石鯛とは?
スズキ目イシダイ科の一種です。日本近海に生息している大型の肉食魚で、同じ種類の「イシガキダイ」と同じく、食用や釣りの獲物として人々に人気の対象です。釣りが好きな方は一度は聞いた事がある魚ではないでしょうか。
石鯛は縞模様がきれいな魚
大人になると全長は約50㎝、稀に70㎝、体重が7kgを超える怪物も生息しています。体型は左右から押されて凹んだ円盤の様で顎が前側に凸しています。鱗は繊細で数多あり、体色は7本の白色の太い横縞が特徴的で、成長と共に白色の部分が灰色や金色に変化する個体もいます。
石鯛は地方で呼び名が様々
全国各地で美味しい魚として知られていますが、名前が地域によって異なる事も1つの特徴です。例を挙げると、大阪では「ウミバス」、神奈川では「ガダイ」、広島では「クロクチ」という名で親しまれています。鹿児島では、「クシャ、クサネイ、ヒサ」と島ごとに異なる名を持っています。
石鯛は成長すると名前が変わる
各地で成長過程でも呼び名は様々ですが、主に若い個体は前述した体の横縞が明瞭である為「シマダイ」と言われる事が多いです。成長と共に、縞模様が全体的に灰色、銀色に変化し境目が分からなくなります(メスは最後まで横縞が残存します)。同じく、口元が黒く変化する事から「クチグロ、ギンカゲ」と呼ばれます。
石鯛がアメリカで発見!
アメリカではほぼ生息は確認されていませんが、一度アメリカに巡りついた過去があります。近年東北で大地震が起こった際に漁船が津波に流されアメリカのワシントン州に行き着きました。その際に漁船に住み着いた石鯛が発見された事がありました。
石鯛の生態
水温に敏感で、著しく高温な場所や低温な海域を嫌います。適温は18〜24度で、水温により個体の成長速度が異なります。暖かい海水の場所で浅い海底にある岩磯域、又は海の底の岩陰や穴に身を隠したりと海底付近を拠点に生活をしています。
石鯛は北海道以南の各地に生息している
日本各地で知られていますが、主に北海道以南に生息しています。その他にも、朝鮮半島の南、台湾島に生息範囲を広げており、アメリカ合衆国のハワイ州でも発見されたという記録はあります。分布を確認しても水温が生息する為の指標となります。
石鯛は岩礁などに生息する
海底が浅い岩磯などを拠点に生息している磯魚です。「石も砕く歯の魚」が名に入っている由来となる顎の強さと歯の丈夫さを活かし、磯に付着してある貝やウニ、甲殻類であるエビやカニを食し生活しています。
石鯛は好奇心の強い魚
非常に好奇心旺盛で魚類の中では珍しい種族です。漁の船やスキューバーダイビング等、海中に振動を加えても逃げずに近寄ってきたり、幼い個体は、波打際で鑑賞が出来たり、人間の体を突いてきたりと恐れ知らずです。
石鯛釣りをしよう|基礎知識
昔から荒魚の異名を持ち、熟練された釣り人達から一目を置かれてきました。また、男の釣りの代名詞とされる程、楽しみを与えてくれる釣りです。その一方で、難易度の高さから敬遠している方も多いでしょう。しかし、ある程度の知識を持っておくだけで釣りやすさは格段に向上します。
石鯛は釣りの人気ターゲット
釣りの面白さを学べ、釣った後の達成感を味わえる人気のターゲットです。その由来として、釣る仕掛けの単純さと、掛かった時の格闘、臨場感にあります。まるで、海に引きずり込まれそうになる力強さは、この魚ならではです。
石鯛は一年中釣れる
この魚を食すには秋から冬にかけてがおすすめですが、釣りやすい季節に特定はなく一年を通して楽しめ、そこも人気の理由です。主に春は、沖磯を中心に、秋が一番釣りやすいです。夏や冬は釣れなくはないですが、水温の問題がありますので場所を考慮する必要があります(冬の北海道は釣るのには向きません)。
石鯛は遠投釣りがメイン
釣り方は遠投釣りが中心になります。遠投で使用する竿は、穂先に重りで張りを作っているため、海底を探索する際に高い感度を実現出来、磯釣りに適しています。遠投釣りを用いる事で、ワンドの中等の潮の流れが緩やかなポイントを探す事で根掛かりも少なく良く釣る事が出来ます。詳しい釣り方に関する記事を下記に紹介します。
石鯛釣りをしよう|竿
引きの強うさが代名詞である事から、専用の釣り竿を使用します。釣り具店で購入する際は、知識がある専門の方が店内に少ない場所もあるので、必要な物品や選び方を頭に入れた状態で購入しに行く事をオススメします。
竿の選び方
竿の長さは釣りスタイルにより異なりますが、主に置き竿で行うケースが多い為、飛距離が稼ぎやすい5m以上の竿を使用します。練習次第では100m近く距離が出せるようになります。手持ちでは5m前後で十分対応出来るでしょう。下記にオススメの釣り竿を抜粋してご紹介します。
①石鯛におすすめの竿|シマノ ロッド リアルパワー 石鯛 540置竿
釣り上げる事に特化し、基本的な性能を徹底的に研ぎ澄ませた「リアルパワー石鯛」のシリーズ物です。四国全域や関西、関東方面で広く用いられている、近投の置竿で大胆且つ力強い舞い込みを堪能出来る「540置竿」です。
シマノ ロッド リアルパワー 石鯛 540置竿|特徴
幅が狭いブランクスを使用し、そこにカーボンテープでX状に施すハイパワーX構造を用いています。キャスティング時の安定感はさることながら、重量感のある個体に良くある、不意にくる横走りにも余裕を持って追従するなど、振動や絡まりを引き起こす事なく素材本来の性能を発揮します。
シマノ ロッド リアルパワー 石鯛 540置竿|スペック
全長:5.40m、継数:4本、仕舞寸法:146.5㎝、自重:550g、先径:2.00㎜、元径:24.0㎜、錘負荷:15~30号
②石鯛におすすめの竿|ダイワ ロッド 幻覇王石鯛 MH 504・Q
釣りの大手メーカーが作成、操作性に特化した手持ち釣法専用のモデルです。手持ちに要求される繊細な高感度と操作性の柔軟性を両立しながら、胴はしなやかで激しい引きにも粘り強く対応が可能です。
ダイワ ロッド 幻覇王石鯛 MH 504・Q|特徴
Xトルクを使用した事により、フッキング時の振動がなくなり、正確にカンヌキを捉え、射抜けます。
ダイワ ロッド 幻覇王石鯛 MH 504・Q|スペック
標準全長:5.00m、継数:4本、仕舞:135㎝、自重:655g、先径:1.6mm、元径:23.8mm、錘負荷:20-30号
③石鯛におすすめの竿|UlTiMa アルテマ 本格派投竿 インビンシブルサーフ 4.2m 53号 3本継 並継 ul100001
究極のタックルを目標にしたアルテマより4.2m、最大53号の大物を狙う為に開発された投げ竿です。リール側に近寄せたガイド位置や継口のアルミリングでの補強、またWテープカーボンやウルトラライトファイバーを使用し軽量且つ豪快なカーボンブランクスで大物を狙えるサーフキャスティングロッドです。
UlTiMa アルテマ 本格派投竿 インビンシブルサーフ 4.2m 53号 3本継 並継 ul100001|特徴
ガイドはseaguide社製のXEOGガイドを使用しPEにも適応出来ます。更にリアグリップは把持に特化した人間工学的デザインです。十分な張力のあるカーボンブランクスで先調子ですが、他の投げ竿に対してワザとリールシート側へガイドをセッティングした事でバットパワーを実現しています。持ち運びにも便利です。
UlTiMa アルテマ 本格派投竿 インビンシブルサーフ 4.2m 53号 3本継 並継 ul100001|スペック
全長:約4.2m、継数:3本、並継は錘:80~200g、仕舞:約146㎝、自重:約660g、先径:約3㎜、元径は約24.9㎜、トップガイド内径5㎜、バットガイド内径14㎜、バットガイドは逆付け、リールシート上端から竿尻までの長さ:82㎝
石鯛釣りをしよう|リール
主に両軸リールを使用します。両軸リールの特徴として、タナを見つけフォールして止める事が出来る、巻いて止める縦釣りを中心とします。また、引きに負けないドラグ力やレバー型のクラッチ、又はタナがわかるラインカウンター等が付属してある物もあります。
リールの選び方
個体が横移動、縦移動をし激しく抵抗してきた場合でも対応出来るドラグ力、力強く巻く事が出来るハンドルが付いている両軸リールを中心に選択しましょう。また、タナを把握出来る精密なラインカウンターがあれば尚よしです。
①石鯛におすすめのリール|シマノ (SHIMANO) チヌ・石鯛リール 15 海魂 4000T
力強く、素早く、正確にをもっとうに専用リールのフラッグシップモデルです。メタルクラッチやスムーズな巻き上げ機能を表現したクランクハンドル、更に急激な浸水にも柔軟に対応出来る全天候型カーボンクロスドラグワッシャを実現しています。
シマノ (SHIMANO) チヌ・石鯛リール 15 海魂 4000T|特徴
性能が高い剛性を持つボディ、予想打にしない衝撃でも耐えるれる剛性・耐衝撃性を実現し、たわみを最小限に抑制することでアングラーの力を巻き上げへと変換出来ます。側面に防錆素材でシーリングし、ベアリング内部での塩ガミを大幅に減少させる効果があります。
シマノ (SHIMANO) チヌ・石鯛リール 15 海魂 4000|Tスペック
ギア比:6.2、最大ドラグ力:117.6N/12.0kg、自重:665g、スプール寸法:59.5/52㎜、ナイロン糸巻量(号-m):18-200/20-170/24-140、最大巻上長:116㎝(ハンドル1回転あたり)、ハンドル長:75㎜
②石鯛におすすめのリール|ダイワ リール 13 スマック 100SH
片手でクラッチをONから細かな巻き上げが可能に作り上げられています。前回とモデルから20gの軽量を実現し、高い剛性のZAIONフレームでギヤ比7.1、巻取り長さ75cmを可能にしたハイギア仕様モデルです。
ダイワ リール 13 スマック 100SH|特徴
ハイギアモデルは巻取りが素早く、スピーディな釣りには適しているも巻取りに重量感を感じてしまい易いです。ですので100㎜のハンドルアームを使用しています。普及モデルですが、上位機種「スマック レッドチューンSH」に匹敵するスペックは見逃せない点です。
ダイワ リール 13 スマック 100SH|スペック
巻取り長さ:75cm(ハンドル1回転あたり)、ギア比:7.1、自重:190g、最大ドラグ力:4kg、標準糸巻量(ナイロン号-m):2-120/3-85、標準糸巻量(PE号-m):1.5-120/2-100、ベアリング(ボール/ローラー):6/1
③石鯛におすすめのリール|ダイワ(Daiwa) チヌ リール(タイコリール) シーライン 石鯛 40
軽いボディですが、非常に高い耐久性で注目されているシーライン石鯛Zの新タイプです。40・50共に手持ちの南方宙釣りに対応しており、更に軽くなっています。ドラグは初期にある食いつきを消失させ、スティックを必要としないUTDを使用しています。
ダイワ(Daiwa) チヌ リール(タイコリール) シーライン 石鯛 40|特徴
軽量且つ耐久性に優れた仕様になっています。40サイズは自重585g、50サイズは610gに軽量化し、手持ちで耐久性が必要となる南方宙釣りで楽しむ方に使いやすい仕様となっています。
ダイワ(Daiwa) チヌ リール(タイコリール) シーライン 石鯛 40|スペック
巻取り長さ(ハンドル1回転あたり):92㎝、ギア比:4.9、自重:585g、最大ドラグ力:15kg、PE糸巻量(号-m):10-200、ナイロン糸巻量(号-m):20-150、ベアリング(ボール/ローラー):7/1
石鯛釣りをしよう|ライン
PEかナイロン糸がラインにはあります。性能が異なり使用場所に合わせた使い方が必要です。石鯛は引っ張る強さが非常に強い為強靭な糸が必要となります。下記に2つのラインの特徴と欠点を詳しく説明いたします。
ラインの選び方
PEラインの特徴は、強度が強く伸縮性が低い為、優れた感度を発揮し易いです。欠点は、穂先に絡みやすく、根かかりの原因となる事もあります。ナイロン糸は、伸縮性に優れており、魚の動きに柔軟に対応してくれます。欠点は、傷が付きやすく癖つき易いため強度が落ち易いです。