クンストカメラとは?奇形児の標本は本物?ロシア初の博物館の魅力を紹介!

奇形児のホルマリン漬けと人体標本の展示を見るために世界各国から観光客が訪れると言っても過言ではありません。残念ながら人体標本のブースは撮影禁止区域で、どんな標本が展示されているのかは定かではありませんが、撮影可能な奇形児ブースには一つ目の赤ちゃんや顔が二つ存在する赤ちゃんなど、実際に本物なのかと目を疑うような標本がたくさん展示されています。

これらの人体標本は元々、オランダ人のフレデリック・ルイシュという解剖学者が作製していたもので、ピョートルが大変気に入ったために全て買い取ったことから展示に至りました。

クンストカメラの展示物②奇形動物の剥製や動物標本

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標本は人間だけでなく、一般ではお目にかかれないような珍しい動物標本も数多く展示してあります。中でも目を引くのが、やはり奇形動物の剥製です。

奇形児と同じように、頭が二つある子牛の剥製などが展示されており、どうしてもそちらに目がいきがちですが、他にも魚や蛇などの両生類から昆虫まで、幅広い生命や動物の標本にも注目です。

クンストカメラの展示物③日本文化も展示されている

世界各国の民族衣装や文化などに興味があったピョートルは、日本の文化もちゃんと収集していました。着物を着た娘と両親三人家族の人形や、茶摘みの衣装、お雛様や兜などの七五三の飾りまでもが展示されています。

ロシアという遠く離れた異国の地で日本を感じることができるなんて不思議な感覚に陥ります。

クンストカメラの展示物④天文学に関する模型も

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幅広い分野に興味を持っていたピョートルは、医学や民俗文化だけでなく天文学にもまつわる物も数多く収集していました。3階には地球儀や観測機、天体議などが多数展示されています。

クンストカメラの展示物⑤入口には巨人がいる

入り口には仁王立ちをした多きな人形が二体お出迎えをしてくれます。ツノの生えた民族衣装のようなものを着た人形と、白いTシャツに腰巻をした謎の男性の人形で、入場の際には誰もがギョッとします。

民俗文化を表しているのでしょうが、どこの民族の物なのか、何を意図としているのかは不明です。

クンストカメラの展示物⑥ピョートル大帝の骨格標本はなく、展示はガスマスクのみ

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これだけ多くの標本などが展示される中、ピョートル本人の骨格標本も展示されているとの噂が立っていましたが、どうやらデスマスクのみが展示されているようです。

撮影禁止区域のためデスマスクのクオリティは不明ですが、偉大なる大帝の顔を一度は拝んでおきましょう。

クンストカメラにはピョートル大帝の妻の愛人の首がある?

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この当時の貴族はみんな愛人がいたんでしょうか?それにしても愛人の首を展示するなんて、ピョートルはかなりの悪趣味ですね。さらなる驚きは愛人を含めもう一人分、合計2つの首が展示されているということです。この2つの首には一体どんな経緯が隠されているのでしょうか?

クンストカメラの首①ウィレム・モンス

首の一つめの正体は、ピョートル大帝の妻エカテリーナの秘書、ドイツ人のウィレム・モンストいう人物です。モンストは妻の愛人であり、浮気の事実を知ったピョートルはモンスを投獄し、8日後には処刑。頭部だけを切り取り標本にしてしまったのです。

常軌を逸したピョートルの行動ですが、妻もモンスの標本を枕元に置いて生活していたというのですから、それもまた驚きです。

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