勝又拓哉は冤罪?栃木小1殺害事件の真相と犯人の生い立ちと現在とは

検察側は前述の「肩の圧迫痕」について、勝又拓哉は女児からすぐに手を離したために残らなかったと反論。DNAについては、鑑定前の指紋鑑定にて、第三者のDNAが紛れ込んだ可能性が高いとしました。

また、検察側は犯行の日時や場所を大幅に広げる請求をし、裁判長がそれを認めています。この請求は、現在の主張では有罪にすることが難しいと検察が判断した結果でした。

結果は一審の判決を破棄した上での無期懲役

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2018年8月、東京高等裁判所は一審の判決における犯行の日時、場所を事実誤認として破棄。検察が修正した情報を認め、その上で「総合的に判断すれば犯人だと認められる」とし、一審に続き無期懲役となりました。

争点であったDNAについて、裁判官は「それだけでは無実には繋がらない」と断じ、検察の主張通り、捜査の過程で紛れ込んだものであり、真犯人のものではないと結論付けました。

結果、弁護団はその日のうちに上告。勝又拓哉は判決を聞く間、驚いた様子で裁判長を凝視していました。

勝又拓哉は冤罪?その理由とは?

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この事件には冤罪説が多く唱えられています。何故、人々はそのような印象を持つのでしょうか。ここからは勝又拓哉の冤罪説、守る会の存在や世論についてご紹介します。

勝又拓哉冤罪説①新しいDNAの検出

控訴審の際、弁護側は遺体の頭部の粘着テープから新しいDNAを検出。これらが2人分以上あり、なおかつ粘着面に付いていたため、テープを扱った人間の物だと説明しました。

遺体から勝又拓哉のDNAが検出されていない

そしてそのDNAは勝又拓哉や捜査の関係者の物ではありませんでした。その上、勝又拓哉のDNAは結局検出されなかったのです。

そのため、第三者の存在が浮上。その人物こそが犯人かと、冤罪説が浮かび上がりました。

警察幹部のDNAが検出?

前述した通り2007年に第三者のDNAが検出され、それが栃木県警警察幹部の男性のものだったことが判明します。その男性は事件後、定年前にも関わらず退職。また、DNAは唾液から採取されたものでした。

何故警察幹部の唾液が遺体に付いていたのか?何故逃げるように退職したのか?これらの不可解さから、事件は警察幹部を庇うものであり勝又拓哉は冤罪、身代わりにされたのではないかと疑う人も多くいます。

勝又拓哉冤罪説②自白強制の可能性がある

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殺害を自供した勝又拓哉。しかし取り調べの適正さを問われると「殺してませんと繰り返すと、検事に怒鳴られ机を叩かれた」「その後パニックになり、自白を認める調書にサインをした」と発言します。

他にも「被害者を殺したと言うまで眠らせない」「被害者に50回詫びるまで食事は抜きだ」などと言われたと証言。

そこには「早く話して楽になりたい」と涙を流し「もう無理」と言いながら窓に突進するなど、常軌を逸した被告の姿が映っていました。

当時県警は不祥事が多く汚名返上を急いでいた?

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このやりとりを行ったのは当時の栃木県警。実は栃木県警は栃木リンチ殺人事件、後に冤罪が認められた足利事件などへの対応の不祥事が相次いでおり、世間からの批判が高まっていた時期でした。

後述しますが、栃木県警はこの時、霊能力者へ協力を仰ぐほど追い詰められていたのです。

どうにか汚名返上をと考え、焦った末に自白強要のような取り調べになったのではないか、という見方があります。特に台湾出身で口下手な勝又拓哉は、県警にとって格好のスケープゴートだったといえます。

勝又拓哉冤罪説③供述に矛盾がある

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勝又拓哉は、有希さんを遺棄現場である斜面で殺害したと供述していました。しかし、遺体は発見時既に死後硬直が進んでおり、その形が車の後部座席に寝かせていたと思われるものだったのです。

遺棄現場で殺害し、そのまま遺棄したのなら、斜面に沿った形に固まっていなければおかしいところです。

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また、犯行動機はわいせつ目的だとの供述でしたが、遺体にはその証拠となる体液などがまったく付着していなかったのです。

その不自然な状況に、控訴審はわいせつ行為の供述が虚言であるという判断で進みました。

勝又拓哉冤罪説④広島小1女子殺害事件との関連が噂されている

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広島小1女子殺害事件とは、栃木の事件の1ヶ月前に起きた事件です。同じく下校途中の7歳の女児の行方が分からなくなり、性的暴行ののち殺害。その類似性に、何か関連があるのではないかと噂が立ちました。

しかし、広島での事件では自称ペルー人の男性が逮捕。勝又拓哉は台湾出身ですが、結果、関連性はないということが証明されました。しかし、未だにこの2つの事件の関連性を疑う噂は留まりません。

「勝又拓哉さんを守る会」も発足している

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この事件を受け、現在「勝又拓哉さんを守る会」が作られ、活動中です。この会は今回の事件を勝又拓哉への冤罪として、無罪判決を求める署名運動等を行っています。

守る会は弁護士を講師とし、定期的に勉強会も開催。会員約100人で実際に遺棄現場を訪れ、人形を使い事件の状況と勝又拓哉の自白との矛盾点を説明するなどの機会も設けています。

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その訴えとしては、やはり勝又拓哉の自白が事実と不一致であること、証拠がないこと、犯人しか知らない秘密の暴露がないことなどが挙げられています。

この会には台湾出身である勝又拓哉の母親も参加。活動をしながら、最高裁での結審を待っています。

勝又拓哉冤罪説のネットの反応は?

冤罪説が多く唱えられるこの事件。やはり不自然でグレーな部分が多いだけに、ネット上では冤罪ではないのかという意見が目立ちます。

このように冤罪を疑う世論は勝又拓哉の印象、検察の杜撰な捜査、取り調べ時の録画が警察に都合のいい部分しか残されていない点などに疑問を抱いています。

多くの人が冤罪と疑うこの事件。勝又拓哉の結末はどのようになるのでしょうか。

実は勝又拓哉はイケメンだった?多くのイケメン犯罪者達

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実は勝又拓哉は逮捕当時からイケメンと呼ばれており、近所でもその整った顔立ちは有名でした。

そして、勝又拓哉以外の凶悪犯罪者の中にもイケメンと呼ばれる人物は多く見られます。ここではイケメンと評された犯罪者を3人、ご紹介します。

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