また可愛らしい高山植物の花々に出会えるのも雷鳥沢キャンプ場の魅力です。山歩きに疲れたら、ふと立ち止まって足元に目をやってみてください。高山という過酷な環境で可憐な花を咲かせる高山植物の姿にきっと癒されますよ。
澄んだ空気で夜は満天の星空
辺りに民家も街灯も何一つない雷鳥沢の夜の唯一の灯りは手元のランタンのみ。いっそのことそのランタンも消してしまって、満天の星空を堪能しましょう。星明りを遮る灯りが一切なく空気も澄みきっているので平地では味わえない本物の星空が楽しめます。
また星だけでなくお月様も驚くほど明るく輝いて見えるのも高山にあるキャンプ場ならでは。月明かりのある時は星空は見えにくくなりますがこれはこれでレア体験になるでしょう。ただし夏場以外の夜は冷え込みが半端なくすごいので、十分暖かくして空を観察するようにしましょう。
雷鳥沢キャンプ場の魅力②おすすめスポットも満載
雷鳥沢キャンプ場の周辺には名所もたくさんあります。キャンプ場への道すがらに立ち寄れるところもあるので、余裕があればぜひそうしたスポットも楽しんでみましょう。
空と峰を映す紺碧の鏡面「ミクリガ池」
ライチョウの目撃スポットでもある火山湖「ミクリガ池」は、雷鳥沢キャンプ場付近で最も有名な景勝地です。標高2405mに位置するミクリガ池はなんと6月までは白銀の雪に覆われていますが、7月から10月までの短い期間のみ、その静謐な湖面に周囲の風景をくっきりと映し出します。
面積およそ30000㎡、周囲631m、深さおよそ15メートルはこの周辺で最大・最深の湖です。ルート上には標識もあるので迷う心配もなし。ぜひ立ち寄っておきたいおすすめスポットです。
スポット情報
- 住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺ブナ坂外11国有林内室堂平
- 電話:076-462-1001(立山町観光協会)
- ※周辺散策自由(ただし11~6月の積雪期間は散策不可)
- アクセス:立山黒部アルペンルート室堂ターミナルから徒歩約15分
水質究極の透明度「ミドリガ池」
ミクリガ池の近くには、よく似た名前のミドリガ池もあります。ミクリガ池よりも小さく、水深も約1.6mと浅いですが、特筆すべきはその透明度。湖畔に立つと水底の岩がはっきり見えるほどのクリアな水質が特徴です。こちらも湖面に映し出される立山の峰々が美しいことで知られています。
スポット情報
- 住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺字ブナ坂外11国有林内室堂平
- 電話:076-462-1001(立山町観光協会)
- ※周辺散策自由(ただし11~6月の積雪期間は散策不可)
- アクセス:立山黒部アルペンルート室堂ターミナルから徒歩約25分
地獄谷を臨む「エンマ台展望台」
地獄にエンマとは何とも恐ろしいネーミングですが、それもそのはず地獄谷は猛毒の亜硫酸ガスが立ち込める超危険区域。以前は散策コースでしたが、2011年からガス濃度が上がりちょっと洒落にならない状況になったため、2012年からは通行立入禁止になった、いわくつきのスポットになります。
ミクリガ池の北方に設けられたエンマ台展望台は、その地獄谷を高台から一望することができます。また、遥か昔に立山に存在していた氷河が、山腹を削ってできた山崎カールという超レアな地形も正面に見ることもできる、まさに大自然の驚異を体感できるスポットです。
スポット情報
- 住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺字ブナ坂外11国有林内室堂平
- 電話:076-462-1001(立山町観光協会)
- ※見学自由(11月下旬~4月下旬は積雪のため立ち入り不可)
- アクセス:立山黒部アルペンルート室堂ターミナルから徒歩約15分
日本最古の山小屋「立山室堂」
一見ただの山小屋に見えますが、実は1726年に建てられた現存する日本最古の山小屋として知られるのがこの立山室堂(室堂小屋)です。改修を加えられながら、なんと1980年代までは実際に現役の宿泊施設として使用されており、現在は国指定重要文化財として保存されています。
直径30cmほどもある柱の木材は立山の美女平付近(標高約1000m)で伐採された物と言われていますが、それを建造当時どうやってここまで運んだのかはいまだに謎。15世紀にはすでに何らかの建造物があったことも発掘調査で判明しており、立山と人との歴史を感じさせてくれるスポットです。
スポット情報
- 住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺室堂平
- 電話:076-462-9971 (立山町商工観光課)
- 冬季は閉鎖
- 内部見学:300円
- アクセス:立山黒部アルペンルート室堂ターミナルから徒歩約10分