累計会員数70万人以上、累計マッチング数580万組(2025年7月時点)という実績を誇り、既婚者マッチングアプリ市場ではトップクラスの規模を持つ。
既婚者クラブの特徴は以下の通り:
- 既婚者専用 – 登録できるのは既婚者のみ
- メイン年齢層は40〜50代 – 生活や仕事に余裕が生まれた世代が中心
- 女性は完全無料 – 男性のみ有料会員制度
- 徹底した身バレ対策 – 写真の自動ぼかし、WEBのみのサービス
- 24時間365日の監視体制 – 不適切な行為への迅速な対応
- 既婚者合コンとの連携 – オフラインイベント「e-venz」との連動
サービスのコンセプトは「既婚者同士だからこそわかりあえる、新しい関係を」。お互いの立場を理解し合い、家庭を尊重しながら、心の繋がりを求める既婚者の出会いの場を提供している。
利用者の口コミを見ると、「個人情報をすぐ廃棄してくれるところや、匿名性を守ってくれるところがいい」「お互いに既婚者なので、家庭を尊重して一定の距離感を保ちつつ関係を続けられる」といった安心感を評価する声が多い。
利用者のリアルな声
実際に既婚者マッチングアプリを利用している人々は、どのような目的で使っているのだろうか?
口コミサイトなどに寄せられた声を見ると、以下のような利用目的が見えてくる:
- 「配偶者とはセックスレスで、心の繋がりを求めて登録した」
- 「家庭のことを理解してくれる、話し相手が欲しかった」
- 「異性として見てもらえる関係が欲しいと思った」
- 「会員数が多いから、自分に合う相手が見つかりやすい」
- 「身バレ対策がしっかりしているので安心して使える」
一方で、「地方では会員が少なくてマッチングしにくい」「プラトニックな関係を求めているのに体目的の人がいる」といった課題も指摘されている。
特に重要なのは、既婚者クラブ自身が「セカンドパートナー実態調査」を実施しており、全国の既婚男女3,000人にアンケートを行った結果、セカンドパートナーがいる人の割合は約8%という結果が出ている点だ。これは前述のレゾンデートルの調査(4.5%)よりやや高い数値だが、いずれにしても既婚者全体で見ればまだ少数派と言える。
賛否両論:様々な意見
セカンドパートナーや既婚者マッチングアプリについては、社会的に賛否両論がある。
肯定的な意見:
- 「夫婦関係を壊さずに、心の満足を得られる」
- 「お互いの立場を理解し合える既婚者同士だから、トラブルが少ない」
- 「セックスレスで辛い思いをしている人の救いになる」
- 「多様な夫婦の形があっていい」
否定的な意見:
- 「プラトニックと言っても結局は不倫では?」
- 「配偶者への裏切り行為だ」
- 「子どもがいる場合、家庭崩壊のリスクがある」
- 「セカンドパートナー 頭おかしい」などのネガティブな検索ワードがトレンド入り
実際、レゾンデートルの調査では、セカンドパートナーを「浮気・不倫に当たる」と考える人が約5割いることが明らかになっている。また、セカンドパートナー自身に「配偶者がセカンドパートナーを持つことを許すか」と尋ねたところ、許すと答えた人は42.4%に留まり、33.4%が許さないと回答している。
自分はセカンドパートナーを持ちながらも、配偶者には持ってほしくないという矛盾した心理も浮き彫りになっている。
法的・倫理的な問題について
既婚者マッチングアプリやセカンドパートナーには、法的・倫理的な側面も存在する。
日本の民法では、配偶者以外との性的関係(不貞行為)は離婚事由となり、慰謝料請求の対象となる。プラトニックな関係であれば法的には不貞行為に当たらない可能性が高いが、配偶者が精神的苦痛を受けたと主張すれば、慰謝料請求される可能性はゼロではない。
また、既婚者が独身と偽ってマッチングアプリで交際した場合、訴訟に発展することもある。2024年4月には、独身のパイロットを装った既婚男性に対し、東京地裁が88万円の賠償を命じる判決を出している。
一方で、既婚者マッチングアプリ自体は「インターネット異性紹介事業」として警察に届出を行い、法的に認められたサービスとして運営されている。年齢確認や本人確認、24時間の監視体制など、安全対策も講じられている。
まとめ:多様化する夫婦の形
既婚者マッチングアプリ、そしてセカンドパートナーという現象は、現代の夫婦関係が抱える複雑な問題を映し出している。
セックスレスに悩む既婚者が約7割。心の繋がりを求めてセカンドパートナーを探す人が一定数存在する。そして、その需要に応える形で既婚者向けマッチングサービスが成長している。
これを「道徳的に許されない」と一刀両断するのは簡単だ。しかし、実際に配偶者とのコミュニケーションが取れず、心が満たされない状態で何十年も生きていくことの辛さは、当事者にしかわからないだろう。
重要なのは、「正解は一つではない」ということだ。
ある人にとっては、配偶者一筋で添い遂げることが幸せかもしれない。別の人にとっては、お互いに理解し合った上で、配偶者以外とも精神的な繋がりを持つことが、結果的に夫婦関係を良好に保つ秘訣になるかもしれない。
セカンドパートナーの当事者たちの多くが「心が満たされる」「癒しになる」と答えている事実は、現代社会が抱える孤独や心の問題を浮き彫りにしている。
結婚制度や夫婦のあり方は、時代とともに変化してきた。かつては見合い結婚が主流だったが、今は恋愛結婚が9割を占める。夫婦別姓を求める声も高まっている。オープンマリッジやセカンドパートナーといった概念も、今後どのように社会に受け入れられていくのか、あるいは受け入れられないのか、注視していく必要があるだろう。
ただ一つ言えるのは、既婚者マッチングアプリという「知られざる市場」が確実に存在し、そこには深刻な悩みを抱えた人々がいるということだ。
この現象を頭ごなしに否定するのではなく、なぜこのような需要が生まれたのか、現代の夫婦関係にはどのような課題があるのかを、冷静に見つめ直す機会にしてほしい。
もし既婚者で、配偶者との関係に悩み、心の繋がりを求めているのであれば、既婚者クラブのようなサービスも、一つの選択肢として存在している。ただし、利用する際は法的・倫理的なリスクを十分に理解し、配偶者や家族への影響も慎重に考える必要がある。
結婚後の人生は長い。その長い道のりを、どのように歩んでいくかは、一人ひとりが真剣に向き合うべき問題なのだ。
※本記事は既婚者マッチングアプリおよびセカンドパートナーという社会現象について、客観的なデータに基づいて解説したものです。特定のサービスの利用を推奨したり、婚外関係を奨励するものではありません。
※既婚者クラブは、インターネット異性紹介事業届け出済み(受理番号:30190074001)、電気通信事業届出済みの正式なサービスです。











