福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件
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この事件でワンダーフォーゲル=登山部と思われがちですが登山に限定した活動でなく野外で活動することを示しており本来は幅広い活動となっています。石狩沼田幌事件に比べると死者が少ないですが部活動中の大学生が亡くなったこと、羆から追われる様子を記したメモが残されていたことからこちらの方が知名度は高いかもしれません。
何故登山慣れしていた5人のうち3人も亡くなってしまったのか、事件の経緯、羆の匂いがついたものを奪い返す危険性などこの事件において重要な全てを解説してある記事があります。もう一度詳細が知りたい方やメモの内容が気になる方はこちらの記事をご覧下さい。
十和利山熊襲撃事件
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秋田県の十和利山にて7名もの方が熊に襲われ死傷した事件で北海道を除く日本で起きた最大死傷者数の獣害事件です。本州なので羆ではなくツキノワグマですが、射殺された熊の遺体と食べられた人間の遺体の数が合わないことから複数の熊が襲っていたのではと言われています。
そして、何よりこの事件は約4年前に起きており熊の怖さは昔話ではないと再度実感させられる事件です。5月22日から6月7日の間にタケノコや山菜を採るために山に入った方のうち4名が亡くなり3名が負傷しました。
最初に熊に襲われたのが発覚した時点で熊が出ると注意をし、看板まで設置しましたがそれでも山に入る方が後を絶たずにここまで被害が拡大してしまいました。熊に対する知識があればここまで被害は拡大しなかったであろう悲しい事件です。
札幌丘珠事件
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羆を狩る側の猟師が冬眠している羆を起こしてしまい返り討ちにされ、お腹が空いている羆が人里に降りたがために被害が大きくなってしまいました。札幌市の丸山から始まり、丘珠村に羆が降り猟師含む3名が死亡し2名が重症を負いました。冬眠を邪魔された羆がどういう行動をとるか、その凶暴さの危険性を知っていれば防げた事件と言えるでしょう。
秋田八幡平クマ牧場事件
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秋田県にあった牧場で飼育員二人が羆とツキノワグマに襲われて死亡した事件で設備の老朽化や餌の問題、管理の甘さなど様々な問題が浮き彫りになりました。事件当時熊の運動場には除雪の際に隅に避けた雪の山がありそれを利用して6匹もの熊が脱走しこのような悲劇が起きてしまいました。
また施設は閉園する予定があり熊に餌をあげておらず空腹であったために襲われた人の遺体を取り合うという地獄絵図と化しました。6匹もの熊全てを射殺するまでに二人の尊い命が失われそのまま休園となり施設は閉鎖されました。
熊舎飛び降り事件
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こちらは熊に襲撃されて死亡した事件ではなくわざわざ自殺するために熊舎を選び飛び降り自殺した事件です。熊に食べられて死ぬとどうなるのかがよく分かる身震いする事件ですのでご紹介させて下さい。熊本県の阿蘇牧場で起きた事件です。
飛び降り自殺した女性は服を着て飛び降りていますが、遺体が発見された時には服は残っておらず遺体もバラバラで体中食いちぎられた穴だらけとなり、目も飛び出ていたそうです。
遺体が誰であるか認識するのが難しい程の悲惨な状態でした。何故そのような敢えて苦しむ自殺方法を取ったかというと、宗教に酷く心酔しており動物に食べられて死ぬことを望み、死後の世界を心配していたためこのような苦しむ方法を取ってしまいました。
日本で最大の大きさの哺乳類!羆の凄いところ
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羆はなんと日本に存在している哺乳類の中で最も大きいと言われています。そしてその体故に力もめちゃくちゃに強く更には非常に頭も良いまさに最強の動物です。今回はそんな羆の生態をなるべく分かりやすくお伝えします。
羆とツキノワグマの違いとは!?
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まず見分け方ですが北海道で出会ったら羆、本州で出会ったらツキノワグマと思っておけば間違え無いです。あとは体の大きさも羆の方が随分と大きく羆は大きいものだと500キロあるものもいますがツキノワグマは小さく大きい個体でも150キロ程度です。そしてツキノワグマという名前の通り体に三日月の模様がツキノワグマのみに存在しています。
熊のもつ恐ろしい能力
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羆の持つ恐ろしい力の一つが途轍もない怪力です。どれくらいの力があるかというとちょっと殴れば成人男性の首を撥ねるほどの力で、爪の威力も凄まじく羆の爪の攻撃を喰らえば顔の肉が半分持っていかれるほどと言われています。
羆が人間を襲ったとのニュースが殺すつもりや食べるつもりではなく羆にとってはじゃれあいのつもりのことも多いですが、人間相手だとじゃれあいでも羆の攻撃を受ければ運が良くても重傷は免れません。
羆は力が強いというイメージばかりですが羆だけではなく熊全ての嗅覚は動物界の中でトップクラスと言われています。度々警察の捜査などをお手伝いしている犬が嗅覚が良いのはなんとなく分かりますがその犬の嗅覚の20倍以上熊の方が鼻が利きます。数字だけ言われてもなかなか想像が付かないかと思いますが、例えるなら30キロ離れた場所の遺体を嗅ぎ分けられるほどの嗅覚です。
熊はめちゃくちゃ賢い!
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暖炉の火を怖がらなかった、力の弱い女性を狙った可能性があるというのはお話ししましたが、そう言われるのは実は熊がめちゃくちゃ賢いからなのです。あるアメリカの学者によると羆の賢さは数を数える能力があると言われており学習能力も非常に高くその知能は霊長類ほどであると言われています。
霊長類とは人間はもちろんですが、賢いと有名なサルなども含まれています。熊の賢さが計り知れるエピソードはたくさんあり、中でも一番凄いのが猟師が自分を追っていることに気付くと自分の足跡を辿って戻り猟師を迎え撃つ、姿を隠すなどの戦法を取るのです。
そもそも元々熊は人間を食べる、襲うなどはしませんが人の味を知ってしまった熊が危ないと言われるのは一度人を襲うと簡単に倒せてしまうため気軽に手に入る食料として認識してしまうからです。
最強の動物!熊に出会ったらどうしたらいい!?
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熊の恐怖やその強さについては何回もお話ししましたが、では実際に出会ってしまった場合どうしたらいいのか。また、山に入る際熊に会わないようにするための方法などアウトドアがお好きな方に必要な情報をお教えします。これを読んで夏のレジャーシーズン安全にお楽しみ下さい。
間違った対処法
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熊はでかい図体で高い攻撃力の割に臆病というのをまず頭に入れて置いてください。一番よく言われている対処は死んだフリですがこちら全く有効でなくむしろ避けるべき対処法です。死んでいようが生きていようが熊からしたら関係なく死んでいたら抵抗されないので餌としてそのまま連れていかれる可能性があります。
大声を出す、こちらも対処法としては大きな間違えで余計危険な目に合います。熊は臆病なので大声を出されたら驚いて襲って来る可能性があり襲われたらもう逃げるのはほぼ不可能です。
熊に遭った時の正しい対処法
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出会ってしまったら冷静に対処するのは難しいかもしれませんが、早々に立ち去りたい気持ちを抑えて絶対に背を向けて走らないというのだけ頭に入れて置いてください。熊は背を向けて走って逃げると追いかけてくる可能性が非常に高く車並みのスピードなのでまず逃げ切れません。
熊がこちらに気付いてなければ音を立てず速やかに立ち去れば良いですが気付いている場合はゆっくりと目を逸らさずに一歩ずつ下がっていきましょう。その際リュックなどあれば、中身を少しずつ捨てていくなどしてそちらに注意を逸らしてください。
熊に出会わないために
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熊に出会わないためにそもそも熊がいる山に入らなければよろしいですが、登山や山菜採り、綺麗な夜景、美味しい空気など山には様々な楽しみがありこれは現実的ではありません。山に入る際に様々な注意をして事前にここに人間がいるよというのを教えてあげましょう。
熊は臆病なのでわざわざ人がいるところに近付いてくることはないでしょう。熊に人がいると教えるために熊よけの鈴等を鳴らしながら歩く、熊は鼻が非常に利くので引き寄せないために食べ物を持ち歩かないというのが熊に遭わない為の有効策です。
大きな音であれば爆竹などもありますが、近くに他に人が場合熊も近寄りませんが人も驚いてしまい迷惑となるので爆竹は出来るだけ控えましょう。
羆との共存は現在も続く問題
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最近ニュースにもなっていましたが、北海道で小さな羆の周りに人が集まり写真を撮る、餌を与えるなどの行為が問題視されています。小さいとは言えどいつ襲ってくるか分かりませんし、親羆が近くにいる可能性もあるので無闇矢鱈に羆に近付くのは非常に危険です。
羆対策で人里に近付かせないようには頑張っていますがこのようなことや食品のゴミのポイ捨てなどがあってはそれも無意味となってしまいます。出来れば熊を銃で撃ち殺すようなことはしたくないですが人里に降りてきて人に危害を加えるようなことがあればどうしても殺さざるを得なくなってしまいます。
キャラクターの熊はどれも魅力溢れる可愛い動物に描かれていますが、現実の熊は生身の人間など一撃で殺せてしまうほどの動物です。様々な場所で起こった悲惨な獣害を知って熊が凶暴で危険な生物であると十分に理解して事前にきちんと対策を取るようにしておくべきです。
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