カラフトマスを釣ってみよう!特徴から釣り方まとめ

作成:Leisurego編集部

カラフトマスの生体とは

北国の豊かな自然に育まれるカラフトマス。生まれてから死ぬまでの生涯の経過を簡単にご説明いたします。また近年は地球温暖化などにより、その生態系に異変が起きているようです。カラフトマスの生体とともに、自然を保護することの大切さへと思いを馳せましょう。

川で生まれ海で育つ淡水魚

9月~10月にかけて河床に産卵されたカラフトマスの卵は、翌年の4月~5月に稚魚として生まれると、ほとんど何も捕食せずに1晩~数日かけて海へ出ます。その後オキアミやプランクトン、やがて小魚などを捕食して成長し、必ず2年で川へと回帰する習性を持っています。母川回帰本能は低めで、生まれた川へ遡上する確率は60%程度です。

海から川へ

毎年7月頃からカラフトマスの遡上が始まります。カラフトマスは川の中流から河口に近い、水流の早い紗礫質の河床に産卵をします。水流の早い場所を選ぶのは、稚魚の必要とする酸素が多いためと考えられています。産卵のピークは9月~10月で、メスは1000~1600個ほどの卵を産み終えると、数日で力尽き生涯を終えます。

地球の温暖化や自然破壊が生態系に及ぼす影響

カラフトマスは「2年回帰」の性質上、偶数年と奇数年で漁獲に大きな差が出るのが特色で、2003年以降は奇数年が豊漁とされていましたが、異常気象や自然破壊の影響で、産卵された河床が干上がったり、厳寒期に川が凍ることなどで孵化できずに死ぬケースが増え、その予想が次第に難しくなりつつあります。

カラフトマスの生息域と分布

カラフトマスは寒い場所を好む魚です。日本では北海道全域や本州北部(太平洋側は岩手県以北、日本海側は新潟以北)に生息すると言われています。また海底でも寒流にいることが報告されています。遡上に使われる河川の95%以上が、オホーツク海と根室海峡に通じており、本州で遡上が見られるのはごくまれだと考えた方が良いでしょう。

世界的には?

北太平洋、ベーリング海、カムチャッカ半島、アラスカ半島、オホーツク海、樺太(サハリン)北極海の一部などに生息しています。カラフトマスは、サケマス類の中で最も多く捕れる魚であり、脂の乗りが良いので加工品にもよく使われます。スーパーで売られている「鮭缶」の原料のほとんどが、実はカラフトマスなんですよ。

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