イタヤ貝ってどんな貝?ホタテに似た美味しい貝を美味しく食べてみよう!

イタヤ貝という貝をご存知でしょうか?美味しいとウワサですがあまり流通していないため知っている人は少ないのではないでしょうか。軟体動物である2枚貝で、ホタテ貝によく似ているので間違える方も多いです。そんなイタヤ貝の生態やおすすめの食べ方をご紹介していきます。

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自然が好きで様々な経験を活かしたくさんの記事を書いていきたいと思っています。
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イタヤ貝はなぜ知られていない?

どんな貝にも引けを取らない程の美味しさを秘めているのに知らない人が多いのが残念ですが、市場になかなか出回ることがないのが現状なので仕方ないことです。一度食べたらはまってしまう人が多い味わいのある貝なのでもし手に入ったら是非その美味しさを味わっていただきたいです。

扇形の美しい貝殻をもち外套膜には美しい触手が多数あります。右の殻は大きく膨らんでおり左の殻は扁平でトタン板のような肋が8~10本ほどあります。殻を開け閉めして海水を勢いよく噴射させて泳ぎます。

イタヤ貝はホタテと似ている

よく混同されやすいほど似ていますが、比べてみると違いはかなりあります。ホタテ貝は寒流を好み東北以北の沿岸の小石交じりの海底でみられ、雄、雌があり産卵は3~6月です。イタヤ貝は暖流を好み北海道南部以南から九州の砂泥底でみられ、雄雌異体で産卵は2~3月です。

大きさもホタテ貝は殻長15~20㎝になり養殖の方も盛んで店頭でもよく見かけますが、イタヤ貝は少し小さめで7~15㎝ほどのものがほとんどで、店頭で見かけるほど養殖は盛んではありません。

イタヤ貝はあまり知られていない

それはホタテ貝と違い生産量が安定していなのが要因の一つです。突然、原因不明の大量発生をしたかと思うと忽然と姿を消してしまいます。よって市場に出回る安定したホタテ貝のようには知られていないのです。

イタヤ貝は美味しい

ヒモ、内臓にも火きちんと入れると美味しく食べられます。味もフワッと柔らかくて甘さがあります。貝の表面に艶があり殻がちゃんと閉じているものは美味しい貝です。そして美味しく食べるには生きている事が一番大事です。鮮度は本来のうまみを感じるのに非常に大事です。

イタヤ貝の特徴

外套膜の淵に多くの目を持っていますが人間のように物を見たりすることはできません。明暗だけを感じ取るので、影が近づくと殻をすぐに閉じ攻撃されると泳いで逃げます。殻には規則正しい放射肋が8~10本あり、色彩は環境によって変化する個体変異が多いです。

地域は北海道以南から九州まで

水深10~100m程の砂泥底にいて、プランクトンなどを食べて育ちます。幼貝は右殻の前耳の隙間から足糸を出し岩などに付着して成長します。暖かい地域を好むので東シナ海、中国沿岸、朝鮮半島などにも生息します。

砂地に住んでいる

水管が形成されていないので砂には潜らず普段は右の殻を下側にして横になって過ごしています。天敵に狙われた時には勢いよく泳いで逃げます。カツラ貝が付着することがあるのですが、そうすると栄養をとられてしまいます。

大量発生することがある

この時期は近くの漁村を賑わせます。それを狙って大量に仕入れることができると市場にも出回り比較的安価に手に入れることができます。しかし、突如姿を消すこともあるので実に安定性の定まらない貝です。よって多量発生した時が狙い目の時期といえます。

イタヤ貝の魅力は?

食べることは言うまでもありませんが、それ以外でも楽しむことができます。それは他の貝に混ざって漁港に打ち上げられてくる貝殻です。すぐ見つかることもありますが見つけられないことがほとんどです。丁度良い大きさで一つ一つの色も違うので手作りのアクセサリー入れや部屋の飾りに使ったりと色々楽しめます。

刺身はもちろん蒸しても焼いても美味しい

鮮度の良いものはお刺身にすると甘みがありとても美味しいのですが、酒蒸しにしたりバター焼きや醤油を垂らして食べたりとどんな調理法でも非常に美味しくいただくことができます。火を通せばほとんど食べられますが、黒いウロの部分は加熱しても食べられないので注意してください。

イタヤ貝の栄養は?

高たんぱく質で脂肪分が少ないので女性に嬉しい貝です。更に亜鉛を多く含むミネラルや鉄分も豊富で嬉しいことずくめです。疲労回復に効果のあるタウリンも多く含みます。また視力や眼精疲労の回復効果、コレストロール上昇を抑えたり、グリシンというアミノ酸の一種によって睡眠の質を改善してくれたりと本当に栄養価の高い食べ物です。

干し貝柱は人気のダシ

じっくり乾燥させたものは非常に美味しくまた高級感があります。貝柱からとったダシは上品で栄養価も高いので、毎日の料理に利用すれば体にとても良い食べ物です。乾燥した貝はアレンジもきくので隠し味などに使うのにも重宝します。

イタヤ貝のおすすめレシピ「炊き込みご飯」

イタヤ貝は生きていて鮮度の良いものが手に入れば是非お刺身にして食べていただきたいのですが、滅多に市場に出回ることがないので難しいです。ですが、冷凍や缶詰などは旨味が凝縮されているので上手に利用し調理するとホタテ貝と違ったイタヤ貝の旨味を感じることができます。

イタヤ貝の炊き込みご飯の特徴

簡単でとても手軽に作ることができ、イタヤ貝の旨味も存分に味わうことができるので是非作ってみていただきたい料理です。白米、玄米、五穀米とお米の種類を変えることもできるので栄養のバランスも良くおすすめです。

イタヤ貝の炊き込みご飯の作り方

  1. 野菜を切っていきます。ゴボウはささがきにし、ニンジンは薄く短冊切りにします。その他の具材は食べやすい大きさに切りお好みで入れてください。油揚げ、レンコン、シメジなどのキノコ類などがおすすめです。
  2. お米(白米・玄米・五穀米)に水をいつもより少し減らして入れ、イタヤ貝を入れます。缶詰めは汁ごと入れます。冷凍は少し解凍してもそのまま入れても大丈夫です。量はお好みで調節して入れてください。
  3. 調味料を入れます。昆布でお出しをとっておくととてもいい味になりますが、顆粒の昆布だし又はかつおだしでも大丈夫です。そこに醤油(あればカキ醤油)かだし醤油を入れ、みりん、酒を加え具材を入れて炊飯器で炊きます。

イタヤ貝のおすすめレシピ「シュウマイ」

イタヤ貝の旨味を引き出す料理の一つがシュウマイです。肉汁と貝汁の合わさったシュウマイは絶品です。一見作るのが難しそうに思えるシュウマイですが、ポイントをおさえていけば簡単に作れるので是非挑戦してみてください。

イタヤ貝のシュウマイの特徴

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