下関通り魔殺人事件とは?上部康明の生い立ちやその後、犯行動機も紹介

いくつかの職場を経て設計事務所を立ち上げた上部康明

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病気を患いながらも、やっとの思いで心の安寧を保ちながら働ける環境を手に入れた彼。そうして、彼も一つの決心をするようになります。それが自分の設計事務所を立ち上げることです。

彼はこれまでいくつかの職場を転々としていましたが、やっと落ち着ける場所は福岡市内の設計事務所でした。

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そこでは症状が発症することもなく働くことができ、そのおかげで一級建築士の資格取得を行えるほどでした。そして、それを気に、自信の事務所を独立開業しようと決心するのです。

彼は1992年に勤めていた設計事務所を退社し、その後父親からの支援などを受け取って独立を果たします。康明設計という自信の設計事務所を作るのです。

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また、それと同時期に1993年には結婚も行っています。結婚相談所にて知り合った女性と結婚し福岡市内にて、幸せな家庭を作り生活をしていたのです。

妻は保母をしていましたが、夫である上部康明をサポートするため二級建築士の資格を取得。仕事も家庭も幸せに順調に続いていくように見えていたのです。

営業不振になり事務所は閉鎖!妻とは離婚することに

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結婚と独立開業により、誰もが幸せな生活を過ごしていけると感じ始めたころ、事態は急展開を迎えます。そして、下関通り魔殺人事件の序章がここから始まったと考えられます。

彼の仕事がうまくいき始めた最中、1997年ごろから徐々に人と接する機会の増えたことにより、今まで落ち着いていた症状が再び再発するようになったのです。

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この結果、精神的な不安定な状態が続きとうとう営業不振にまで陥ることとなります。その後というものは、妻の稼ぎや実家からの仕送りで生活をしている棟暮らしぶりで全く仕事が手につかなかったそうです。

そんな状況の中、1998年にはとうとう営業不振がたたり事務所閉鎖に追い込まれます。しかし、いつまでも苦しんでばかりはいられないということで、新しく仕事も始めようとします。

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彼は、かつて新婚旅行で訪れたニュージーランドへの移住を考え、その資金作りに1999年には実家に戻り、軽貨物輸送の事業をフランチャイズで始めることにしました。

ただし、これが結果的には良くありませんでした。車を用意して仕事を始めた彼でしたが、妻を福岡市に置いて実家に戻ってしまったのです。

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そのことがきっかけで、妻はニュージーランドに単身で行ってしまいます。二人はこの大きくすれ違いによって、最終的には離婚となってしまいます。

上部康明は新たなビジネスも失敗して行き詰っていた

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もともと病気で生活の苦しい中、しかし何とかして新規ビジネスに手を出して精を出していた彼でしたが、妻との離婚によりさらに歯車が狂い始めます。何と新規ビジネスすらも失敗してしまうのです。

彼は離婚後も、単身でニュージーランドでの生活を夢見て一生懸命仕事をしていました。しかし1999年7月の台風18号によって、仕事で使用していた車が水没してしまうのです。

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これにより車は故障。その結果購入費用のローンだけが降りかかり苦しい生活を強いられることとなります。結果、仕事もうまく回らなくなっていってしまうのです。

それでも、せめて新天地で働きたいと考えたのか、海外への移住費用として、同居の父親に30万円ほどお金が借りられないかと打診したところ、しかしこちらも拒否されてしまいます。

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父親からは、車を貸す代わりに仕事をして自分でローンを返すようにとのことでした。しかし、すでに上部康明には公私ともに絶望的な状況であり、すでに人生に行き詰ってしまっていたのです。

下関通り魔殺人事件の上部康明を苦しめた対人恐怖症とは?

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彼がどういった人生を歩んで下関通り魔殺人事件を引き起こしたのか、その一部始終を知ることでどれほど行き詰っていたかを知ることができたと思います。

では、そんな彼の人生が狂い始めた原点ともいえる対人恐怖症とはいかなるものなのでしょうか。人生を苦しめるその病について焦点をあててみましょう。

対人恐怖症とは“他人にどう思われているのか”と不安になる状態

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下関通り魔事件にも間接的に関与した対人恐怖症。この症状は人を前にしたときに、必要以上に不安を感じたりあるいは緊張したりしてしまうことに原因をもつ症状です。

嫌がられているのでは不快にさせてしまったのでは必要以上に考えることで、異常なほど他人と距離を置いてしまう神経症状のことを言います。他人にどう思われているのか不安になる状態が引き起こさせます。

自分の見た目や、放った言葉、匂いや体型など事細かに至る部分まで他人が不快に思う要素なのではと不安に思い、この恐怖によって相手と必要以上の距離を取ってしまうので、対人関係に支障をきたすのです。

また、この病気には具体的な症状もあり、例えば極度の緊張から大量の発汗や他人からの視線に恐怖を覚える視線恐怖症のような別の精神症状を引き起こすこともあります。

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