マンチニールは世界で最も危険な木?死に至る?謎の木マンチニールに迫る!

マンチニールでつぶやきを検索するとまさに数えきれないほどの検索結果が出てきます。みなさんいずれもその強い毒性に恐れを抱きながらも、この植物の珍しい生態に興味を抱かずにはいられないといった様子です。

マンチニールへの関心は高い!

関心は予想通り高く、触れるだけでやけどのような傷を負ってしまう猛毒の正体に興味を持つ人から、未だ同定しきれていない物質の中には私たちの暮らしに役立つようなものがあるのではないかと期待する人と実に様々です。アダムとイブの林檎の物語や白雪姫の食べた林檎に共通点を見出す人もいました。

マンチニールの木について書かれた書籍もある!

このような関心は世界中でも高く、科学論文にとどまらず文学の世界でもこの植物についての記述は散見されます。かわいらしい林檎のような実を食べると死に至ってしまうというまるでアダムとイブの物語のような強いストーリー性が多くの人の興味をかきたててきました。

マンチニールに出会った人の記した日記・体験記

ニコラス・クレスウェルの「The Buccaneers of America」には以下の様な記述が残されており、実にこれは200年以上昔の話です。いかに古くからこの木が恐れられていたのかがよくわかります。

マンチニール・アップルは、大きく育ったとしても小さいが臭いがあってイギリスのリンゴのような外見で、通常は海辺に生育している。それらは猛毒である。僕は一つのリンゴで、20人を殺すには十分であると聞いた。その毒は、木から垂れるたった一滴の雨粒、雫であっても、皮膚に付いてしまえばすぐに水疱を生じさせるほどきわめて有害な自然生成物である。聞くところによれば、果実も木も有用性が無いとのことだ。(出典:The Buccaneers of America; Part I, Chapter IV)

マンチニールが登場する小説①

R.R.クヌードソンの作品、『You Are The Rain』(1974)にもこの木は登場しています。この木の下でカメラを前にポーズをとっている少女を木の毒から守るシーンがあり、その際にこの毒の恐ろしさが実に細かく説明されています。

マンチニールが登場する小説②

イギリスの小説家であるラファエル・サバチニの代表作品である歴史小説、キャプテン・ブラッド・シリーズ(1931~)では、マンチニールの果実から作ったジュースによって引き起こされる中毒症状が描かれています。

「マンザニラ!」そして、彼は向きを変え、そしてひどく恐ろしく、血が凝結するほどの不敬な言葉を叫び始めた。そして彼は、ジャックとその残った中身を床で死に絶えている男に投げつけた。(出典:The Chronicles of Captain Blood, Chapter V – Blood Money)

マンチニールは日本にも生息する?

触れることすらできないほどの強い毒性を持ちながら人々を魅了してしまう、まさに禁断の木の実をつけるマンチニールは果たして日本には生息しているのでしょうか?気になる分布について改めてお伝えします。

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