華城連続殺人事件の犯人は?時効を迎えた未解決事件の真相とは?

目撃情報や、犯行現場での様子から警察は犯人像を作成していました。犯人は身長165㎝から170㎝で20代から30代のB型の血液の男性であり、犯行現場が華城で集中していたことから、華城の居住する住人であり女性に対して憎悪を持っていることです。

また、目撃証言から髪はスポーツ刈りであり機械や金属を扱った仕事をしている可能性が高く犯行の手口などから性格は冷静であるが犯行の方法などから極めて残忍な性格の持ち主であるとされています。

10件の殺人の中に華城連続殺人事件の模倣犯の犯行も含まれる?

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10件中7件は若い女性が犠牲になっているのに対して、最初と8番目と最後の犯行は71歳と52歳・69歳の年配の女性が犠牲になっていることから、この2件は別の人物による犯行ではないかとの意見もあります。

また、8件目の被害者に関しては事件の事をテレビで知った人物が同じ手口で殺害した模倣犯による犯罪であることが分かっており、8件目の女性を殺害した人物については、犯人は捕まっていますが残りの9件との関与はなかったことが明らかになっています。

華城連続殺人事件の取り調べを受けた5人の容疑者

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この事件では現場周辺に住む男性約2万人が警察の捜査の対象となっていました。その中で、この連続殺人の犯人ではと容疑をかけられ取り調べたを受けた人物が5人います。2万人の中から容疑者とされた理由と犯人ではないとされた理由についてみていきます。

華城連続殺人事件容疑者①43歳の電気職員

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最初の容疑者として1987年に43歳の電気職員の男性を容疑者として警察は取り調べを行うことになりました。この男性は一度犯行を自供したため、犯人と思われましたが目撃証言や犯人と断定できる物証もないことから取り調べから7日後に釈放されました。

華城連続殺人事件容疑者②別件で捕まった16歳の学生

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次に容疑者として挙げられたのは、窃盗で捕まった16歳の少年でした。警察の犯人像では20代から30代の男性とされており年齢は犯人像に一致していませんでしが、警察が関連があるのではと尋問しますが、少年は死亡してしまいます。

取り調べの最中において拷問などの暴力行為があったのではとされており、少年を取り調べていた3人の刑事が拷問致死罪に問われ起訴されています。そのため3人の刑事は懲戒処分・免職処分となる事態になりました。

華城連続殺人事件容疑者③22歳の工場勤務者

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3人目の容疑者は、兵役後工場に勤めていた22歳の男性で周囲からは真面目な青年であると定評があった人物になります。3件の罪を自白しましたが、自白に一貫性が無くまた確たる物的証拠もないため検察は釈放することになりました。

華城連続殺人事件容疑者④暴行事件で捕まった19歳の楽器工場勤務

続いては、別件の暴行による罪で捕まっていた楽器工場の勤めていた19歳になります。目撃証言もあり男性の衣服から血痕も見つかっており9番目の事件について自供をしますが現場に残されていた毛髪と体液のDNAが一致しなかったため、暴行のみでの有罪判決となりました。

華城連続殺人事件容疑者⑤38歳無職の男性

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5人目の容疑者として挙げられたのは38歳の無職の男性でした。9番目の犠牲者に対しての容疑で取り調べを受けていましたが釈放後村中を駆け回るなどの精神的異常行動をした後で列車に飛び込み自殺を図ってしまいました。

捜査段階で被疑者3人が自害したことで「華城怪談」という言葉も

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他にも捜査対象となった人は多くいましたが、捜査対象となった人物の内3名の人間が自らの命を絶っています。またそれだけではなく、事件を捜査していた警察側にもストレスなどから死亡者が出るなどしており華城怪談という言葉が生まれてしまうほどの事件でしたが、真相解明には至りませんでした。

華城連続殺人事件の捜査は韓国史上最大規模だった

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この華城連続殺人事件の捜査は韓国の歴史において史上最大規模で行われることになりました。捜査に動員された警察官の人数や発見された証拠品等の他にもスパイによる犯行なのではという様々な噂や憶測が飛び交っていますので、詳しく見ていきます。

華城連続殺人事件の捜査で約180万人の警官が動いたと言われている

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警察と機動隊を合わせて約180万人近い人数が動員されと言われています。これほどまでに多くの人数が動員されたことは韓国では未だかつてなく、それほど世間の注目を集めていた事件でした。

事件現場でタバコの吸殻や髪の毛6本も発見されていた

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事件現場からはタバコの吸い殻や犯人のものと思われる毛髪が発見されるなどしていましたが、当時韓国ではDNA鑑定は導入されておらず日本へ送ってからの鑑定となっていたそうです。しかし、日本でも科学捜査はまだ正確な鑑定ができるほど設備が整っていませんでした。

そのため、多くの人が捜査線上に上がったにも関わらずDNAの不一致などから犯人を特定することができず容疑をかけられた人が3人自殺してしまうだけでなく、捜査員の中にも過労や過度のストレスなどから死亡してしまうなどの事が起こりました。

華城連続殺人事件当時は韓国五輪を妨害するスパイによる犯行説も

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この事件には当初スパイの犯行ではとの説もあります。ソウルオリンピックの妨害が目的で送り込まれたスパイが行った犯行として公安警察が動き出したこともあり警察の初動捜査の水準の低さが浮き彫りになりました。

華城連続殺人事件は2006年時効とその後

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犯人の血液型が特定できていたことや、目撃証言が多く寄せられていたことにより事件は解決するのではと目されていましたが、犯人は捕まることなく2006年にすべての事件に対する時効が成立し事件は未解決のまま幕を閉じることになりました。

華城連続殺人事件の時効成立後に担当指揮官が犯人にメッセージ

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この事件を担当した指揮官は犯人に対してメッセージを残しています。「これまで私は随分苦労してきたが君はその反対だったであろう」「君には私の手錠を必ずかけたかったが時効と自分の定年で手錠が使えなくなる」「みじめだ」「私より先に死なないでくれ、私たちは会わなければいけない」

犯人に対してかなり長いメッセージを残しており、被害者の無念・被害者遺族の悲しみ憤りを一身に背負い努力してきたにも関わらず公訴時効という制度により犯人を捕まえることが出来なくなったことに自分の不甲斐なさと腹立たしさを現わしているメッセージになります。

担当刑事は華城連続殺人事件についての本も執筆している

華城(ファソン)事件は終わっていない~担当刑事が綴る「殺人の追憶」~

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この事件を担当した捜査員の1人は、華城事件はまだ終わっていないとゆう本を出版しています。それは、この事件を決して風化させてはいけないという思いと、例え時効が成立していて、法律で罪を裁くことはできないが必ず犯人を突き止めてみせるとゆう刑事としての執念が伺えます。

2008年に華城連続殺人事件の真犯人と思われる人物が登場

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時効成立からわずか2年後の2008年には、安養小学生拉致殺害事件が起きた際にこの事件の犯人として逮捕された39歳の男性が本事件の真犯人かもしれないという噂がインターネット上で流れ韓国を騒然とさせましたが、信憑性は低いと言われています。

この男性が犯人であると決定づけられなかった理由としては、華城事件で採取された犯人とされる体液などを進歩したDNA鑑定で確認すれば犯人かどうか判断できるが警察は何も発表していないことからによります。

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