ハーレクイン魚鱗癬(道化師様魚鱗癬)とは?奇病の特徴や原因・治療法とは

遺伝子の異常で引き起こされる病気を治療する為に、骨髄から遺伝子を取り出し正常な細胞の核を埋め込み元の骨髄に戻すという遺伝子治療が存在します。この遺伝子治療はまだ研究段階のものが多く、日本でも様々な臨床研究が行われています。

ハーレクイン魚鱗癬の治療法は見つかっていない

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残念ながら今の医療では、ハーレクイン魚鱗癬は完治することはありません。ハーレクイン魚鱗癬の治療として症状を抑えたり、予後を和らげるための対処療法がとられます。硬い皮膚を柔らかくするためのぬり薬、保湿剤や栄養剤の投与などが行われています。

近年経口レチノイドで硬い皮膚が剥がれるという研究

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近年は経口のビタミンA誘導体の飲み薬によって、硬い皮膚の角質化を抑える治療もされています。強い副作用がでることがあり、催奇性もあるため妊婦は飲めませんが、ハーレクイン魚鱗癬患者の皮膚の改善が報告されています。

漂白剤入りのお風呂に入れる対処療法

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古い角質が剥がれ落ちることがなく、硬化してしまうためにひびわれて出血してしまいます。対処療法として、湯船にスプーン何杯かの漂白剤を入れ、皮膚に有害なバクテリアの増殖を抑える方法が取られています。

かなりの痛みを伴い、誤飲の危険があることで反対意見があるこの対処療法ですが、皮膚科医による一定の効果が報告されています。

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日本におけるハーレクイン魚鱗癬患者

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この遺伝性の病気ハーレクイン魚鱗癬は、日本人にも多くの患者がいるとされています。厚生労働省指定難病の一つです。

日本では「道化師様魚鱗癬」と呼ばれる

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ハーレクインは道化師やピエロの意味なので、日本では道化師様魚鱗癬と呼ばれています。2008年には24時間テレビでハーレクイン魚鱗癬にかかった日本人の少年が出演し、話題になったこともあります。

日本には患者が100人から300人居ると言われている

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現在の日本では、この道化師様魚鱗癬と診断された人は200~300人いるといわれています。男性女性の割合はほぼ同じとされています。難病指定されているので、治療費の助成制度があります。

日本では「伴性遺伝性尋常性魚鱗癬」が多い?

世界的な統計では魚鱗癬の中で一番多いのが、「尋常性魚鱗癬」とされています。フィラグリンという遺伝子変異が原因の病型です。

二番目は「伴性遺伝性尋常性魚鱗癬」なのですが、日本や中国ではこの「伴性遺伝性尋常性魚鱗癬」が一番多いのではないかと言われています。

また男性に多く報告されています。

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