この一件をさかいに女児への性的接触に味をしめた高山受刑者は、次々とターゲットを変えて常習的に卑劣な暴行を重ねました。なかには同じアパートで複数の犯行に及んだこともあり、徐々に慢心していった様子が窺えます。また、被害に遭った女児の姉が、その現場を間近で目撃してしまったこともあったようです。
高山正樹が起こした事件④残忍かつ卑劣な犯行が明らかに
男が行なった手口はあまりにも残虐でした。女児との性的行為を行いやすくするためにわざわざローションを持参し、行為の様子を録画するためのビデオカメラまでをも携えて犯行に及んでいたのです。
これらの品は逮捕時にも所持していました。警官が声をかけることがなければ、新たな犠牲者が出ていたかもしれないのです。また、本件は被害に遭った女児の人数があまりにも多かったために、各メディアには報道規制が掛かるほどでした。
警察が高山正樹を緊急逮捕した瞬間をカメラは捉えていた
あまりの異常性に、この事件は男の逮捕前からメディアの注目を集めていました。そのため警察の捜査線上に容疑者として現れた高山受刑者のことも彼らはもちろんマークしており、警官を追うようにして張り込んでいました。こちらに紹介したのは、まさに男が逮捕される瞬間の映像です。
男は、おどおどした様子もなく受け答えしているように見えますが、実のところは警官に声を掛けられてパニック状態なのか、いまいち何を言いたいのか分からないことを述べています。緊急逮捕を告げられた瞬間に至っても自身の犯行を認める気配はなく無駄な口答えを続けており、この姿からは男がいかに不遜な性格をしているか垣間見ることができます。
高山正樹逮捕後明らかになった卑劣な犯行の詳細
高山受刑者が逮捕された後、警察の捜査や本人の証言により、その鬼畜極まりない犯行の手口が次々と明るみに出ました。聞けば耳を塞ぎたくなるほどの異常性と独りよがりで自己中心的な言動の数々は決して許されるものではなく、司法によって科せられた罰をもってしても到底償いきれる罪ではないでしょう。
被害者は幼い少女たちであり、はじめは服の上から身体に触れるだけだった行動もエスカレートし、挙げ句の果てには子宮破裂や会陰裂傷などといった深刻な大怪我を負わせるようになりました。
高山正樹の犯行詳細①被害者は3歳~10歳の女児だった
卑劣な男の毒牙にかかってしまった被害者は、全員が年端もいかぬ幼い少女でした。大人の男から身勝手な性欲をぶつけられ、抵抗や逃走を考えるより先に、ただならぬ恐怖で足がすくんでしまったことでしょう。怖くて大人に告白できなかったという子がいるのもおかしくありませんし、それを逆手に取った卑劣な犯行です。
また、二次性徴すら迎えていない未熟な身体に暴行を加えればどうなるか、正常な神経の持ち主であれば容易に想像がつくはずです。しかし、男は、痛みや恐怖に怯えて泣きじゃくった女児に対しても自身の欲求を満たすまでは行為を止めることはなかったとされています。
高山正樹の犯行詳細②初犯以降4日に1度のペースで女児を襲う
高山受刑者が初めて犯行を行なったのは1997年であると本人が証言しています。そして、ここから4日に1度のペースで女児を暴行したとも述べました。当時無職で社会的繋がりが希薄であったことから児童の遊びまわる時間帯にも動き回ることができたのです。家庭内暴力をふるっていたことなどからも、年齢の割に、いかに狭い了見を持っていたかが推察できます。
また犯行のペースが頻繁であることから、頭の中では一日中ほとんど常に自身の性欲に関しての興味しか持っておらず、およそ一般的な成人とはかけ離れた思考回路をしていたことは明らかです。近所との繋がりなどがあれば早期に逮捕を望めたかもしれませんが、何と言っても社会的接点が薄かったことが致命的でした。
高山正樹の犯行詳細③「猫を探して」と誘い出して犯行
男は犯行現場や被害女児の物色をし、目当ての女の子を見つけると、「怪我をした猫を探している。手当をしなければならないから、一緒に探して欲しい」と声を掛けました。幼心にも同情を買うような文句を並べて人気のない場所へ誘い込み、犯行前には怖がられないようつとめて優しい態度を取っていたといいます。
男の行動を理解できないまでも、異変に気づいて泣きじゃくり嫌がる女児に対しては、「ここから薬が出る」と口淫させたり、性交に至らずともそのような姿勢を強要したり、他人の気配を察していち早く現場から逃走するなど、自身の欲を満たしてしまえばあとはどうでもよく、また同じ犯行を何度も繰り返していたことから極めて悪質で身勝手であると分かります。
高山正樹の犯行詳細④犯行の様子をビデオ撮影
高山受刑者は犯行に及ぶ際、ビデオカメラを携帯していました。己の行なった暴行の模様をテープにおさめ、自宅へ持ち帰って保管していたのです。逮捕後の家宅捜索によると、その数は45人分にも及びました。何の目的でテープを保管していたのかは文字にするのもおぞましくありますが、小児性愛者の犯行では多く見られる行動とのことです。
高山正樹の犯行詳細⑤「誰かに喋ったら殺す」と口止め
暴行後、犯行前に見せていた優しさとは打って変わって女児を恫喝し、「誰かに喋ったら殺しに行く」「絶対に秘密」と口止めを行いました。脅された女の子たちの中には、恐怖のあまり、高山受刑者から受けた凶行を両親にすら打ち明けられずにいた子もいました。こうしたことを鑑みるに、表沙汰になっていない事件も少なからず存在すると言えそうです。
また、犯行後に被害者へ口止めをするだけではなく、犯行現場やターゲットをあらかじめ下見して吟味を重ねていたことも分かっています。おびただしい事件の数々が、いかに冷静で計画的に遂行されていたかは明白で、これらが決して衝動的な犯行ではないことを裏付けるものでもあります。
高山正樹が起こした「仙台女児連続暴行事件」裁判の様子と判決
逮捕後の公判では、一旦認めた犯行を精神疾患のせいにして口を閉ざし減刑を求めるなど、どこまでも見苦しい様子を晒していました。結果として弁護側の主張は跳ね除けられ、執行猶予や減刑も認められることはなく、とうとう無期懲役を言い渡されることになったのです。
被害者への反省の色を見せることよりも先に自分の身を案じて保身に走る姿は実に滑稽で許しがたく、起こした犯罪の悪質さに加え、裁判中も減刑を狙って詐病を演じるなど、初犯とは言えど情状酌量の余地に乏しく再犯の可能性が極めて高いと言わざるを得ないものでした。
高山正樹の裁判①女児11人に対する強姦罪等で起訴される
裁判では、1999年から2000年にかけての暴行事件について起訴されました。検察側は、このとき起訴された11件のほかにも、3年間でおよそ100人以上の女児に暴行を繰り返し45人への犯行をビデオカメラで撮影、保管していたことを指摘しました。一回目の公判前までは、男は自身に問われた罪を認める供述をしています。
しかし、この時点ですでに弁護側は心神衰弱による刑の減軽を狙っていたようで、第一回の公判では「男に接見をおこなったが公訴事実について認否の確認ができなかった」として、弁護側の意見を述べず、引き延ばしを行なっています。この間、口裏を合わせて詐病を演じる段取りを決めていたのでしょう。