ノーザンパイクとは
それでは、一体,どんな魚で、どこに生息しているのか、何故こんなに人気があるのか等、まずはその基礎知識を見ていくことにしましょう。インスタ等では、釣り上げた釣った魚を誇らしげに広げた写真が多数アップされています。
ノーザンパイクは大型の淡水魚
淡水住む魚で淡水魚の中ではかなり大型の魚です。食性は肉食で、種類的には、カワマス科に属しています。カワマスは英語でブルックトラウトと言われており、サケ科に属していて、淡水の管理釣り場の魚として有名です。
ノーザンパイクは2mを超すこともある
見た目の形的には、最近話題のアリゲーターガーや日本でいえば雷魚などの様な”横に細長い”魚の形に類似しています。日本には生息していませんが、かつては観賞用として飼育されています。(現在は禁止になっています)大きさは大きくなると体長2m近くになります。成長が早く、2,3年で成魚になるそうです。
ルーアーフィッシングを中心とした、釣りの人気ターゲット
肉食の魚で、極端に言えば口に入るものは全て食いつこうとします。時々バイトしたけど、大きすぎで食堂を通らず、吐き出せずに死んでしまうものもいるほどです。かなり獰猛な性格なのと、好奇心が強く、ルアーに激しくアタックし、かかった後の引きが強いので、ブラックバスと同じ、ゲームフィッシングのターゲット魚として有名です。
ノーザンパイクの名前について
次に、名前についてご紹介します。海外でどの様に呼ばれているのでしょうか。また、その名前の学術名や名前の由来など、少し学術的な話題に触れてみる事にしましょう。パイクという単語どこかで聞いたことありませんか?
ノーザンパイクの外国名
日本名では”北川鱒(キタカワマス)”と呼ばれています。その他には、ヤリウオと呼ばれる事もあります。外国ではNorthern Pikeと呼ばれますが、一部地域(ロシアなど)を覗くヨーロッパでは単にPikeと呼べばNorthern Pikeの事です。
ノーザンパイクの学名
それでは、魚の学術名からです。それは”Esox lucius”となります。Esoxは”カワマス”の事を指します。 luciusは男性の名前で英語で”ルーカス(Lucas)”の事です。学名でもカワマスの仲間であることが分りますね。
ノーザンパイクの名前の由来
後半の単語である”パイク”は英語のスペルだと”pike”になりますが、これは元々が15~17世紀で歩兵が使うの”槍”の事を指します。なんとなく形状が似ていませんか?ちなみに同じような形のサンマ”秋刀魚”も英語でPikeということがあります。(mackerel pike)
ノーザンパイクの分布
ノーザンパイクはどこに生息しているのでしょうか?Instagramなどを見ていると海外の方が、誇らしげにゲットした魚の写真をアップしています。日本には生息しているのでしょうか?また、世界のどのあたりに生息しているのでしょうか?
ノーザンパイクは外国の魚
残念ながら日本には生息していません(一部の鑑賞用の魚を除く)ほとんどは、ヨーロッパやシベリア、北アメリカなどの北半球のエリアに生息しています。南半球や、赤道付近には生息していません。
ノーザンパイクは寒い所を好む
どちらかというと水温の低い(10度以下)の水を好みます。産卵も氷の下にします。水質もどちらかというと綺麗な水質を好みます。日本でいうイワナなどと同じですね。赤道付近に生息していないのは、その為です。
ノーザンパイクの生態
さて、次はノーザンパイクの生態についてお話していきましょう。ノーザンパイクは普段どんな生活をしているのでしょうか?どのようなものを食べているのでしょうか?その生態ゆえの問題点も挙げます。
ノーザンパイクは汽水域にも生息している
”カワマス”と呼ばれるだけあって、一般的には、淡水魚とされていますが、実際には水質、環境さえ適合すれば、海水が混じる汽水域にも存在します。例えばバルト海などです。汽水域に生息できる魚を”汽水魚”と呼びます。
ノーザンパイクは食いしん坊
インスタ等でアップされている写真を見ると、口に特徴があります。そのワニの様な大きな口に入るものはなんでも食べてしまいます。ストラクチャー回りに潜んで、普段は目の前に通った、甲殻類や小魚を食べるのですが、ネズミや小鳥まで食べてしまうのです。
ノーザンパイクは特定外来種
以上のような食性を持つ理由から、生息していない地域に放流したりすると、そのエリアの生態系を大きく乱してしまう恐れがあるため、”特定外来種”に指定されています。なお飼育も禁止されていますので、飼育、放流などは絶対にしないように注意してください。
ノーザンパイクの産卵
基本的に単独行動をします。そして、ブラックバスと同じメスの方が固体の大きさが大きいのが特徴です。産卵は4月から5月でこれも時期的にブラックバスと似ています。大きな違いは産卵後はいわゆる”産みっぱなし”です。なわばりを持ったり、育児をしたりすることはありません。代わりに産卵数は一度に15万個くらいです。
ノーザンパイクの形態
先に書きました、”名前の由来”の部分で、パイクは元々”槍”という意味で15世紀頃には使われていると記しましたので、大体の形のイメージはお持ちかと思います。今回はもう少し掘り下げてこの形態についてお話していくことにしましょう。
ノーザンパイクはとても大きな魚
成長も早く、成魚になると1mを軽く超えてしまう、とても大きな魚です。大きくなると1.5~2mにまで成長してしまうほどです。この大きさが、アングラーの狩猟マインドをくすぐり、ゲームフィッシングのターゲットになっています。
ノーザンパイクは口が特徴的
口を見て下さい。長く、突き出た形態です。何かアヒルのくちばしか、ワニの口の形に似ていませんか?この口の歯を見ると鋭く、びっしりと生えています。しかも歯の方向は内側を向いていますので、もし噛まれたらかなり厄介な事になります。
ノーザンパイクは背びれが尾びれに近い
写真などをぱっと見るだけでは、”背びれ”がないように見えます。実は無いのではなく、尾びれ側にかなり寄っていることがわかるかと思います。この形態は、物陰にじっとしていて獲物が近づいたら一気に間を詰め、まるでバネがビューンと伸びるような素早い瞬発力を高めるのに役立っています。
ノーザンパイク釣りについて
それでは、アングラーの方々のお待ちかね、実際にこの魚を釣ってみる事にしましょう。まずは、釣りが盛んな地域はどこか、そしてどのような釣り方をされているのか具体的に説明していくことにします。
ノーザンパイクは欧米の人気ターゲット
生息地が北半球エリアに偏っているため、欧米(ヨーロッパやアメリカ)で釣りの対象となっています。しかもSNSなどで、釣った魚を誇らしげに見せる写真などがアップされていることからお分かり頂けるように、かなり人気のターゲットです。前述した大きさも人気の秘密です。
ノーザンパイクはルアー釣りで親しまれている
食性がかなり貪欲で、肉食のためか、目の前の動くものにものすごく興味を示し、バイトしてくる習性をもっています。生餌などにももちろん反応しますが、ルアーに果敢にアタックし、ミスしても、しつこく追いかけてくるので、ルアーでの釣りも盛んです。
ノーザンパイクは釣りがしやすい魚
ルアーで釣りをしようと考えるとき、アングラーはどのルアーがよく釣れるのかをまず考えたりしますが、この魚は、ミノーやクランクベイト、スピナーベイトまであらゆるルアーに反応します。ですから、普段日本で利用しているルアーをそのままで使用することができます。そういった意味で”釣りがしやすい魚”ということができます。