フラニ族とは?凶暴な民族って本当?襲撃事件やその背景について解説

牛たちの健康管理はもちろんですが、旅の途中には反乱軍や牛泥棒に襲われたり、牛にとって重病を引き起こす蚊に刺されたりと、常に危険と隣り合わせなのです。

フラニの少年が帰るとき

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新しい牧草地を探し求め、牛たちをきちんと育て群れを連れて帰ると、フラニ族では成人男性と認めてもらうことができます。フラニ族では、両親が子どもの結婚相手を選びます。男性の場合、牛の群れを正しく管理する能力があることが彼らの地位を決めることになります。こうして結婚できることを相手の両親にアピールすることができるのです。

フラニ族が起こした襲撃事件について

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フラニ族による襲撃事件は日常的に起きており、これから紹介するのはそのごく一部にすぎません。2018年には、一年で6000人を超える人々が虐殺されました。

その他の虐殺に関する情報はこちらをご覧ください。

フラニ族による襲撃事件①報復のため200人以上を虐殺

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2010年3月に、ナイジェリアの中部に位置するプラトー州で、武装したフラニ族が銃、なた、ナイフで
キリスト教徒の村が襲われ、200人余りが犠牲となりました。殺害された人々には、多くの女性や子どもが含まれていました。この年の1月には、近隣地域でイスラム教徒への襲撃があり、その報復と考えられています。

フラニ族による襲撃事件②ナタを振り回し農家を襲う

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2018年1月、ナイジェリアの中部ベヌエ州では、キリスト教徒の農民とイスラム教徒のフラニ族と思われる遊牧民が衝突し72人が死亡しました。フラニ族はなたを振りかざし、農民を襲撃しました。

州の一部の地域での放牧を禁止する、新しい放牧規制法の施行がこの騒動のきっかけでした。しかしこの新法は遊牧民への相談なしに施行されたもので、「同法を撤回しなければ、牛たちにどんなものでも食べさせる」と主張しました。

フラニ族による襲撃事件③葬式帰りの農民たちを攻撃

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2018年6月末、フラニ族と農民が衝突し、200人余りが死亡しました。その多くがキリスト教徒で、中には遺体埋葬の帰途にあったキリスト教徒の農民が含まれていました。

フラニ族とキリスト教徒の農民の間には土地をめぐる諍いがたびたび発生しており、この時点での死者は6000人を超えました。犠牲者の多くは子どもや女性、老人でした。

フラニ族による襲撃事件④クリスチャンの少年達を殺害

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2018年9月、ナイジェリアで乳牛の群れを世話していた、キリスト教徒の9歳と10歳の少年らがフラニ族に襲撃され、殺害される事件が起きました。この少年らのほかにもう一人子どもがいましたが、助けを求めにこの襲撃を知らせに行ったため、無事でした。犠牲になった少年らは銃やなたで切り付けられていました。いまだに犯人は捕まっていません。

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