コブダイってどんな魚?
図鑑、テレビ、水族館で1度は見たことがあるはずです。かなり大型で1度見たら忘れられない恐い顔をしています。ダイビングなどで出会ったら、びっくりして思わず息を飲んでしまうでしょう。しかし、恐い顔の裏には意外な一面があったりします。というわけで、そんなコブダイについて見ていきましょう。
コブダイの基礎知識
コブダイは成魚になると全長が80cmくらい、大きいと100cmを超えます。コブダイは幼魚と成魚で外見が全く違い、幼魚はコブがなくて体はオレンジ色、白い線が入って可愛らしい姿ですが、成魚だと茶色、白色、黒色などを混ぜた赤っぽい色をしています。幼魚を見ても誰もコブダイの幼魚だとは思わないでしょう。
そんなコブダイにはさまざまな呼び方があり、地方によってそれぞれ違っています。例えば、北陸だとモイオ、関西だとモブシ、他の呼び名にはカンダイやイラなどのたくさんの呼び方があるのです。
コブダイの生息地と分布
分布は日本に囲まれている海であれば、オホーツク海以外。日本に比較的近い海だと、南シナ海と範囲は広いですが、それらの海のどこにでもいるわけではありません。コブダイは年間を通して温暖な気候の地域にいるので、日本海側だと佐渡島以南、太平洋側だと茨城県以南に生息しています。ですが沖縄県では見られないと言われています。
タイだけどベラ?
コブダイは名前にもタイが入っているし、見た目が赤っぽいので、タイ科に属していると思ってしまいますが、実はタイ科ではなくベラ科に属しています。ベラはコブダイと見た目が全然似ておらず、大きさも全然違い、ちょっと意外に感じることでしょう。少し話が逸れてしまいますが、次の大見出しでベラについて見ていきます。
コブダイが属しているベラ科について知ろう
コブダイの基礎知識でベラという魚が出てきました。「タイだけどベラ?」という見出しでコブダイとは見た目が全然似ていないということを書きましたが、言葉ただけではイメージなんて浮かぶわけがありません。というわけでコブダイが属しているベラ科について少し触れておくことにしましょう。
ベラとは海水魚の総称
ベラとは1種類の魚を指す言葉ではなく、ベラ科に属している魚の総称のことです。ベラ科の魚は日本で146種類が確認されていますが、あくまでも写真で確認されたものだけであり、これよりも種類が増える可能性もあります。ちなみに世界ではベラ科の魚は500種を超えるほどの種類が確認されています。
ベラ科の魚の全長は10cmと小さい魚もいるが、今回紹介しているコブダイみたいに100cmを超える種類もいて、さらに大きいものだと200cmを超えるほどの大型の魚もいます。体の色もタイみたいに赤っぽい色をした魚もいれば、キュウセンという非常に綺麗な色をしている魚もいるのでさまざまです。
ベラ科に属する魚|キュウセン
ベラ科である魚のうちの1匹を紹介します。こちらの魚は東日本ではあまり価値の高い魚ではありませんが、西日本では高級魚として知られています。全長は20〜30cm程度で、地域によって多少の色の違いがあります。キュウセンの体の色は、メスは白っぽい色をしており、オスは鮮やかな黄緑色をしています。ちなみにコブはありません。