大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件とは?小林正人・大倉淳・芳我匡由の現在

大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件の概要②木曽川事件

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初めに起こした暴挙の後の足取りと第二の凶変について詳述します。ここから、木曽の2つの川を舞台にして、悲劇が連発します。

第一の事件で遺体を捨てたとき、明け方の海を見て綺麗だなと思ったと小林は語っています。良心が感じられない発言であり、続く殺生にさもありなんと思わせてしまいます。

共犯者の逮捕により愛知へ逃亡

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大阪での悪行から二日後に、小林らとUの計4名は、又同じところでゆすりを行います。高校生たちから現金などを強奪し、一人を拉致しています。この時は、通報されて共犯のUが捕まりました。

三人はUがつかまったことを知り、小林の地元の愛知に逃亡します。この後、大倉の提案で彼の地元の松原に向かいました。

松原のパチンコ店にて、男V(当時20歳)と知り合って仲間にしています。Vは定職を持たずぶらぶらしていました。

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女を斡旋するといってVを運転手にしており、その約束のために彼らは18歳の少女Wの家に向かいました。Wの家は一宮市内にあり、夜通しの運転で到着しています。

Wは19歳の少年X、翌日には16歳の少女Yを呼び出しました。この時点で7人の集まりになっています。皆、シンナー吸引友達という間柄でした。

小林らは逃亡中という身もあってか、落ち着く場所を探していました。彼らはXの仲間の、21歳の男Zの家を目指します。この家でのシンナーパーティーを経て再び惨劇が起こります。

被害者の一言がきっかけでリンチが始まる

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10月6日のことです。シンナーを吸っている最中、小林の知り合いだった型枠大工のBさんがZ宅に訪ねてきます。Bさんはかつて恋人の女性を小林に強姦されうばわれた過去があり、恨んでいました。

Bさんが小林をにらみつけ、さらに「お前のしたコトを刑事に言う」等と言った為に、逆上した小林と喧嘩になりました。

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大倉も同じく、刑事という言葉に敏感に反応し、その喧嘩に加わりました。Xも、事件に無関係にも関わらず暴行に加わっています。

その場にいた6人はどんどんエスカレートします。鉄パイプなどで殴ること数百回、頭からしょうゆ等をかける、傷を刺す、火をつけるなど…。7時間にもわたって徒党を組んでの私刑が行われました。

雑木林に放置し殺害する

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Z宅から移動する際、Bさんは逃げようとするも失敗し、木曽川ぞいの公園等で集団私刑が続きました。この時、少女らを含め誰もこの愚挙を止める者はいませんでした。

殴る蹴るなどの酷い暴力の末、雑木林に捨て置かれたBさんは息絶えました。誰かが暴力を止め、病院に連れていくといった処置をとれば助かったかもしれない命でした。

Bさんの遺体は発見時には、頭蓋骨が脊椎から離断しており死因がはっきりしませんでした。硬膜下血腫か内臓損傷または外傷性ショック死のいずれかが死因と目されています。

大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件の概要③長良川事件

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これは翌日の10月7日という短い期間で起こっています。地理的にも近いといえます。当初は地元の新聞では二つの連なった事案として報じられています。

人の命を奪うという大罪を、日をおかずに続けざまに犯していく様は常人には理解できない範疇といえましょう。感覚がマヒしていたのでしょうか。

芳我は、昨日やったばかりなのに今日もか…と思ったと言いますが、結局は悪事に手を染めます。犯罪による絆ができてしまい、もはや拒絶不可能な状況にあったのかもしれません。

遊ぶ金欲しさに2名の男性を拉致し暴行

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愛知・稲沢市のボウリング場にあらわれた小林らは、金のある「カモ」はいないかとバイトのCさん、会社員Dさん、大学生Eさん(何れも男性)に目をつけます。彼らはここにはたまたま、遊びに来ていました。

「笑われたような気がした」「髪が赤かったので」…という、あまりに理不尽な理由で犠牲者に難癖を付けたというのが後から分かり、ある意味やるせない気持ちにさせています。

小林らは、Cさん達を駐車場に強引に連れていって暴力をふるっています。金品を強奪した後は、Eさん所有の車に拉致・監禁をしました。そのまま長良川まで連れ回しています。

2名を殺害し河川敷に放置

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中には、この蛮行を止めるよう申し出た者もいましたが、最終的には110番されぬ様にC・Dさんは命を奪われました。のちの証言で、暴力を止めようとした少女二人の命も取ろうとしていたことがわかっています。

長良川ぞいで見つかった二人の遺体は、全身骨折や大量出血が認められました。この遺体もまた、想像を絶する状態でした。1時間以上に渡り、鉄パイプなどで滅多矢鱈に殴られたのです。

小林と芳我に至っては、戻ってきてすでに動かない犠牲者の体をさらに殴る・タバコの火をつけるなどの行為を繰り返しています。

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