ダブルクリンチノットの使い道は?
釣り糸の結び方は種類が多くて大変!
ダブルクリンチノットは、釣り糸の結び方の中でも非常にポピュラーな方法です。釣りの初心者の方には、最初にマスターしていただきたい結び方のひとつです。ただ、釣り糸の結び方にはあまりにも多くの種類があるので、初心者の方はどうしても難しく感じてしまいますよね。ダブルクリンチノットを何のために使うか理解するために、まずは結び方の基本を押さえましょう。
結び方の基本…「釣り糸を結ぶ場面」を考えればOK
釣り糸を結ぶ場面は、大きく次の3つに分けることができます。「ラインと金具を結ぶ場面」「道糸とハリス(リーダー)を結ぶ場面」「ハリスとハリを結ぶ場面」の3つです。初心者の方はまず、この3つの場面それぞれの代表的な結び方を覚えることから始めましょう。
「ラインと金具を結ぶ場面」にはダブルクリンチノットがおすすめ
この3つの場面のうち「ラインと金具を結ぶ場面」にもっともおすすめなのが、ダブルクリンチノットという結び方です。ここでいう「金具」には、サルカンやスイベルはもちろんのこと、リールのスプールも含まれます。つまり、ダブルクリンチノットは使用範囲がとても広い結び方なのです。そのため、初心者の方はまず最初にダブルクリンチノットを覚えるべきなのです。
ダブルクリンチノットの結び方は?
手順とコツを押さえれば簡単!
では、ダブルクリンチノットの結び方を具体的に見ていきましょう。釣り糸の結び方というと何だか難しそうですが、ダブルクリンチノットの結び方は簡単なので安心してください。ダブルクリンチノットが非常にポピュラーなのは、簡単に結べて、なおかつ強度がある結び方だからです。これから結び方の手順とコツを説明しますので、ぜひ参考にしてください。
ダブルクリンチノットの結び方① 手順を覚えよう
手順① ラインをサルカンに2回通してループを作る
ラインをサルカンに結ぶ場合を例に説明します。まず、ラインをサルカンに通します。ここで、ラインのうちサルカンの先を「先端」、残りの部分を「本線」と呼ぶことにします。ラインの「先端」をもう一度サルカンに通して、ループを作りましょう。(なお、ダブルクリンチノットの元になったクリンチノットでは、ラインをサルカンに通すのは1回だけです。サルカンに2回通すのが「ダブル」クリンチノットと呼ばれる理由です)
手順② ライン同士を巻き付ける
ラインをサルカンに2回通してループができたのを確認したら、ラインの「先端」を、「本線」の部分が軸になるように巻き付けましょう。巻き付け回数は3~5回程度にするのが基本です。この巻き付け作業によって、先ほど作ったループが二重になっているのを確認できるはずです。
手順③ 作ったループにラインを通す
二重になったループの中心に、ラインの「先端」を通します。すると、サルカン部分にできた二重のループのほかに、ラインの「本線」と「先端」でさらに大きな輪っかができているのを確認できるはずです。その大きな輪っかの中に、ラインの「先端」を通します。
手順④ 巻き付け部分を締め込む
大きな輪っかを通過した「先端」を引っ張りながら、「手順②」で巻き付けた部分をサルカン方向へ締め込んでいきます。きれいな結び目ができるように、強くゆっくりと締め込んでいきましょう。結び目ができたら、余ったラインを切り落として完成です。
ダブルクリンチノットの結び方② 巻き付け作業のコツ
ループが閉じないように注意しよう
「手順②」で説明したライン同士を巻き付ける作業を行う際には、作ったループが閉じてしまわないように注意するのがコツです。ループが閉じてしまうと次の手順に進めないので、最初からやり直しになってしまいます。ループの中に指を通した状態で巻き付け作業を行えば、ループが閉じるのを防ぐことができます。
巻き付け回数が多すぎるとNG
巻き付け回数は、多ければよいわけではありません。巻き付け回数が多すぎると、「手順④」の締め込み作業でヨレができてしまう原因になります。ヨレができるときれいな結び目を作れないため、強度が落ちてしまいます。ダブルクリンチノットの強度は、きれいな結び目が作れるかどうかにかかっているのです。
巻き付け回数はラインの材質を考慮して調整しよう
巻き付け回数は「手順②」で説明した3~5回の範囲内で、ラインの材質を考慮して調整しましょう。ナイロン素材の場合は滑りにくいので、3回程度の巻き付けでOKです。逆にフロロ素材の場合は滑りやすいので、5回程度の巻き付けが必要です。なお、PE素材のラインはフロロ素材以上に滑りやすく、ダブルクリンチノットには向いていません。