ウッドストーブおすすめ20選!魅力や仕組み、自作方法もご紹介

ウッドストーブはアウトドア用のコンパクトストーブですが、実はエコ・防災グッズとしても注目を浴びているのをご存知ですか?その秘密は、高い燃焼効率を実現する構造にあります。今回の記事ではウッドストーブの気になる構造からおすすめアイテム、自作方法まで徹底紹介します!

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旅行が好きなアウトドアライターです! アウトドア記事を書いているとキャンプがしたくなってきますね。 大学休学中にスペインを一か月かけて歩いて横断したのが忘れられない思い出です。 好きな料理は牛肉の赤ワイン煮込み。作るのも食べるのも
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ウッドストーブの魅力は?

アウトドアシーンでお世話になる熱源というと、ガスや灯油、ガソリン、アルコールを使ったギアが思い浮かぶのではないでしょうか。しかし、「せっかくアウトドアを楽しむのならば天然の燃料を使って楽しみたい!」というキャンパーの思いにこたえるのがウッドストーブです。

燃焼効率の高さ

たき火をしているときに、煙が目に入ってしみるという経験をされたことがある人は多いのではないでしょうか。実は、煙が目にしみるのは、燃料の不完全燃焼によって生まれた未燃焼の可燃物質やガスが影響しています。ウッドストーブの多くは、後述する特殊な構造によってこうした不完全燃焼を防ぎ、効率的に燃焼を促すことによって燃料を無駄なく使うことのできるとてもエコなアイテムなのです。

防災グッズとしても使える

天然の燃料である枝や薪を燃やして暖をとることができるウッドストーブは、燃料が容易に手に入らない被災時でも活用することができます。被災時には気持ちが落ち込んでしまいがちですから、こうしたウッドストーブを使って得られる火の温かみや炎のゆらぎで安心することができます。今回のアイテム紹介で最後にご紹介している「一本かまど」は東日本大震災の教訓から生まれたアイテムですので、災害への備えとして用意しておくと便利です。

ウッドストーブの仕組みを知る!二次燃焼がカギ

ウッドストーブはただただ枝や薪を燃料として燃やして火力を得るだけのアイテムだと思っていませんか?非常にシンプルな見た目をしているので、その中に高い燃焼効率を実現する、考え抜かれた構造が隠されているとは思わない方も多いのではないでしょうか。ウッドストーブだからこそ得られる高い燃焼効率のカギは「二次燃焼」にあります。

二次燃焼によって強い火力になる

そもそも「二次燃焼」というのが何なのか。一般的に燃料を燃やす際に十分に燃焼反応が起こらなかった場合「一次燃焼」のみが起こり、煙が発生します。そして、発生した白煙の中には、完全に燃え切らなかった可燃物質や可燃性のガスなどが含まれています。これらをしっかり最後まで燃焼させる反応が「二次燃焼」と呼ばれるものです。

二重構造のウッドストーブ

円柱型のウッドストーブの多くは、外筒の中に内筒が入っている「二重構造」を採用しています。SOLO STOVEを代表として広く採用されているこの構造の最大の利点は、燃焼効率の高さにあります。一次燃焼の際に生まれる未燃焼物質をしっかりと二次燃焼させることのできる構造ですので、燃料を余すことなく利用することのできる、考え抜かれた構造なのです。

「煙突効果」について説明

ウッドストーブの燃焼構造を説明する前に、予備知識として「煙突効果(チムニー効果)」というものについて説明します。煙突内部では、筒の内部の温度が外部の温度よりも高温であるため、内部の高温の空気の方が相対的に密度が小さくなり、浮力が発生します。その結果、煙突の下部にある開口部分から煙突内に効率よく外気を取り入れることができます。これを「煙突効果」と呼びます。

二重構造による燃焼の仕組み

燃焼構造で特許を取得しているSOLO STOVEのアイテムをはじめとして、円柱型のウッドストーブには「二重構造」が取り入れられているものが多くあります。内側の筒の中に燃料となる薪や小枝を入れて着火すると、底部の吸気口を通して空気を取り込み、燃料を燃焼させます(一次燃焼)。

つづいて、ストーブの本体の温度が上昇し、内壁と外壁との間の空間にある空気が熱せられることにより生まれる煙突効果により、上昇気流が発生します。その空気が、上部の空気吹き出し口から内室に取り込まれることにより、高温の二次燃焼が発生します。この状態になると、排気ガスと新鮮な空気との循環のサイクルが効率的に行われるため、高い燃焼効果が得られます。

ウッドストーブが「エコ」なもう一つの理由

薪を燃料として燃やすことで火力を得るウッドストーブ。前述したとおり、燃焼効率が非常に高いため、燃料を無駄なく使えるエコなアイテムだとご紹介しました。でも、ウッドストーブがエコな理由はもう一つあります。

ものを燃やすと生まれる二酸化炭素

皆さんがよく知る二酸化炭素という物質は、炭素原子を含んでいる物質(有機物)を燃やすことによって発生します。この二酸化炭素は「温室効果ガス」というオゾン層破壊・地球温暖化の原因となっているガスの一つです。そのため、木の枝や薪を燃やしても、二酸化炭素が発生するため、一般的にはエコな印象は持たれないかもしれません。

「カーボンニュートラル」という考え方

ガスや灯油、ガソリン同様に燃料を燃やしているのだから「どの辺がエコなの?」と思う人も多いと思います。ここでポイントとなるのが「カーボンニュートラル」という考え方です。

燃料には、石油などの「化石燃料」と薪などの「木質バイオマス燃料」があります。薪のもととなっている樹木は、成長の過程で、光合成によって空気中のCO2を取り込んでいます。つまり、木の組成として含まれている炭素はもともと空気中に排出されていたCO2が元となっているため、薪を燃やしてCO2を発生させたとしても、結果としてはCO2の全体量の増減には影響を与えません。環境における炭素の循環に対して中立である、という考え方が「カーボンニュートラル」なのです。

ウッドストーブの選び方

ウッドストーブを選ぶ際には、素材や形状、使用シーンなどを考えることが大切。サイズも意外にいろいろあるので、使用人数なども考慮したうえで検討するとよいでしょう。

素材で選ぶ

チタン

非常に軽量かつ丈夫なチタンは、ウッドストーブでも取り入れられる機会が多い素材です。チタン製ならではの青みを帯びた焼け色は非常に美しく、子の焼け色に魅せられてチタン製品のキャンプギアを収集しているという人も多いのではないでしょうか。デメリットとしては、チタン自体が高価で加工も難しい素材であるため、それを素材とするアイテムも値段が高くなってしまうということ。性能としては優れたものが多いですが、購入の際には値段をよく検討しましょう。

ステンレス

チタンとともによく使われる素材がステンレスです。さびにくいことが特徴で、手入れが楽なため、様々なキャンプギアで取り入れられている素材です。加工がしやすく安価な素材でありながら、チタンよりも強度が高いことが魅力です。一方で、熱に対して強い素材ではないため、使用を重ねるうちに形状が変化してしまうこともしばしば。安価で購入できるアイテムが多いので消耗品と割り切る必要があるかもしれません。

ウッドストーブの中には鉄製のものもありますが、鉄自体は耐腐食性が低く、重量もあるため特別な理由がある場合でなければあまりメリットのある素材とは言えないでしょう。

形状・構造で選ぶ

ウッドストーブを選ぶ際には燃焼効率の高さというのが非常に重要なポイントとなります。その燃焼効率の良しあしを判断するのに重要なポイントが、ストーブ本体のフォルムと燃焼構造です。ウッドストーブは、一般的に以下の2つの形状に分類することができます。

円柱型

この形状のタイプは収納性は比較的低いものの、二重構造を使った高い燃焼効率が魅力です。SOLO STOVEをはじめ、多くの円柱型ウッドストーブでは内室と外壁の間に空気の層がある二重構造を取り入れているため、二次燃焼が活発に行われる結果、高い燃焼効率を実現しています。また、五徳がついているものが多く、高い火力と合わせて調理などをするのに便利な形状です。

箱形

折りたたむと10mm以下になってしまうほどコンパクトに収納することができる箱形。その収納性を生かした携帯性の高さが魅力です。円柱型のような二次燃焼を効率化する構造は期待できないものの、メーカー独自の工夫を凝らしているアイテムが多く、十分な火力があります。円柱型のものと比べてかさばらないため、ソロやツーリングなどの利用にもぴったりです。

目的に合わせて選ぶ

調理に使うのかたき火に使うのかはウッドストーブの形状を決めるうえで重要なポイントです。調理用に使うのならば、安定した火力があり五徳がついている円柱型ストーブがおすすめ。たき火台として使用するのであれば、サイドから燃料を簡単に追加できたり、太い薪を入れることができる箱形ストーブが良いでしょう。いずれもサイズにはばらつきがあるので、使用する人数に合わせて、ソロキャンプやツーリング、登山なら小型のものを。ファミリーキャンプならば大型のものを選ぶとよいでしょう。

また、単純にチタン製のアイテムが好きだというキャンパーさんやデザイン性に優れたアイテムを取り入れたいという人はそう言った観点から選んでも良いでしょう。ウッドストーブの中にも優れたデザインのものが多いですし、アルコールバーナーなどの他のキャンプギアと組み合わせることを考慮して選ぶのも楽しいですね。

ウッドストーブの主要メーカー

ソロ用に使いやすい小型のウッドストーブではSOLO STOVEのアイテムが有名ですが、そのほかにも本記事ではいくつか人気メーカーのアイテムを取り上げておりますので、ここであらかじめ主要な5メーカーをご紹介します。アイテム選択の際の参考にしてみてください。

SOLO STOVE

その名が示す通り、小型のストーブを専門にするテキサス発のメーカーです。特許取得している特殊な燃焼構造や環境にやさしいモノ作りは、世界中のキャンパーから高い支持を得ています。

VARGO

軽量かつ耐久性に優れているチタン製のアウトドアギアを多く発売しており、シンプルなデザインと機能性の高さで人気のメーカーです。ウッドストーブだけでなくアルコールバーナーなども人気のラインナップです。

Max boost

「本気で遊ぶ人を最大限に後押ししたい」という思いが起点となって生まれている日本のアウトドアブランドです。ウッドストーブは燃料の選び方や火の起こし方などキャンパーの自由度が高いので、コンセプトにぴったりなアイテム。実用性がありつつもデザインにこだわったアイテムが豊富なので、見た目もいいものを選びたい人におすすめです。

EMBERLIT

2011年生まれのアウトドアブランドです。アウトドアグッズの創作に並々ならぬ情熱を注いでいる創設者によって立ち上げられたブランドで、ストーブの開発がその創作の起点となっているそうです。当ブランドならではの創意工夫が魅力です。

FIREBOX

調理用のオーブンセットや純正のレザーケースなどのオプションが豊富で、アイテムを集めるのが楽しいブランド。折りたたむことで非常に薄くコンパクトにできる収納性の高さがありながら、堅牢で無骨なデザインが魅力です。

ウッドストーブのおすすめ!20選

今回ご紹介するアイテムは、燃焼効率や持ち運びやすさ、実際に使う際の扱いやすさなどに優れたアイテムばかり。どのアイテムも、そのアイテムならではの面白い工夫がみられるので比較しながらご覧になってください。

①SOLO STOVE ソロストーブ ライト

Solo Stove ソロストーブ

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スペック

  • 展開サイズ:10.8*14.5cm
  • 収納サイズ:10.8*10cm
  • 材質   :ステンレススチール、ニクロムワイヤー
  • 重量   :255g

特許取得の燃焼構造

特許取得済みの2重構造を取り入れているため、非常に燃焼効率に優れているウッドストーブです。少ない燃料で高い熱量を得ることができるので、950mlの水をわずか8~10分程度で沸かすことができる優れもの。ちょっとた固形燃料などでも十分な火力が得られます。

②SOLO STOVE ソロストーブ キャンプファイヤーSSCF

ソロストーブ solo stove ソロストーブ キャンプファイヤー SSCF

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スペック

  • 展開サイズ:17.5*24cm
  • 収納サイズ:-
  • 材質   :ステンレス
  • 重量   :900g

ファミリー向けの大火力仕様ストーブ

こちらは大きめサイズのファミリー向けのタイプです。小型のものに比べてさらに高い火力を得ることが可能になるので、950mlの水を2~4分ほどで沸かすことができます。別売りのキャンプギアと組み合わせることによって更なる相乗効果が得られるのも魅力です。

③VARGO チタニウムヘキサゴンウッドストーブT-415

 

バーゴ チタニウム ヘキサゴンウッドストーブT-415

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スペック

  • 展開サイズ:7.6*12.7*10.1cm
  • 収納サイズ:14.5*0.7cm
  • 材質   :チタン
  • 重量   :120g

チタン製の色味がかっこいいストーブ

アルコールバーナーの風防としても活躍する、同ブランドの大ヒットアイテムです。チタニウム製ですので非常に軽量かつ腐食にも強く。使えば使うほど味わいの出る焼き色が魅力。折りたためば非常にコンパクトになるのでソロキャンプにもってこいです。

④VARGO ヘキサゴンステンレス ウッド

vargo(バーゴ) 【正規輸入店】ヘキサゴンウッドストーブ ステンレス T-423

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