蟲毒とは虫を使った呪いの儀式!やり方や効果、実際にあった怖い話も

効果の方は犬に襲われる、犬の肉を食べると死んでしまうなど直接的なものが多いです。日本ではない文化なのであまり知られていないかもしれませんが犬の肉を食べている国は意外と多く、犬肉祭りを行なっている国もあるほどです。

そのほかの蟲毒①公鶏蠱

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鶏を使った方法で、効果も鶏に体を延々と突かれているような痛みに悩まされるようです。鶏に突かれて死ぬというのはあまりないかもしれませんが鶏に突かれて怪我をしたことによって感染症にかかりそのまま死んでしまうというのは十分に有り得ます。

そのほかの蟲毒②騾蠱

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騾はらばと読み、馬という字が使われているのから分かるようにウマ科でウマとロバが交尾し生まれたものが騾馬です。体が大きく一箇所に集めるにしても到底ケースなどで収まりきらないので蠱毒に使うには不適合ですが、蠱毒に使うと最初は痛みから始まり末期の方になると体が騾のようになってしまいます。

そのほかの蟲毒③虱蠱

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シラミと読み感染したら痒くなり自分の体に虫がいるという気持ち悪いことになるので有名ですが、蠱毒に使うと真っ先にやはり体中が尋常でないほどに痒くなります。そして痒さに耐えられずに掻き毟ると発疹のような泡が出来それが潰れるとさらにそこから大量の虱が出てくるという虫が嫌いな人にとっては地獄絵図となります。

そのほかの蟲毒④姑蠱

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蠱毒は蠱毒でも少し違っており妖怪を使ったもので毒というより妖怪による呪いによって死に至ってしまうというものです。言い伝えによると妖怪が放った水を体内に入れてしまうと頭痛や発熱などの他の蠱毒と変わらない症状が表れ死に至ってしまうと云われています。

蠱毒のリスクと怖い点

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最も効果のある呪いと称される蠱毒ですが強すぎるからこその様々な危険を孕んでいます。今回は蠱毒の危険性を解説しますので、蠱毒を試してみようとして記事を読んでいる方がいましたら今一度よく考えてみてください。

蟲毒のリスク①蠱毒の管理

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出来上がった蠱毒が毒虫であったとき、細かい管理と飼育が必要となります。襲わせるにしても言うことを聞かずに自分が襲われてしまう可能性もありますし、相手に飲ませるために殺してすり潰すにしても虫を直接触らなければならないので非常に危険です。

蟲毒のリスク②最後まで必ずやらなければならない

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神様の力を使って誰かを陥れるのが呪いでそれ相応のリスクが伴うのは当然であり、呪い返しといって呪術を途中でやめてしまった場合呪いをかけようとした以上の苦しみが自分へと戻ってきます。大変強い呪いである代わりに呪い返しもきついもので、それの呪い返しが戻ってくるのは非常に危険です。

蟲毒のリスク③神霊とは人の手に負えない

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神様のことを指しているのが神霊で人とは違う力を持ったものと云われ祀られているものなのです。なのでその神様を呪いに使うとは恐れ多く自分が呪われても仕方なく、神様の怒りを買ってしまうと手に負えなくなります。

神様に関する怖い話や逸話は数多く存在しており、昔は神様の怒りを買うと村が一つ滅ぼされてしまうため生贄を定期的に捧げていた地域もあるほどに怖い存在と思われています。もちろん信仰深い方を助けたという話も数多くありますが、その一方で神様を怒らせた人が悲惨な末路を辿った話も数多く存在しています。

現在なら動物虐待罪・古代は刑法で禁じられていた

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蠱毒はとても効果が強い呪いであるという考えが昔の中国で浸透していたため重い罪であり死刑となるほどの重罪でした。それは日本でも同じで養老律令という法律で禁止されていて厭魅という人を殺すある意味の殺人として捉えられていました。

現代の日本では呪術そのものを取り締まる法律はありませんが蠱毒を行うに当たって、動物を使った場合は動物虐待となり逮捕されます。また、呪いを行なっていることを相手に告げた場合は脅迫罪となるので、呪い自体で逮捕されるというよりはそれを行う過程で法に触れてしまう可能性が非常に高いでしょう。

蠱毒の元ネタは?歴史上行われていた儀式

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命を脅かすほどの呪いであるというのはもうご存知ですが、その危険な魔術は中国が発祥でありその証拠に色々な本に詳細、やったことが書いてあります。今回は蠱毒のことがどのように歴史書に書かれていたかをお話しします。

中国の隋時代の隋書が発祥と思われる

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黄帝から明という王朝が滅ぶまでの歴史を書いた二十四史という歴史書の13番目に書かれている歴史書で隋時代のことを書かれています。この随書に書かれている蠱毒も今と変わらないルールとなっていて100種類の虫を容器に入れ、殺し合いの結果残ったもので呪いを実行したことが載っています。

中国の古い時代の医学網目にも記述がある

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隋書に書かれていたものと違うところもありこちらには100種類とは書かれておらずたくさんの種類と書かれています。書かれていることに多少の違いはありますがあまり大差はなく隋の時代には蠱毒という恐ろしい魔術が流行っていたことになります。

殷・周時代の甲骨文字に記述がある

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隋の時代より昔の殷・周の時代に使用されていた甲骨文字でも蠱毒に対する文言があります。甲骨文字は最も古い像形文字なので国が出来た当初から呪いがあったことが記されていて、昔は神の力を借りようという思想があったと思われます。

中国の唐律疏議では絞首刑・大明律巻と大清律令では斬首刑

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法律で禁止されていることは説明しましたが具体的にどのような罰かというと、唐律疏議という唐の時代に書かれている本で絞殺による死刑が決められています。大明律巻と大清律令という明朝の法律では首を切断という残酷な死刑にされるほどの罪で、呪いの存在を疑う者はいませんでした。

日本でも法令で禁じられていた

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日本でも中国と変わることなく蠱毒は恐怖の対象で757年頃の法律によって禁止されておりこれを破ると流罪という島流しの刑に処せられます。死刑より重いとされている流罪ですが、実際にそれをされた人が過去に存在していてそちらが日本書紀に書かれています。

呪いが罪になることがある!?

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昔は呪いは殺人と同じように思われていたので死罪でしたが、現在では呪い自体に罰則はありません。しかし、呪いを行う過程であったり場合によっては罪に問われる可能性も十分にあります。蠱毒だけでなく有名な丑の刻参りなどの法に触れる危険性も説明していきます。

動物虐待罪に問われる

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動物愛護法の動物虐待罪は刑事罰で試してみたかったで許されることではありません。動物虐待はれっきとした犯罪で、動物にわざと殺し合いさせる行為が違反なので蠱毒を作ることは法に触れていて逮捕されることもあります。

蠱毒を使うと殺人になることも

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蠱毒で完成したものを飲ませて相手の体調に変化が起きたときは傷害罪となり、最悪の場合で死んでしまった時は殺人です。殴る以外の行為でも傷害罪が成立してしまうので、毒物を飲ませるという行為は立派な傷害罪となり、れっきとした犯罪です。

丑の刻参りも法に触れることがある

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丑の刻参りを行う過程で神社に忍び込むと不法侵入、釘を樹木に打つと器物破損、相手に呪いをしたことを知らせると脅迫罪となります。呪術自体は法に触れなくても上記のような行為は立派な犯罪で実際に逮捕者も出ています。

呪いとして最もメジャーでありよく行われているであろう丑の刻参りですが、とても長い歴史と詳しいやり方やルールがありました。逮捕者が出てしまったという丑の刻参りですが興味がある方はこちらの記事をお読みください。

蠱毒を行っていたとされる苗族

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中国で流行っていた蠱毒ですがその存在を信じて疑わない苗族という民族がありました。この蠱毒で有名な苗族がどんな民族であるか、その民族の詳細や今現在の苗族がどう変わったかをお話しします。

苗族は蟲を信仰している

可愛い女の人が多いと言われている苗族ですが漢字表記だと分かりづらく、ミャオ族とカタカナで書くと聞いたことがあると分かる民族かもしれません。苗族は中国人が多く中国の南西部の山間部に住んでいる中国では四番目に多い民族です。

苗族の行う蟲毒の効果とは

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罹ると助かることはなく最後には絶対死ぬのは苗族でも変わらず、蠱毒を使われると逃げ道がないものと思われていました。苗族では蠱毒が絶対と言うだけあってその信仰はすごいもので怪我以外の体調不良はまず蠱毒が原因であると疑われます。

苗族の蟲毒のやり方

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数多の種類があるのはどこも変わらず一つの容器に入れるという方法も同じですが、具体的に何種類の虫を入れるかは決まっていません。しかし、蠱毒に使われる虫には毒虫が多く使われていて苗族の蠱は草鬼という名前で呼ばれていて女性のみに寄生するものというのが根付いています。

苗族の子虚鳥有について

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子虚鳥有 (しきょうゆう) という四字熟語は何もない・存在していないという意味で蠱毒ももちろん本来であれば存在していません。しかし、女の人の体にのみに存在するものと考えられているのが蠱毒で、男の人には寄生することはないと強く信じられています。

苗族の蟲毒はやがて批判された

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そもそも住んでいた場所が悪く医療が十分でないことから、病人が出た時に蠱毒が原因であると何の根拠もない発言があったことから勝手に蠱毒が信じられるようになりました。言いがかりがついてから一年が経った頃にきちんと医者に診てもらい蠱毒が原因でないことが証明されました。

例え蠱毒が迷信であっても生き物同士を殺し合いさせるという行為はとても褒められたことではなく、このような儀式があるとやはり批判されてしまうのは仕方のないことです。多くの知識人が蠱毒が存在しないというのを懸命に証明したため苗族の蠱毒の文化は影を潜めました。

人間を使った蠱毒があった!リョウメンスクナ

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カタカナで書くとリョウメンスクナという言葉はオカルト話としてとても有名なので皆さん聞いたことがあるでしょう。このリョウメンスクナも実は蠱毒と大きく関係しており、これこそが人間版蠱毒といわれるものでした。非人道的な話でオカルト話なので閲覧には注意をお願いします。

両面宿儺の像がある

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漢字で書くと見慣れないかもしれませんが両面宿儺が正式名称で、オカルト話ではリョウメンスクナに関わると不幸になると云われていますが岐阜県高山市にある千光寺というお寺に像が置いてあります。また岐阜県の高山市では宿儺南瓜(スクナかぼちゃ)という野菜の特産品があります。

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