開始されると静かに登場した彼女は、落ち着いておりました。ただ素直に詳細を話すことは一切なく関わっていないことを主張し、弁護人に任せてあるとしか言いませんでした。
実は毒物をどこから仕入れたのかが確定されておらず、彼女を強気にさせていた理由かもしれません。そして起訴された内容について違うことから闘っていくことを公言するのでした。
筧千佐子の逮捕後②裁判官の質問には殺害を認める発言も
一方で、あれだけ否定していたにもかかわらず問いかけられると、私がやりましたと完全認める発言もしています。室内を出る際に丁重にお辞儀を一回して場を去っています。
態度が変わることから、精神鑑定が必要なものか年齢的に痴呆の検査を行った方がほうがいいものかと議論されました。現在は犯罪の高齢化も進んでおり、責任能力を判定する際の決め手が難しくなっているとされます。
筧千佐子の逮捕後③弁護士は認知症を主張
彼女の高いプライドが邪魔させたのでしょうか?語尾を強め反論します。ボケてはおらず人を殺したくらいは覚えていると言い張ったのです。
女であることを常に意識をしていた彼女ですから、見下されたような言葉に腹がたったのでしょう。ただ判決のキーポイントになるのが認知症発症しているかどうかだったことは間違いありません。
筧千佐子の逮捕後④取材にはしっかりとした対応をしている
裁判中とマスコミへの対応が違うとの声が挙がっています。硬い表情で無口で徹している裁判とは打って変わって、面会に訪れると笑顔で手を振りながら部屋に入ってくるようです。
それは保育園に通う子供が母親の迎えに気づき嬉しさのあまり駆け寄ってくるような姿と重なります。しっかりとした語り口で、話を進めたといいます。
筧千佐子の逮捕後⑤拘置所での取材では気さくな対応
何度か取材のために面会へ行くと、顔なじみとなり大阪のおばちゃんのような親しみやすさを醸し出します。帰り際には、話し相手になってくれてありがとうねと手を振りながら後にするとされます。
今までたくさんの男たちの話し相手にもなってきたでしょう。元々話好きで人が好きな性格がうかがえるものでありますが、様子をメモを取り出すと裁判に影響が出ると察知したのか、突然記憶がないという話題に切り替える巧妙さも持ち合わせていたといいます。
Contents
筧千佐子がだまし取ったお金の行方は不明
多くの資産家を頼り、奪ってきたお金は莫大な金額に及びます。ですが得たお金の使用用途がよくわかっていないことが判明しています。
実際に彼女の使用していた銀行の通帳残高はほとんど残っていない状態だったようです。借金を返すために男性を頼ろうとスタートした悲劇は、お金が理由でした。
生活に困らないようにしていくためしっかりと溜め込んでいただろう想定されますが、現実は違ったようです。お金が残っていない理由について、みていきましょう。
筧千佐子による被害総額は10億円との声
亡き夫や恋人が彼女のために託した資産は、現金のほかに不動産関係も含まれていたようです。その額はおよそ10億になるのではないかと囁かれています。
宝くじが当たってしまったかのような夢のような桁でありますが、それほどまで彼女は多くの資産家を獲物として定め言葉巧みに、そして尽くして虜にさせてきたかが分かるものです。
筧千佐子はお金を得てからも知人からの借金を繰り返す自動車操業
巨額の富を気づけたはずでしたが、実際はいつも火の車だったようです。1000万以上ともいわれる借りたお金がありました。
複数のボーイフレンドから借りては返すという行為を繰り返しており、やり繰りが大変だったようです。なぜそんなに行き詰った家計だったのでしょうか?
筧千佐子は得たお金を先物取引・FX取引などに利用?
先を見据えた投資に費やしていたようです。儲かっていたかというと状況からも察するように、難しかったようです。
男を虜にする才能は飛び抜けていても、株などの先行投資は優れた才能を発揮できなかったようです。ギャンブル要素兼ね備えているため、損をすると次こそは儲かるかもと欲が出てくるものです。
彼女も次こそはうまくいくと過剰な自信からだるまのように借金が膨れ上がったのでしょう。
筧千佐子の計算高い行動
お金を有効活用するための投資には失敗をしているのですが、賢い彼女ならではの行動を起こしています。一体どんなことでしょうか?みていきましょう。
筧千佐子は逮捕前、高級マンションを娘名義で購入
子供の名前を使い別宅として使用していたようです。自分がもしものことがあっても子供がお金に困らないようにとの思いからではなかったようです。
自分が新しいターゲットを呼び込むための愛の館としていたのか、定かでありませんが男関係で自宅とは別の隠れ家が必要だったのでしょう。実際に入籍をして妻となっても新しく恋人をつくったりと奔放だったようです。
筧千佐子は死別の度に本籍地を移動し再婚歴を消していた
一般的に戸籍はその人の動きを証明する用紙であり、再婚歴なども記載されます。彼女は20年以上連れ添った夫と病死で別れてしまった哀れな未亡人という設定で結婚登録所のプロフィールに記載しています。
多くの夫と死別していたら怪しんで近づいてくれなくなるでしょう。そう思った彼女は、本籍地を違う場所に移し新しく籍を作成することで、クリーンな状態にリセットされることを知っていました。
どの誰が見ても綺麗な戸籍なため怪しむ人物もおらず、新たな結婚へと進んでいくことができたのです。さすがの行動ともいえますが、違った分野で巧みな知識と行動を生かすことができなかったでしょうか。
全ての歯車が掛け違えてしまったのは、会社の借金と夫の義両親を見返すことから始まっていたといえます。
一風変わった結婚について詳しく知りたい方は、こちらも良かったらご覧ください
筧千佐子の娘・息子の現在は?
銀行員として勤めていた最中に出会った最初の夫との間に、唯一子供がいます。彼女が70代ですから子供たちは40歳以上ではないでしょうか。今、どうやって過ごしているでしょう?
何も罪を犯していない親族らは今までと同じような暮らしをしなければなりません。近所からの冷めた視線や職場からも嫌がらせに耐えられず引っ越しを余儀なくされるケースが多いです。
最悪の場合は死を決意してしまう場合もあるほど親族も被害者なのです。子供たちの様子に迫ります。
筧千佐子は子供たちとは縁が切れていた
現在は離縁という手続きを施されているので、親子関係自体も抹消しています。事件があってから処理したと思われます。
本人たちからしてみると、自分たちは何も犯してはいないのに、親のせいでこそこそしなくてはいけない生活は、相当なストレスとなっていたことでしょう。
余儀なくされた代償は、怒りに変わっているのかもしれません。もしかすると名前も変えて、ひっそりと暮らしているのかもしれません。
筧千佐子の子供たちの現在は不明
いわゆる他人になってしまっているため、現況を掴むことは難しいとされます。本人たちも追ってほしくないために生んでくれた母と縁を切ったことでしょう。
いくつになっても母という存在は偉大なものであり、怒りがあったとしても離縁したということは苦しい選択だったと思われます。今もどこかで秘密を抱えながら暮らしていることでしょう。
筧千佐子の現在は?
以前に取材をした記者は、男がいないと毎日にハリがないといっていたことを語っていました。常に女であり続けて魅力をアピールしてきた彼女の現在は、平凡すぎる毎日ともいえましょうか。
今はどこで罪を償っていて、どんな姿になっているのかをご紹介してきます。
筧千佐子の現在①大阪拘留所で獄中生活中
塀の中に入ってかなりの年月が過ぎました。現在、大阪の拘留所で服役し過ごしています。今までは白髪染めを施術し黒くてツヤのあったショートヘアを維持していましたが面影はなっています。
肩まで伸ばしっぱなしの白髪ヘアになり男を意識した美とはかけ離れた生活を送っているようです。耳も遠くなっているようです。
実際に裁判中に聞こえない箇所があると、挙手をした上で、聞こえないのでもう一度言ってほしい旨を伝えるシーンがあったとされます。
筧千佐子の現在②軽度の認知症との判断
だいたいの会話は成り立つものの、忘れっぽい部分があったり過去の自分の出来事を思い出せないといった軽度の症状はみられているといいます。
実際に刑に反映されるかといいますと、事件を起こした状態まで遡って責任能力の皆無を定めていきます。そのため彼女の場合は、塀の中の生活から発症したと判断されているため刑量が変わることはないでしょう。
筧千佐子の現在③死刑後は眼球移植してほしいとの証言も
日本で一番重い刑罰である死刑が確定していますが死自体が怖いというよりも、その工程が不安といった心境を語っています。
親から与えてもらった姿が消えてしまうことは、もったいないと独特な言い回しをし、昔から目だけは良いため困っている人の助けになれたらと提供する意思を示しています。
ちなみに彼女が言う目が良いとは、視力ではなく男を見定める目であることでしょう。姿はなくなったとしても、生を受けていたいとの密かな思いなのでしょうか。
迫る死へのカウントダウンを潔く受け入れる心境と、形を変えてでも生にしがみついていたい葛藤している姿が伝わっていきます。
筧千佐子を取材した本
いくつになっても男女の仲というものは紙一重であり、人間一人では生きていけないことがうかがえた今回の事件は多くの人が注目しています。
取材への対応はとても気さくで認知症のように見えなかったといっている記者が存在します。インタビューをまとめた有名な作品を2つご紹介していきます。
「全告白 後妻業の女: 「近畿連続青酸死事件」筧千佐子が語ったこと」
他にも多くの殺人犯を取材してきた罪ある人物と接するプロの記者が執筆した本で、丁寧な取材内容がまとめられています。
塀の中に入ってもなお、彼女のテクニックは健在で、著者に対してアプローチしているかのような本家の後妻業の技を実際に体験できた内容も忠実に綴られています。ドラマのような実話に読み応えのある作品です。
「筧千佐子 60回の告白」
多くの記者が足を運んだ彼女の面会ですが、一番多く重ねた人物が彼女の素顔を綴っています。新聞記者なので、詳細に出来事を伝える文章力です。
裁判の中では語られることがなかったとされる彼女の生々しい言葉の叫びもいくつか掲載していて、知らなかった事実も読むことができます。
凶悪な犯罪をいくつも犯している彼女でありますが、面会中の天真爛漫な素顔は彼女の本来の姿であることがうかがえますが、人や話が好きな彼女の光景が目に浮かぶようです。
筧千佐子の別名の後妻業とは?
この事件がきっかけで言葉が誕生したように映っていますが実は、小説の題名として存在していました。黒田博行氏が執筆した作品で、妻がいなくなった男性を相手に結婚をする女性のことを「ごさいぎょう」といいます。
彼女のように男の財産を奪い取ることを目的としているので悪女のイメージが強いでしょう。
筧千佐子はリアル版?後妻業とは
自分の身の回りの世話をしてくれて、嘘でも好きと言ってくれる相手が老年期になってくると欲しくなるといいます。そこに着目した彼女は、小説を読んで学んだのでしょうか?まさしく実写版といえるでしょう。
愛情を持っているとみせかけ、孤独な男性に近づいていく彼女は目利きが良く相手が何を望んでいるのか察知する能力に長けていたのでしょう。天職ともいえるのではないでしょうか。
後妻業は映画、ドラマも爆発的ヒット
彼女の逮捕後に、作品が世に登場し多くの人が興味を示しました。近年熟年離婚が増えていることから後釜を狙う女性がじわりじわり増えているようです。
社会的現象を作ったのも彼女ではないでしょうか。恐るべき影響力ともいえます。
筧千佐子以外にも!リアル後妻業にはご用心!
大きく話題となった現在、密かに計画を企み人の背後にある財産を狙って近づこうとする悪女が後を絶たないといわれています。
高齢社会となった近年、ビジネスとして使おうと腹黒い人物が出てきています。本来助けの手を差し伸べなくてはならないものですが、悪の心をもってしまうと道徳心は失われお金を搾り取ろうと動くのです。
自分の親や周囲の大切な人が悲しい思いをする前に、惑わされないためのアドバイスをまとめました。
リアル後妻業の特徴
彼女も結婚する際に条件提示していたように、孤独な人をターゲットとします。周囲の意見が入ってしまうことによる忠告を嫌います。入れ知恵をされてしまったらスムーズに計画がいかなくなるからです。
子供がいたとしても普段からコミュニケーションがほとんどない親子関係をもった男性や、独り身で寂しい思いをしているを老人を狙っています。
現に資産を持っている男性は、定年前に必死に働いていたから得られた財産であるため、仕事しか知らない人が多いとされます。
退職をすると生きがいとしていた仕事がなくなり、心にぽっかりと穴が開いたようになってしまうのでしょう。そういった人物をターゲットにしていく悪女があいるのです。
リアル後妻業から大切な人を守るためには?
今まで、あまり連絡を取らなかった間柄だった場合は、週に1回でも連絡を取ったり、たまには一緒に食事をするようにして親子関係を親密にしていきましょう。そうすれば、何か変化があっても気づきやすいものです。
特に恋をすると性格が明るくなったり、オシャレになったりスマホを手放さなくなったりと目に見えた気づきがあるとされます。いくつになっても恋愛をすると心弾んでしまうものなのです。
後妻業は結婚詐欺より優しい?
目的は相手の資金を自分の物にしようという企みの元、近づいていくため同じであります。男女とお金はいつの時代も紙一重に罪な話となっていく材料といえるのではないでしょうか。
両者の違いとは一体どんなことでしょうか?
結婚詐欺は幸せな時間が短い
結婚したいという意思を示しながら、その間にお金を奪い相手に絞り取る金銭がなくなったと感じたらその場を去っていくものです。
恋人同士の期間に、いかに親密な関係を築き相手が握っている財産を聞くことがポイントなのです。後妻業との違いは、幸せと感じるスパンの短さではないでしょうか。
筧千佐子のように相手に尽くし、何を今望んでいて喜ぶかといった相手に寄り添った行動はしないでしょう。言葉巧みに困ったことを告げてお金を出させるといった母性本能をくすぐる心理を利用します。
後妻業は世話好きが向いている?
結婚詐欺とは違って、身のまわりの世話から心のケアまで嫌な顔一つせずに従事していきます。孤独だった男性は、そんな姿に心惹かれていくことでしょう。
お金のためだと思っていても、人に何かをしてあげたいという奉仕の心がなければ難しいでしょう。頭の回転が良いため、相手の思考を瞬時に考えて行動に移せるのでしょう。
ただ騙していて悪いなと思わない冷酷な心がなければ勤まる業ではないのではないでしょうか。
筧千佐子のような後妻業は今後も増えていく?
彼女が報道されたことで、多くの作品が生まれ女性たちから注目を浴びるようになりました。女性の社会進出が活発となり、起業女子と呼ばれる自立して過ごしている数も増えているといいます。
一方で結婚する人や子供を産む人が年々減っており、女性は家庭を持つことよりも稼いでいく方に意識を強めていっている背景が浮き彫りとなっています。
歳を重ねていくうちに不安になる
若さ溢れるときは、エネルギッシュなため将来の不安も感じないことでしょう。自分が動けば大丈夫と前向きになれるのです。
ですが、年齢を重ねていくうち、周りは結婚をして子供も育てながら生活している姿を目の当たりとすると漠然とした自分の未来の不安が襲ってくるでしょう。
高齢者社会とマッチする?
そんな不安な思いから、現在知れ渡るようになった後妻業がマッチしてしまうのではないでしょうか。寂しく過ごす資産家は多く存在していることでしょう。
気薄な人間関係の現代と女性の自立、高齢者の増加といったさまざまな要因が重なり、今後も増えていくのではないでしょうか。
現にパパ活といった若い女性の中で、お金を持った男性と肉体関係を契約としてお金を得る方法が浸透してきています。ネット内ではパパ活を熱望する女性たちが集うアカウントが存在したりと、密かに拡がりつつあるのです。
またオレオレ詐欺も孤独で資産を持った高齢者を狙った悪徳ビジネスの代表格です。気薄な家族関係はさまざまなトラブルを起こし、老年期である層を差し響いていくのです。
筧千佐子は死刑判決を受けたリアル後妻業の女
彼女が犯した罪は決して許されるものではありません。寂しい心に、上手に具合に入りこんだ彼女の才能が、介護職のように違った分野で生かされれば、笑顔に満ちた孤独な男性が増えたのではないでしょうか。
巨額の資産を手にしても彼女の心は満たされるなかったのでしょうか?一人の男性に留まることなく次々と狙いを定め、乗り移っていく背景は、彼女自身も誰かに愛されたいという気持ちがあったのではないでしょうか。
銀行員としてお金を管理していた彼女が、お金に苦労をし男性を頼っていく半生は何とも言い難いものであります。お金というものは便利でありますが人の感情までも動かしてしまう恐ろしい道具であることがうかがえた事件でもありました。
今、彼女は冷たい塀の中で何を思い死までの日々を過ごしているでしょう?家族もお金も女も失った代償は計り知れないものです。彼女のようなリアル版がさらに出ないことを祈るばかりです。
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