シイラはマヒマヒとも呼ばれる高級魚!生態から調理方法まで徹底解説!

シイラという魚をご存知でしょうか?別名マヒマヒとも呼ばれハワイなどでは高級魚として扱われています。釣りの世界では、大きな体からの強い引きなどで人気の対象魚です。そんな知る人ぞ知るシイラの魅力や特徴について詳しく紹介して行きましょう。

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自然科学を愛する主婦です。自然に囲まれた田舎に暮らしており、家族でウッドデッキを自作してBBQや燻製に挑戦しています。庭では家庭菜園をはじめ庭木の剪定など大忙しです。庭に野鳥を呼ぼう計画もスタートさせました!夫と1歳の娘、2羽の文鳥(白文鳥、ごま塩文鳥)と毎日楽しく暮らしています。
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シイラとはどんな魚?

シイラという魚をご存知でしょうか?ハワイに行ったことのある方は「マヒマヒ」という名前で聞いたことがあるかもしれません。マヒマヒのポキなんかはローカルフードとして人気です。そんなシイラはそもそもどんな魚なのでしょうか?

シイラは隠れた高級魚?

見た目はかなり怖くて凶暴そうな顔をしているこの魚は実は知る人ぞ知るおいしい高級魚なんです。よく食べるハワイでは高い時で100gあたり4$ほどします。現地の平均月収は観光地であるオアフ島で3000$ですからなかなかの価格といえます。

大型シイラは釣りで人気の対象魚

シイラは体長は最大で2mにもなり、重さは40kgを超えることもあります。食性は肉食で、食欲旺盛な活発な性格のため、力強い引きがありファイトが楽しめることからも釣り人たちから人気の魚です。

シイラは献上品だった

日本でもシイラは古くから食用されており、現存する限りの古い記述では室町時代の辞書に登場しています。その後もいくつかの文献に登場することからも長く親しまれている魚であることがよくわかります。さらには「クマビキ」という名でシイラの乾物が献上された記録も残されています。

シイラの基礎情報を紹介

ここからは、シイラの基本的な情報をご紹介していきます。この魚は生物学的にはどのような科に分類され、どのような海で暮らしているのかを知ってもらえればより身近に感じてもらえるでしょう。

シイラの分類について

シイラは学名は Coryphaena hippurus で表され、意外かもしれませんがスズキ目に属し、その中のシイラ科に分類されています。シイラ科にはシイラの他にはエビスシイラ (Coryphaena equiselis) しかいません。

シイラの生息地と分布

シイラの生息地はとても広い範囲に及びます。熱帯・温帯の海にどこにでも生息しています。熱帯よりは水温の下がる温帯では季節に応じて暖かい海を求め回遊することが知られており、日本近海にも分布しています。

シイラの体の特徴を解説

シイラがスズキの仲間に属し、日本の海でも暮らしているということがわかったところで外見や体色と知った特徴をいくつか解説していきます。一度見たら忘れられないような特徴的な顔と見た目です。

特徴的な顔が印象的です

大きな頭にぎょろりとした目玉。下あごが長く、まるでマグロのような尾ひれを持っています。大型になるにつれ頭はさらに大きく突き出すように成長します。中国語では鬼頭刀・鬼頭魚と表されるのも納得の外見です。

大きい個体で体長2m体重40㎏

序盤にも触れましたが、シイラは大きいものになるとなんと体長は2m、体重は40kg越えの個体もいます。こんな大きな魚を格闘の末釣り上げたときの喜びは大きいものになるでしょう。料理が好きな人は捌いて料理するのも楽しいでしょう。

シイラのオスとメスの違い

シイラの雌雄の見分けはとても簡単です。雄は成長するにつれどんどん頭が大きくなり、人間で言いう額の部分が前へとせり出してきますが雌はそこまで顕著に大きくならないため比較的卵型をしたままになります。

シイラの体色の変化について

水揚げされたばかりのシイラの体色は背中部分が青色をし、体部分が緑がかった金色をしていて黒い斑点が見られますが時間がたつにつれあっという間に退色が進み、いずれもくすんだ色になってしまいます。

シイラの生態を紹介

大きな体と獰猛な顔つきをしているシイラたちは一体どんな生活を送っているのでしょうか?彼らが熱帯・温帯の海を泳ぎ回りながらどんな風に大海原を生き抜いているのか少しですがご紹介していきます。

シイラは典型的なフィッシュイーター

シイラは肉食です。産卵後、孵化した稚魚たちははじめは小さなエビ・カニといった甲殻類を捕食しながら大きくなり、幼魚になると小魚を捕食します。成魚となった後はイワシやトビウオといった魚を捕食します。魚を追いかけまわして海面をジャンプする姿もしばしば目撃されます。

季節によって回遊している

暖かい海を好む彼らはハワイ沿岸といった熱帯地域の海をぞいた温帯域の海域において、水温に応じて回遊しています。日本でも暖流に乗って季節に応じて回遊しており、夏には北海道でも釣り上げられます。

群れを作って行動する

これほど大きな魚ですから単独で行動しているのかと思いきや、彼らは群れを作って集団で行動します。下あごが出ていることからも推察されますが、海面5~10m当たりの比較的浅い表層を好んで行動しています。

流木などの浮遊物に集まる習性がある

群れを作って行動し、獲物を追い求め、さらには音を怖がることもしません。むしろ好んで集まってくる肉食の魚ならではの習性も持っています。流木などの浮遊物を獲物を間違えるのでしょうか、そういったものにも集まってきます。

シイラの名前の名称について紹介

日本では室町時代から食されていた古い歴史を持ち、さらには日本中の海のいたるところで捕獲されていたシイラですから実に様々な呼び名が残っています。ここではそんな名称のいくつかをご紹介しましょう。

色々ある呼び名

日本においてはシイラが短くなって?「シラ」、群れを作って泳いでいたから?「クマビキ(九万匹)」、個性的な顔をしているから?「ネコヅラ(猫面)」、など実に様々です。ここではインパクトのある「シビトクライ」と「マンサク」について詳しくご紹介しましょう。

少し怖い名前の由来「シビトクライ」

シイラは食欲旺盛で獰猛な肉食魚です。海面に浮かぶ流木にも好んで集まってくる習性からも想像できますが死んだ魚にも貪欲に食らいついてきます。シビトクライはその名の通り、たとえ水死体であっても集まってくる習性を見た人が「死人食らい」と呼んだのが始まりとされています。

縁起担ぎでついた「マンサク」

恐ろしい由来の「シビトクライ」とはまったく逆の縁起の良い「マンサク」という呼び名もあります。シイラはもとは食べるところが少ないといった理由からか「シイナ(粃)」と呼ばれてた説があります。

粃は米が入っていない出来損ないの籾のことです。それをそのままシイナと呼んでいては縁起が悪いということで「粃=不作」の逆である「豊年満作」から「マンサク」と呼ばれるようになったという説があります。

呼び名がたくさんある魚

シイラの様に呼び名がたくさんある魚はほかにもいます。例えば有名なところではカサゴがそうです。関西では「ガシラ」、瀬戸内海では「ほご」、山口では「ぼてこ」などと呼ばれています。他に最近大人気のノドグロは正式には「アカムツ」ですが最早ノドグロのほうが有名となっています。

シイラはマヒマヒと呼ばれる高級魚

シイラは最初にご紹介した通り、地域によってはおいしい高級魚として愛されています。とくにハワイでは年中近海を回遊していることもあって「マヒマヒ(mahi-mahi)」と呼ばれて親しまれています。

実はとっても美味しい魚

獰猛な怖い顔つきでなんだか料理が難しそうな見た目をしていますが、実はシイラは赤身でとてもおいしい魚なんです。産卵後を除き、脂もほどよく乗っており、うまみと甘みのバランスも抜群です。

ハワイでは高級魚

ハワイでは月収3000$に対して100gあたり4$することもある高級魚です。仮に食費を3分の1の1000$としても、一日に使える金額は単純に30$。1食10$とすればその高級さはなかなかのものです。

日本でもマヒマヒで流通することも

ハワイの文化が日常的に入ってくるようになった日本では最近ではシイラとはあえて呼ばずにマヒマヒと呼んで流通していることもあります。昔は輸送能力の低さから味の落ちたシイラが出回ることもありイメージが悪かったのでしょう、そのイメージを払しょくするためにも「マヒマヒ」という名前は新しいものとして受け入れられているのでしょう。

シイラの料理について紹介

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