ハーレクイン魚鱗癬(道化師様魚鱗癬)とは?奇病の特徴や原因・治療法とは

産まれてすぐハーレクイン魚鱗癬という病名が着けられ、感染の恐れが強いと隔離、管に繋がれた我が子。息子を見たときに「ごめんなさい」としか言えなかったそうです。

ストレートな表現の題名ですが、ハーレクイン魚鱗癬という病気で生じた不安や心の葛藤、子供に対する心配や深い愛情が赤裸々に語られています。

日本には魚鱗癬の会「ひまわり」がある

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非常にまれな難治性の皮膚炎の為、日本に住む家族三人が仲間を募りハーレクイン魚鱗癬の会が発足します。お互いの病状の相談や、病気の説明会など活動は多岐にわたります。

この会が発足するまでは、ハーレクイン魚鱗癬患者やその家族は周囲に相談できず、孤立していました。

「ひまわり」ができて患者同士の情報交換が進み、日本全国で署名活動を行い、国に対して要望を出しました。ハーレクイン魚鱗癬は「小児慢性特定疾患」として認定され、今では治療費の助成が20歳まで受けることができます。

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ハーレクイン魚鱗癬と向き合う患者たち

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完治することはない病気ですが、投薬や塗り薬によって症状を少なく抑えることができます。ですが、ハーレクイン魚鱗癬は見た目に現れてしまう症状なので、差別や偏見など辛い思いをしている患者はたくさんいます。

ハーレクイン魚鱗癬の最長記録ネリー・シャヒーン

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現在ハーレクイン魚鱗癬にかかった患者の中で最も長生きしているのは、31歳のネリー・シャヒーンさんです。呼吸器疾患により平均寿命が22歳と言われているこの病気ですが、医療の発達により寿命が延びています。

アンバサダーを務めるハンター・スタイニッツ

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ハンター・スタイニッツさんは、ハーレクイン魚鱗癬のアメリカ人女性です。学校のクラスメイトは、彼女の病気について全くの無知であった為、感染を恐れたり、嫌がらせなどを彼女に行いました。

悩んだ彼女は母親に相談すると、病気の説明をして受け入れてもらうべきだと諭します。大学生になった彼女はハーレクイン魚鱗癬を正しく知ってもらおうと、アンバサダーとして活動を続けています。

2人の子どもを産んだステファニー・ターナー

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世界で初めて子供を産んだハーレクイン魚鱗癬の女性がいます。妊娠は母体の免疫を下げることがあり、また飲み薬も制限されるためこれまで出産した患者はいませんでした。

しかしステファニー・ターナーさんは21歳の時に健康な男の子、翌年には女の子を出産しました。今でも感染症への対策や皮膚のケアを続けている彼女ですが、家族で幸せに過ごしています。

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