カラフトマスの特徴とは
カラフトマス(樺太鱒)はサケ属の小型なタイプで、川で生まれ海で成体化する淡水魚です。別名をセッパリマス、ピンクサーモンとも言い、厳密には違いますが地方によってはサクラマスなどと呼ばれています。食性は肉食生。中にはカラフトマスとサケが交雑し、双方の特徴を持って生まれるものもいるようです。
カラフトマスの特徴的姿
上の画像をご覧ください。これはカラフトマスのオスがまさに繁殖期を迎え成熟した姿です!背中がコブのように隆起し、魚体が赤紫に変色し、口が伸びて大きく湾曲しているのがよく分かりますね。この背中の隆起を「セッパリ」といい、カラフトマスがセッパリマスとも呼ばれる由来となっています。
カラフトマスとサケを見分けよう!
カラフトマスとサケの特徴の大きな違いって何でしょうか?例えば、上記のようなセッパリはサケには見られない特徴のひとつです。他にもポイントとなる主な違いをリストにしてみましたので「これからカラフトマスを釣ってみたい」と思われる方も「今まで知らなかった」という方も、ぜひ参考にされてみて下さいね。

作成:Leisurego編集部
カラフトマスの生体とは
北国の豊かな自然に育まれるカラフトマス。生まれてから死ぬまでの生涯の経過を簡単にご説明いたします。また近年は地球温暖化などにより、その生態系に異変が起きているようです。カラフトマスの生体とともに、自然を保護することの大切さへと思いを馳せましょう。
川で生まれ海で育つ淡水魚
9月~10月にかけて河床に産卵されたカラフトマスの卵は、翌年の4月~5月に稚魚として生まれると、ほとんど何も捕食せずに1晩~数日かけて海へ出ます。その後オキアミやプランクトン、やがて小魚などを捕食して成長し、必ず2年で川へと回帰する習性を持っています。母川回帰本能は低めで、生まれた川へ遡上する確率は60%程度です。
海から川へ
毎年7月頃からカラフトマスの遡上が始まります。カラフトマスは川の中流から河口に近い、水流の早い紗礫質の河床に産卵をします。水流の早い場所を選ぶのは、稚魚の必要とする酸素が多いためと考えられています。産卵のピークは9月~10月で、メスは1000~1600個ほどの卵を産み終えると、数日で力尽き生涯を終えます。
地球の温暖化や自然破壊が生態系に及ぼす影響
カラフトマスは「2年回帰」の性質上、偶数年と奇数年で漁獲に大きな差が出るのが特色で、2003年以降は奇数年が豊漁とされていましたが、異常気象や自然破壊の影響で、産卵された河床が干上がったり、厳寒期に川が凍ることなどで孵化できずに死ぬケースが増え、その予想が次第に難しくなりつつあります。