戸愚呂弟とは?人気漫画「幽遊白書」の登場人物!
「戸愚呂弟(正式には「戸愚呂兄弟」)」とは、漫画家・冨樫義博さん作の漫画「幽遊白書」(または「幽☆遊☆白書」)の登場人物です。
この漫画は発行部数5,000万部を超える超大人気漫画で、週刊少年ジャンプにて1990年~1994年の間に連載されました。その人気は「ドラゴンボール」や「SLAM DUNK」と並ぶ程だと称されています。
物語の主人公は浦飯幽助。兄弟は妖怪で、弟は幽助の連載当時最大の宿敵とされていました。弟に比べて兄は知名度、人気が共に低く、「戸愚呂といえば弟」といった感じで世間に知れ渡っています。
戸愚呂弟と兄の性格や特徴とは?
妖怪とはいえ、もちろん二人にはそれぞれの性格、特徴があります。二人がどういった妖怪であるのか、詳しく紹介していきましょう。
戸愚呂弟の性格①紳士的
身長が2mもあるらしい戸愚呂弟は、筋肉質で体格が良くサングラスをかける等、厳つい見た目をしています。
しかしその見た目からは想像できないユーモラスな発言をしたり、戦いの場以外では対戦相手を気遣ったりと紳士的な面を見せたりもします。
また、幽助との決戦では、後方にいた幽助の身内女性陣達に、自分の攻撃が当たる事に対し「この角度で攻撃するのはフェアじゃない」と発言したりと、幽助に「フェミニストだったとは知らなかった」と言われます。
戸愚呂弟はオレンジジュースが好き?ギャップ萌えな一面も
戸愚呂弟といえばオレンジジュース。自分を雇っていた人物に「飲むかね?」と酒を進められますが、「酒はダメなんで、オレンジジュースください」と、外見とのギャップを読者に与えます。
アニメ版ではこの後に、烏龍茶好きとも思わせるセリフが追加されています。
戸愚呂兄の性格②冷酷卑劣
片や兄の方ですが、弟とは真逆で冷酷卑劣な性格をしています。
普段は弟の肩に乗っていて、口数も少なくおとなしいので、理知的なのでは?と思わせますが、実際は残虐非道で、他人の死を嘲笑ったり、対戦相手の妖怪を弄んだりします。
戸愚呂弟の能力とは?
弟の能力は、筋肉操作を行う事で自身の筋肉量を自在に操り、その強い筋力で対戦相手を圧倒します。
兄の方は、弟のように強い筋力があるわけではなく、体のあらゆる部位を変化させることが可能で、剣や盾に変形することで弟と協力して戦いに臨みます。
どちらもそれぞれの強い能力が強化されています。
戸愚呂兄弟の戦闘スタイルは?
共に格闘家である兄弟の戦闘スタイルは、強いパンチやキックがメインとなります。
ですが、兄の方はそうでもなかったようで、武器に変形して強い筋力を持つ弟に助力したり、指を凶器として伸縮させ突き刺すという攻撃がメインです。
戸愚呂弟の物語での活躍は?
これだけ強い敵でありながら大きな人気を誇る戸愚呂弟ですが、物語の中で彼はどのような行動をしてきたのでしょうか。幽助との初対峙エピソードをご紹介します。
雪菜の護衛兼拷問役として雇われていた
まず雪菜とは「氷女(こおりめ)」といって、現実世界では雪女といわれる妖怪です。
作中では氷女は涙を流すと、涙が宝石へと変わります。「氷泪石(ひるいせき)」と呼ばれるその宝石は希少価値が高いため、数億円で取引されるものでした。その取引を目的とした卑劣な人間に雪菜は捕まります。
そして、監禁のための護衛兼拷問役として戸愚呂弟は雇われていました。「強い」というのはそれだけで護衛など適任と思われるのでしょう。
戸愚呂兄弟を雇っていた人物とは?
雪菜を監禁し、拷問していたのは「垂金」、オレンジジュースの件での雇い主は「左京」といって、全くの別人です。
最初雪菜は左京に捕らえられたのですが、不正に横流しをされ、垂金の手中に収められてしまった為に幽閉され、拷問まで行われる過酷な状況下に置かれてしまったのです。
その仕返し、という形で左京は戸愚呂弟を垂金へ差し向けたのでしょう。真の戸愚呂の雇い主は暗黒武術会にも関わってくる左京でした。
雪菜救出に現れた主人公達と交戦し暗黒武術会に招待した
犯罪を犯す妖怪や、妖怪を悪用する人間を取り締まるため、幽助は霊界探偵としてコエンマの元で働いていました。任務として雪菜の件を伝えられ、救出のため戸愚呂兄弟と垂金の元へ向かいます。
そこで初めて幽助と戸愚呂兄弟が対面します。ここまで強い敵に出会ったのは初めてで、辛くも兄弟に勝利しますが、兄弟は左京の命令でやられたフリをしていました。
その後、首縊島(くびくくりとう)という離島で行われる、強い者が集まると言われる暗黒武術会へと、幽助達を招きます。
戸愚呂弟は元々は人間?!妖怪になった理由とは
過去が明らかにされるまでは、兄弟は人間の見た目をしている妖怪だと思われていましたが、実は二人は元々人間だったのです。
ではなぜ妖怪になってしまったのか。詳しく説明していきましょう。
戸愚呂兄弟は元々人間だった!
兄弟は妖怪になる50年前、共に格闘家として妖怪退治など修行に励んでおり、当時開催予定の武術会に参加できるほど強い力の持ち主でした。
武術会での優勝者には優勝賞品が与えられます。その優勝賞品とは、優勝者の望みを叶えるというものでした。戸愚呂は当時の武術会で優勝したことで「妖怪へ転生」という望みを現実にしたのです。
では何故彼は妖怪になりたいと願ったのでしょうか。
戸愚呂弟が妖怪になった理由
戸愚呂弟「自分より強い者が現れるのが怖いんじゃない。そういう強者が現れた時自分が衰えていることが怖い。」(引用:幽☆遊☆白書)
人間の体では力が維持できずやがて老いてしまう。強い力を誇示するためには衰えない体が必要だったのでしょう。
しかし、この理由は表向きで、本来は格闘家時代、非常に強い妖怪、潰煉(かいれん)に、弟子達を眼の前で皆殺しにされます。当時、潰煉は武術会の優勝候補であると言われていました。
弟も立ち向かいましたが敵わず、この事件がきっかけで3ヶ月ほど失踪の後、暗黒武術会へと参加、そして仇の潰煉を見事倒し優勝します。ですが、弟の傷は癒えることなく、妖怪へと転生します。
戸愚呂兄が妖怪になった理由
一方兄が妖怪になった理由ですが、実は本編では語られていません。性格からして、強い力が欲しい等、私利私欲のためでは?と推察されています。
戸愚呂弟のセリフがかっこいい!名言集を紹介!
戸愚呂弟のセリフの中には、名言と言われるセリフがたくさんあります。その中のいくつかをご紹介します。
戸愚呂弟の名セリフ①「やる、ねェ。」
このセリフは、初めて幽助達と対峙し、やられたフリをした時のセリフです。ただ普通に戦っただけでは敵わない戸愚呂弟に対し、知恵を絞った最後の一撃についての評価の言葉です。
戸愚呂弟の名セリフ②「今のお前に足りない物がある。危機感だ。」
決勝戦、100%となった戸愚呂弟が、幽助の必殺技である霊丸を「喝!!」と気合だけで消し去った後、幽助へ向けたセリフです。
戸愚呂弟の名セリフ③「腕がなるねェ…。」
雪菜を救出するべく現れた幽助達に、戸愚呂兄弟が部下として引き連れてた妖怪が次々と倒されていきます。
自分の出番が着々と近づいてくる時のセリフで、弟の腕は「ドクン」と脈打っている効果音がついています。
戸愚呂弟の名セリフ④「関係ないね。」
幽助との戦いの直前、桑原に倒されたと思われた戸愚呂兄が戻ってきて、弟に自分を武器として使えと提案します。しかし、弟は幽助と1対1での肉弾戦を望んでいたので、兄の行動は横槍となります。
邪魔だと蹴り飛ばされた兄は「共に武道のため魂を売ったこの兄貴を…!」と憤慨して戻ってきますが、その時に放たれたのがこのセリフです。そして首縊島を囲む海へと殴り飛ばされ落ちていきます。
戸愚呂弟の名セリフ⑤「自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」
100%になった戸愚呂弟が名セリフ②でご紹介したセリフの後、幽助を観客席まで殴り飛ばしてから放った言葉です。
戸愚呂弟の名言の中では、このセリフはインパクトが強く、「戸愚呂弟」と検索をするとすぐにこのシーンの画像にたどり着くほど、たくさんの人の記憶に残っています。
戸愚呂弟の名セリフ⑥「こんな力を出せたのは初めてだ…。」
100%から更に上の段階、100%中の100%へと変貌し、幽助が最後の力を全て注いだ霊丸を、完全に防御に徹した状態で凌ぎます。
しかし100%の限界を超えてしまった為、歪が生じてしまい、筋肉がボロボロになり最後には力尽きました。
このセリフは力を出し尽くし、倒れる直前に、幽助に向けられた感謝の言葉です。
戸愚呂弟の名セリフ⑦「世話ばかりかけちまったな………。」
幽助の師匠であり、50年前共に格闘家として肩を並べた幻海は、死後の道へ進む戸愚呂弟の最後を見送りに来ていました。このセリフは、最後まで自分を気遣わせてしまった幻海への謝罪と、感謝の言葉です。
このシーンの戸愚呂弟の表情は悲しみと微笑み、どちらにも捉えることが出来ます。言葉にできない感情が表現されている、非常に感慨深いシーンであると思われます。
戸愚呂弟が強すぎてヤバい!100%中の100%の強さは?
戸愚呂弟は連載当時最強と言われ、バトル漫画で主人公が負けるはずがないと分かっていながらも、このままでは負けてしまうのではないかと感じてしまうほどでした。
弟の操作する自身の筋肉量はパーセンテージで表されます。ここでは各%の力を紹介します。
戸愚呂弟は主人公すら軽く凌駕する強さ!
まず戸愚呂弟は幽助との初対峙の時点ですでに強い妖怪とされていましたので、まだ未熟だったとはいえ、幽助も桑原もかなり痛手を負いました。
暗黒武術会で幽助達はなんとか戸愚呂のいる決勝最後まで進んできましたが、これまでの敵も恐れ戦いてしまうほど、圧倒的な力の差を見せられてしまいます。
戸愚呂弟の強さ①普段は30%程で戦闘
弟はその強さから「奴を倒せば名が挙がる」と下級妖怪を寄せ付けてしまい、相手をする時は30%で戦います。力を見せろと言われ、垂金がコレクションとして飼っていた動物型の妖怪を倒した時も30%でした。
ちなみに、雪菜救出に現れた幽助達との交戦時は20%だったようです。
戸愚呂弟の強さ②80%になると飛躍的に能力が向上
暗黒武術会へ招待する為に幽助の元へ訪れた時は、60%になり、建設中のビルをものの数分で解体するところを見せつけました。ですが、80%ともなると、ビルを解体するだけでは済みません。
幻海と戦った時は、地面に巨大なクレーターを作り、最後の決勝戦ではその妖気だけで下級妖怪を溶かすように消滅させ、更には闘技場のリングまでパンチ一発で砕いてしまうほどでした。