銀ヒラスってどんな魚?
銀ヒラスは主に切り身で売られていることが多いと思います。その為どのような姿の魚なのか知らない方も多く、おいしいのか不安になる人もいるかもしれません。どのような魚なのか、分布、大きさ、外見的特徴などの基本的なことを説明します。
銀ヒラスは海外の魚
日本近海ではとれず、主にニュージーランド、チリ、アルゼンチン沖などの南半球が主な漁場となり漁獲されることがほとんどです。良質な脂に富んでいておいしいことから、現地では高級魚とされています。成長していくと全長60cm〜70cmまで大きくなります。銀ヒラスはイボダイ科であり、姿かたちはイボダイに似ています。
銀ヒラスの詳しい生態は?
普段浅い海には生息しておらず、主に水深約500m前後で生活をしているお魚です。200m以上の深さの場所は深海と呼ばれるため、深海魚ということになります。深海では群れとなり生息していることが多く、漁獲されるときは何匹もまとまって捕獲されることがほとんどです。
ヒラスという別の魚もいる?
ややこしいことに、名前が似ている魚に「ヒラス」がいます。名前に銀がついていないだけですが、まったく別ものになります。ヒラスとはヒラマサの地方名で、主に大阪、高知、九州でそう呼ばれます。ヒラスと書かれ売っていたら、ヒラマサの可能性がありますので、銀ヒラスと間違えないように注意しましょう。
銀ヒラスの漁獲方法は?
日本近海では漁獲されることがないですが、どんな方法で漁獲されるのでしょうか?深海に住んでいますので釣りや、ましてや泳いでとることはできません。気になる銀ヒラスの漁獲方法を説明します。
トロールが主流
漁獲する方法は「トロール」という漁法が主に使われています。底引網漁法の一種で「トロール網」という長さ約25mの三角形の網を一隻の船で引っ張り、網の中に入ったものをすべてすくい取っていきます。よくテレビで吊り上げた網の中に魚が大量に入っている映像があると思いますが、それがトロール網です。
主な輸入国は?
日本近海ではとれないため、日本に並んでいるものは、ほとんどが海外からの輸入品です。売られているものを見ると産地の記載がありますが、主な日本への輸出国はニュージーランド、チリ、アルゼンチンとなります。給食の料理にも使われたりと、日本でも需要があります。
魚の流通方法
魚には様々な流通方法があります。鮮度は落ちるのが早い為、昔は海から遠い場所まで運んでも鮮度が落ち、食べられない状態でした。最近になり処理方法や流通方法が段々と進歩し、内陸でもおいしい魚が食べられたり、海外品も食べることができるようになりました。魚の流通方法は大きく3つありますので、簡単に説明します。
活魚
文字の通りですね。生きた(活きた)魚のことを活魚と言います。例えば、居酒屋や料亭などの生簀で泳いでる魚です。活魚は水槽が付いている船や水槽を備えているトラックなどで運びます。生きていれば必ずしもおいしいという訳ではなく、生簀などに入れられていると段々と味が落ちていきます。
鮮魚
鮮度が良く、新鮮な魚のことです。基本的には生魚のことを指します。市場などでよく見かけ、氷の上に並べられていることが多いですね。鮮魚は運搬の時の氷に工夫を施したり、冷蔵庫を使ったりします。いかに新鮮なまま運ぶかが重要になってきます。
冷凍魚
魚が腐らない、もしくは鮮度を保つよう冷凍にした魚のことを言います。いま、日本で消費されている魚の4割は海外から輸入された魚です。その魚たちは時間をかけて日本に入ってくる為、冷凍されて輸入されます。
銀ヒラスの味や栄養素は?
どのような味なのでしょうか?食べたことがない人は気になりますよね。いざ、食べようと思って買い物に行ってもなかなか見つからず諦めてしまう人もいると思います。ここからは気になる味と、どのような栄養素があるのか紹介していきます。
淡白で癖のない味
程よく脂がのり、臭みもなく淡白な味わいが特徴です。肉質がブリやヒラマサに似ているため、ブリなどの代わりに好んで食べられることもあるそうです。熱を通しても身が硬くならず、やわらかい食感も特徴的です。基本的に淡白で癖のない味なので、みりん漬けや照り焼きなど、味をしっかりとつける料理と相性が良いです。
銀ヒラスの栄養素は?
栄養素は、他の魚と同じようにEPA、DHA、ナイアシン、ビタミンB12などが含まれています。銀ヒラスビタミンB12とナイアシンが多く入っているのが特徴です。同じ白身魚の「ギンダラ」と比べてみましょう。ビタミンB12はギンダラの方が約1.5倍多いですが、ナイアシンは、なんと銀ヒラスの方が約4.5倍も多く入っています。
銀ヒラスの気になるカロリーは?
栄養素が高く、積極的に食べておきたい魚ということがわかりましたが、カロリーはどれくらいあるのでしょうか。ダイエット中の方は気になりますよね。銀ヒラスは100gで153kcalです。コンビニのおにぎりと比べると少しカロリーは低めです。栄養素でも比較した「ギンダラ」は100gで220kcalと銀ヒラスの1.5倍です。
銀ヒラスのレシピを紹介!
栄養も多く含んでおり、カロリーもそこまで高くない銀ヒラスの定番レシピを5種類を説明します。レシピに必要な用意するものから作り方、ワンポイントアドバイスまで細かく説明していきます。ぜひ、手に入ったら作ってみてください。
レシピ①銀ヒラスの西京焼き
まず1つ目のレシピは「西京焼き」です。西京焼きとは、西京味噌(京都で作られる甘い白味噌)にみりん、酒などを加えた漬け床に魚の切り身を入れて漬け込み、焼いた料理です。白味噌の甘さと香りが銀ヒラスとの相性抜群です。それでは、作り方を詳しく説明します。
用意するもの
必要な調味料と材料を説明します。「銀ヒラス 4切れ」「西京味噌 200g」「酒 大さじ2」「みりん 大さじ2」「砂糖 大さじ2」「塩 大さじ1」「キッチンペーパー」「アルミホイル」「密閉容器」となります。漬け込む時間は、最低でも一晩〜1日かかりますので、すぐに完成しないということに注意しましょう。
作り方
「1.魚両面に塩をふり、30分おき水気をキッチンペーパーよく拭き取ります」「2.西京味噌、みりん、酒、砂糖を混ぜ合わせ、密閉容器に半量を平らに入れます」「3.キッチンペーパーを敷いて上に魚を並べ、さらに上にキッチンペーパーをかけ、味噌の残りを塗ります」「4.冷蔵庫で1日〜5日漬け込み、味噌をよく取りグリルで焼きます」
ワンポイントアドバイス
西京焼きは焼くときに焦げ付きやすいので、グリルの中火程度で焼いていきましょう。程よい焼き色がついたところがそれ以上焦げたりしないように、その部分にアルミホイルを小さくちぎってのせることをおすすめします。そうすることで、魚への火の当たりが弱まり、焦げすぎることなく焼き上がります。