はじめに
釣りを始めるにあたって、道具を揃えることももちろん必要ですが、結びを覚えることはそれと同様に大切なことです。
古代エジプトの船乗りから始まり、人類が試行錯誤を繰り返してきた、ノットワークの一部をご紹介いたします。
サルカン結びとは
サルカン結びとは多くの結びの中で、仕掛金具(サルカン)等と釣り糸をつなぐためのノットワークの総称です。そのため、釣り糸の太さに関わらずしっかりとした強度を求められる結び方です。
そのノットワークの中から比較的簡単に結ぶことができ、なおかつ強度のあるものをご紹介していきます。しっかりと覚え、糸が切れてしまい後悔することのないようにしましょう。
サルカン結びの種類①ユニノット
様々な結びに応用の効く、基本的なノットワークです。
誰もが素早く簡単に強く結べる為、はじめに覚えて活用していきましょう。
ユニノットの結び方
1,金属の環の部分やルアーのリングなどに釣り糸の先端を通して、10センチほどで折り返します。そして、釣り糸の先端を再び折り返して、通した方の糸の上を通し輪っかを作りながら環の近くで2本の糸を束ねるように交差させていきます。
2,出来た二本の糸を束ねながら、釣り糸の先端をできた輪の中に4、5回くぐらせまとめていきます。
3,釣り糸の先端を引き締めて結びを作っていきます。
4,今度は本線側を引いて、結び目を環の近くまで移動させて締めていきます。この時、摩擦熱で糸が磨耗しないようにゆっくりと締めていきます。
5,そして、釣り糸の先端と本線側をしっかりと引き、締め込みます。最後に結の余分なところを切断して完成です。
サルカン結びの種類②ダブルユニノット
ユニノットと同じく素早く簡単に誰でも結ぶことのできるノットワークです。釣り糸を仕掛金具の環やルアーのリングにはじめに2回通した場合が、ダブルユニノットとなりユニノットに比べて強度の強いノットワークとなります。
ダブルユニノットの結び方
基本的な結び方は上記のユニノットとほとんど一緒です。違いとしてはこちらははじめに釣り糸を金属環、ルアーのリングに二回通してから始めます。この後の結び方はユニノットのものと同じです。
サルカン結びの種類③クリンチノット
仕掛金具の結束に定番の結び方のうちの一つです。比較的細めの釣り糸と仕掛け金具を結ぶ時によく使われます。構造が簡単で覚えやすく、また素早く作ることができるのでおすすめです。
クリンチノットの結び方
1,輪に釣り糸を通して、10cmほどで折り返します
2,折り返した釣り糸の先端を、本線に5~6回ほど巻き付けていきます。
3,先ほど巻き付けたいった糸の先端を、輪の根元にできたループの部分に裏側から通していきます。
4,さらにその時にできた大きなループに釣り糸の先端をくぐらせます。
5,糸を引き締めていきます。先端の余分な糸を切断して完成です。この時摩擦熱による磨耗を防ぐため、ゆっくりと締めていきます。
サルカン結びの種類④ダブルクリンチノット
こちらもクリンチノットと共にルアーに直接釣り糸を結んだり、釣り具を結ぶのに一般的で汎用性のある結び方です。はじめに金具の輪に釣り糸を2回通して強度を増加させたものがダブルクリンチノットです。こちらの方も一般的に使われております。
ダブルクリンチノットの結び方
基本的な結び方は上記のクリンチノットのものと同じです。違いは最初の金属環、ルアーのリングに釣り糸を通す回数を2回に増やします。そしてその後は通常のクリンチノットと同じように締めていきます。
サルカン結びの種類⑤漁師結び(完全結び)
本職の漁師さんがよく使われている結び方です。その為、強度への信頼度は高いものとなっています。ルアーや仕掛金具を手早く結ぶのに最も適している方法の一つです。また別名ともなっている完全結びという名前からも分かるように非常に完成度の高く、解けにくい結びとなっています。
また巻き数を増やすだけで強度を上げることができ応用が効く上、結び方も単純でおすすめの結び方です。
漁師結びの結び方
1,釣り糸を二つ折りにして、二重になった先端を金属環、ルアーのリングの中に通します。
2,釣り糸の先端を垂らし本線と二重に重なった部分を巻き始めます。
3,釣り糸の先端で、本線と二重に重なっている輪の部分を一緒に5回程巻き付けていきます。
4,そして二つ折りになっている部分を開きその輪の中に先端の糸を通していきます。
5,本線をしっかりと引き締めていき、輪を通した方の糸も共に引っ張りしっかりと締めこんでいきます。そして最後に余分な部分を切断して完成です。
サルカン結びの種類⑥ハングマンズノット
吊るすという意味の英単語hungからきているので別名首吊り結びと呼ばれる結び方です。アメリカではこの結び方が主流の結び方だそうです。素早く簡単に結ぶことができ、また器用さも必要としない為利便性の高い結び方です。
ハングマンズノットの結び方
1,本線を手にかけ釣り糸の先端を金属環、ルアーのリングに通す。そして通した糸を親指に手前から引っ掛ける。
2,1で親指に引っ掛けた端の糸を5回ほど後ろから本線に巻きつけていきます。