バケットホイールエクスカベーターとは?ロマン溢れる車両
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鉱石を採掘する手法の一つである、露天採掘に用いられている大型の建設機械をバケットホイールエクスカベーターといいます。バケットホイールエクスカベーターは移動に加え連続的な鉱石の採掘が可能となっています。
バケットホイールエクスカベーターは世界最大の車両!
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その大きさから重機マニアに限らず、男性を中心として国内外で人気を集めています。
TwitterなどのSNSでは、バケットホイールエクスカベーターに憧れるコメントが多く寄せられています。その圧倒的な大きさを画像と併せて見ていきましょう。
大きさを画像で確認!
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画像から分かるように圧倒的なサイズが特徴で、他の重機がまるで米粒のような大きさになります。その巨大さはまるで要塞のようで、重機マニアだけでなく工場マニアのハートも鷲掴みにしてしまいそうです。
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長いアームの先には回転式の巨大なホイールが、さらにその外側には複数の掘削バケットがついています。ホイールの直径は約21.6メートルにもなり、写真に写り込む木々が小さく感じますね。
巨大すぎてGoogleマップでも確認できる!
あまりの大きさに、Googleマップからも確認ができます。残念ながら日本では確認することができませんでしたが、ドイツを中心にGoogleマップ上で見ることができるようなので、是非探してみてください。
大きさはギネス認定!ブルドーザーを掬い上げることも?
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製造年や採掘設置場所などでいくつか種類が分かれているのですが、そのうち「Bagger 293」は最も大きな自走する機械として世界一を認定する「ギネス世界記録」に登録されています。
その大きさは全長225メートル・全高96メートル・総重量14,200トンにも及びます。重量14,200トンは平均体重が約6トンのオスのアフリカゾウ2345頭分に相当します。
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その大きさ故に足元のブルドーザーを掬い上げてしまうこともあるそうですよ。日本ではギネス世界記録認定の「Bagger293」を見ることができないのが残念です。
バケットホイールエクスカベーターは消費電力も大きい
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定常運転時には16メガワットもの電力が必要とするバケットホイールエクスカベーターですが、近年では開発担当者は自動化と使用電力へその焦点を当てているそうです。
1メガワットは1,000キロワット、一般家庭の年間消費電力が5,500キロワット程度であることを考えると、その電力の大きさがわかります。他にもギネス認定に興味のある方はこちらの記事もご覧ください。
バケットホイールエクスカベーターの用途と桁外れの能力
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ここからはギネス世界記録にも登録されているバケットホイールエクスカベーターの用途と、その驚きの能力をご紹介します。
用途と能力①採掘
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大量の土を掘ることを目的に設計され、粉砕など他機器との組み合わせによって運用されています。また、マイナス45度という寒冷地でも稼動できるように設計されています。
ホイールには6.6立方メートルの容積がある掘削のためのバケットが18個もついており、このホイールで地面をガリガリと削っていきます。なんと、1日に24万トンの採掘が可能となっています。
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削った土砂はベルトコンベアーに流され、貨物列車で運び出されます。ギネス世界記録に登録されるほどの大きさですから、その能力も桁外れですね。
用途と能力②自走
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バケットホイールエクスカベーターは巨大なキャタピラーが何個も装備されているため、自走が可能です。移動しながら連続的に採掘をすることができます。踏み潰されたらひとたまりもありませんね。
移動速度は最大分速10メートルほどとなり、13マイル(約21キロメートル)の距離を移動するには3週間が必要です。人が歩くスピードよりもゆっくりと走ります。
バケットホイールエクスカベーターは最早建造物?内部も特殊!
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ギネスにも登録されており、その大きさが魅力的なバケットホイールエクスカベーターですが、一体どのような構造になっているのでしょうか。気になる内部環境をまとめてみました。
バケットホイールエクスカベーターは5人で操縦
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バケットホイールエクスカベーターは巨大な重機ではあるものの、たったの5人の作業員で操縦することが可能です。3交代制で24時間稼働しています。
機械を動かすための操縦席(コクピット)は、車体が大きい分内部の高い位置に設置されています。高所恐怖症の方には操縦が難しいかもしれませんね。
バケットホイールエクスカベーターにはトイレやキッチン設備も
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長時間の操作が必要となるため内部にはトイレやキッチン、さらにお風呂まで完備されています。
機械を超え、まるで建造物のような内部構造に魅了されるファンも多いようです。
操縦士は重機内の移動だけで1日に9.5キロメートルも歩く
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巨大なバケットホイールエクスカベーターの内部には、階段が2000段以上あるそうです。なんと、作業員が1日の勤務で歩く距離は6マイル(約9.5キロメートル)。かなりの体力を要する仕事です。
バケットホイールエクスカベーターを操縦するには?
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ギネス世界記録にも登録され、男のロマンをくすぐるバケットホイールエクスカベーターですが、日本で操縦するにはどのような資格が必要となるのでしょうか。
「車両系建設機械運転者」免許を取得すれば操縦できる!
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日本でバケットホイールエクスカベーターを運転するためには、国家資格である車両系建設機械運転者の認定が必要です。労働安全衛生法に基づき、運転技能講習を修了することが義務づけられています。
バケットホイールエクスカベーターを運転してみよう
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車両系建設機械運転者は18歳以上であれば取得が可能です。日本ではバケットホイールエクスカベーター以外の建設機械(3トン以上)を扱う際にも必要となるので、気になる方は挑戦してはいかがでしょうか。
バケットホイールエクスカベーターを実際に見たい人はドイツへ行こう!
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ドイツでは「脱原発」を目指しており、石炭や褐炭の採掘のためにバケットホイールエクスカベーターを活用しています。
中でもドイツ企業が製造した「Bagger」シリーズが世界ギネス世界記録を長く保持していることにより、バケットホイールエクスカベーターの認知度が高まっています。
その大きさと迫力を体感したい方は、一度ドイツの採掘場を訪れてみてはいかがでしょうか。
バケットホイールエクスカベーターのトランスフォームが話題に
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日本だけでなく海外でも人気の「トランスフォーマー」。ギネス世界記録に認定され、地上最大の重機と呼ばれるバケットホイールエクスカベーターがトランスフォーマーになったらどうなるのでしょうか。
機械が自在に変形する映画「トランスフォーマー」
トランスフォーマーとはタカラトミーから発売されている変形ロボット玩具シリーズです。実写化・アニメ化もされており、世界的な商業展開が行われています。
もしもバケットホイールエクスカベーターが変形したら
その巨大な建設機械をトランスフォームしたら一体どうなるのか、CGで再現した映像があります。まるで巨大な恐竜な姿とその迫力に圧倒されてしまいます。
バケットホイールエクスカベーター解体の瞬間も大迫力!
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その大きさから解体に莫大なコストが必要になるバケットホイールエクスカベーターですが、役目を終えた機械が放棄されることもあり、爆破解体の瞬間を収めた映像は貴重かもしれません。
なお、日本では近隣への影響や法律面から爆破解体は行われていません。海外では、大きな建造物を取り壊す際にお金をかけずに短時間で解体できるため、時折用いられているようです。
バケットホイールエクスカベーターはレゴにも
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重機ファンにたまらないのが、その巨大さを再現したレゴ(LEGO)です。完成品はどれくらいの大きさになるのでしょうか。気になるお値段と併せて紹介します。
「レゴ (LEGO) テクニック バケット掘削機」
2016年にレゴテクニックフラッグシップモデルとして「バケット掘削機(42055)」が販売されました。発売当時、レゴテクニック史上最大の3,929ピースという超大型モデルです。