのはほとんどが死体、それもかなり特殊な状況で亡くなった無残な遺体ばかりが集められています。
また女性の血まみれの裸や、海外の秘境の奇抜な風習・祭事の映像も含まれています。
デスファイルは異文化に対する誤解を招くとの意見も
死体をピックアップするという事自体はさておき、映像の中にはとある部族が動物を解体して食べたり、「日本で見慣れていないだけで、その土地に住む人たちにとっては日常的」な光景も多々見られます。
これを異常行動のように特集するのは異文化に対するデスファイルは、偏見や差別を増長させるのでは?という意見もありました。
デスファイルに収録されている内容はどんなもの?事例の一部をご紹介
そしてここからは、デスファイルに収録されている映像の具体的な解説に入ります。
監督が世界中から選りすぐった珠玉のグロテスク動画ですが、よくぞここまで酷いものばかり集めたものです。
①事故により顔面を潰された遺体
まずデスファイル一発目は、二人乗りで走行していた原付自動車がトラックと衝突、運転していた男性が前輪に顔面を潰され死亡した動画です。潰れた、というよりほとんど粉砕されてしまっています。
ですが交通事故に詳しい人が見れば、状態は酷いものの日本でもたまに見られる程度の事故ということで、バイクに乗るのが怖くなりますね。
②夜の公園で爆破自殺し肉片となったカップル
とあるカップルが夜中の公園で自殺しました。二人で爆弾を抱え込んでの爆死というとんでもなく派手な手法で、公園中に内臓や血肉が飛び散って酷い有様です。
デスファイルシリーズ屈指のグロテスクさです。しかし地元警察はおどけるようにカメラに女性の生首を向ける鋼のメンタル。生きた人間のほうがよほど怖いといえます。
③事故に巻き込まれ電柱とバスの間に挟まれて潰れた女性
たまたま運転操作を誤ったバスの進路上にいたため、バスと電柱のあいだに挟まれズタズタにされてしまった女性の遺体映像です。
ほんの数分前まで元気に歩いていたというのに、一瞬でぼろきれのような物体と化してしまいました。凄惨な事故ですが、デスファイルシリーズの中では比較的ライトであるとされています。
④川に捨てられガスで体中がパンパンに膨れた遺体
何らかのトラブルで殺害後、川に遺棄された女性の腐乱死体です。腐敗によって発生したガスで全身パンパンに膨れ上がっています。
惨いものですが、せめて犯人がデスファイルを見て、自分のしたことを後悔してくれるよう願うばかりです。
⑤遺体解剖の様子を映した映像
また、医師による検体の解剖を映した映像も含まれています。
病理解剖は医学に欠かせないため、悪趣味やグロテスクと呼ぶべきものではありませんが、解剖終了と同時にモザイクが外れ遺体がはっきり写し出されるので、デスファイルの趣旨に合うということで収録されています。
デスファイルの映像入手ルートとは?
デスファイルはとにかく派手で、海外だろうと決して堂々とは放映されないであろう映像ばかり、監督は一体どこから、どのような手段で入手したのでしょうか?
監督へのインタビューによると、一時はタイや南米に支社を置いていたこともあったそうです。
映像入手ルート①南米や東南アジアの警察や新聞社
監督自身が現場に赴くこともあったそうですが、デスファイルの元となった映像の主なルートは、南米や東南アジアなど、各国の新聞社や警察相手から入手していたといいます。あまり声を大にして言えない組織や、個人からの流出映像もあったとのこと。
金銭交渉でこういった映像を手に入れやすい地域だったのでしょう。
映像入手ルート②東南アジアの死体処理会社を引き受けるボランティア団体から
また、東南アジアの一部には警察組織の下部に、死体の処理を引き受けているボランティア団体が存在します。監督は団体の理事的な立場である人物と面識があったため、入手ルートを確保することが可能であったということです。
非合法ではないのでしょうが、職務上の映像流出がこうも容易に行われるなんて、日本では考えられないことです。
デスファイルはやらせという噂も?
あまりに過激で、いっそ劇的にすら見える内容から「さすがに本物ではないだろう。デスファイルはやらせビデオに違いない!」という根強い噂も存在していました。
ファンからは怒り心頭な意見ですが、監督は意外にも「そういう面もある」と肯定しています。
デスファイルには一部フェイク映像も混じっている
監督本人ははっきりと、デスファイルにはフェイク作品を混ぜ込んでいると認めています。たとえば第一作目には、ライオンが人間に襲いかかるシーンがありますが、あれは意図的にやらせ映像だと分かるようにしたと語ります。
それは視聴者ではなく、制作関係者に向けてのアピールだったのです。
デスファイルを輸入しやすいようにわざとフェイクを入れている
あえて分かりやすい偽物を混ぜ込むことによって、「デスファイルはよくできた作り物なんですよ~」という体をとり、輸入審査を通りやすくするという監督なりの作戦だったのです。
それだけで本物の死体が誤魔化せるものなのか、かなり疑問ですが…。結果、デスファイルは日本市場に出回るようになったのです。
デスファイルを観る手段は?
すっかりデスファイルに魅了され、是非見てみたい!と思った方もいたことでしょう。ですが販売からはや数十年、かなり古い作品であるため入手が難しいのが現状です。
それでも、視聴する手段がまったくないわけではありません。たとえば以下のような方法が考えられるでしょう。
デスファイルを置いているレンタルビデオ店を探す
最も基本的な手段として、レンタルビデオという手段があります。